本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334043339
感想・レビュー・書評
-
良くまとめられた内容です。
出版された2018年からその後を2024年に振り返ると、著者が取り上げなかった部分、内需がその後も国民の“大多数”には好影響とはならず、円安による既存大企業による「好景気」が株価に反映して、株を買って収入を得る「不労所得」層や大企業中心の正規雇用層などへの限定した所得拡大だけが行なわれ階層格差の顕著化が進みました。
この部分を経済の主流と見て論じるのか、アベノミクス第三の矢を既存企業が放つ事ができずに一部階層だけへの所得配分だけで済ませて、構造改革などされていないではないかと、埋もれている多数の国民層への大企業中心ではない内需拡大政策を望むのかで話は違ってくるのですが、著者はあくまでも既存大企業“復活”論調で終わっているのが残念ですね。
アベノミクスってゆとり教育と似ているなと思うのは、一部アッパークラスを念頭に置いた場合に効果があったと言えるんだけど、それ以外の階層では実質放置されてしまったと言える部分です。でも実はその放置された部分をいかに活かすかが国民の幸福度を高める事につながるのだと思うのですが、そういう「転換」には話は行かないようです。詳細をみるコメント0件をすべて表示