2025年の銀行員 地域金融機関再編の向こう側 (光文社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334043209

感想・レビュー・書評

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  • 【経営者の保身が地域と国を危うくする】
    本当にこの通りだと思います。地方で経営者の皆様とお話することが多い職業柄、これは本当に感じます。
    結局は自分の代のことまでしか考えていない、、、ので
    また、中小になると株主もいないことから誰もFireできないのもこれまた際どいところ。
    今後の地域金融機関再編をみていく上で、改めて基礎的な流れを学ぶ上では良書かと思います。

    ただ、光文社様によくあるような、思想色の強い作品でもあるので、津田さんの私見については話半分で聞きながら同意するかどうか判断しつつ読むと良いかと思います

  • 2025年の銀行員 地域金融機関再編の向こう側
    2017/11/16 著:津田倫男

    銀行再編では、当然そこで働く人々と関連する人や企業に影響を及ぼす。統合であれ、合併である、優位に立つ銀行の職員がそうでない職員よりも統合後に優遇されるであろうことは明白である。顧客についても、取引条件の変更などを求められる場合、主導権を握った銀行と取引が深ければ変化は少ないと予想できる。

    本書では、未来に向かって変わる銀行(数がより少なくなり、巨大化する」と銀行員(従来型のビジネス手法や処世術では生き残れないかも知れない)についていくつかの仮説を提示している。あまり明るい未来にならないかも知れないが。生き残った銀行や銀行員にとって展望はより開けているかもしれない。
    そうした銀行を利用する顧客も新たな銀行や銀行員との付き合い方を見出すかも知れない。

    本書の構成は以下の6章から成る。
    ①現下の銀行勢力図
    ②2017年の銀行を巡る動き
    ③銀行員の生き方の今、昔
    ④銀行員の生き残り法
    ⑤再編の先読みと立ちはだかる内なる壁
    ⑥信金、信組は業態転換で活路を見出せ

    2025年という響きだけでは未来のような気がしてしまうが、それは未来ではなく8年後という非常に近い時間軸の話である。そして今までの8年よりも劇的に動くことが容易に予想される8年でもある。

    金融業界のみならず他の業界でも再編や激変というキーワードは今後も含めて多く目にするであろう。そしてどの業界も常に危機感を持って動いていることは確かである。

    しかし、業界や組織として危機感を持ってはいるものの、個人レベルとなるとどこまでそれが浸透しているのかは疑問である。まずは現状の自分たちが置かれている環境を再度見つめなおし近い将来である2025年の提示をしっかりと見据えた上でそこで良い意味の危機感を受け入れ、やるべきことを個人・組織として取り組んでいくしかない。

    正解というものはない。しかし、何も考えず待つよりは、顧客・地域・組織、そして自分の幸せを考えながら走り続けることは必要である。そしてそれは遅すぎることはない。

  • 東2法経図・開架 B1/10/914/K

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著者プロフィール

企業アドバイザー。(株)フレイムワーク・マネジメント代表。1957年生まれ。島根県松江市出身。一橋大学、スタンフォード大学ビジネススクール卒。都銀、外銀で20年勤務、外資IT系VC企業の日本代表も務め、2001年に独立。経営戦略(M&Aを含む)、人財や新規事業開発、海外進出等を助言。銀行関係では『地銀・信金 ダブル消滅』『地方銀行消滅』(共に朝日新書)、『2025年の銀行員』(光文社新書)、『誰も書けなかった「銀行消滅」の地図帳』(宝島社新書)、企業買収では『M&A世界最終戦争』(幻冬舎新書)、『敵対的買収を生き抜く』(文春新書)などの著書がある。

「2020年 『銀行トリプル大崩壊』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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