日本のものづくりを支えた ファナックとインテルの戦略 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334043995

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  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    第1章 世界最強の裏方産業はどのようにして生まれたのか/第2章 誕生ーファナックとNC工作機械/第3章 マイクロプロセッサの誕生とインテルの戦略転換/第4章 ファナックとインテルの遭遇/第5章 日本の盛衰はなぜ分かれたのか/第6章 工作機械のデジタル化と知能化、そしてIoTへ/終章 歴史を知り未来を創るために

  • まず日本の基幹産業である工作機械産業に対する理解が深まった。FAなど今後も成長が期待されるこの分野がどのようにして成長してきたかが、ファナックの歴史とともに学ぶことができた。新規事業には技術やアイデアは必要だが、事業を育てる経営センスも同じくらい重要なもの。

  • ファナックはかつて富士通の一部門だった。恥ずかしながら知らなかった。

  • ファナックとインテルが協業し始めた、まだどちらも隆盛を誇るはるか前の共同作業のエピソードがとても興味深かったです。
    少し時期は後になりますが、マイクロソフトとアスキーのエピソードを思い出しました。

    私も細々とソフトウェア開発者として仕事をしていますが、「完成品でも部品でもなく、補完財という観点」というのは、今後気に留めておきたいと思います。

    内容がとても丁寧な進行で、迷子にならずに読むことが出来ました。

  • 工作機械はマザーマシンと呼ばれる。ここが強いといろんな産業が強くなる。

    ファナックは富士通から分裂した会社。nc機械のnc部分だけが所掌。

    米国では、工作機械メーカがncを開発した。自社で開発する余力があったので、自社製品によりフィットするncが作られた。工作機械の顧客は航空機や自動車メーカがメイン。すでに完成された顧客であり、チャレンジが難しかった。

    日本では、工作機械メーカに開発余力がなく、nc専用メーカが出てきた。かつ顧客が中小企業であり、チャレンジが許されたため、nc工作機械が広まった。
    さらに、ファナックにすべての工作機械メーカからの要望が集まったので、どんどん進化が進んでいった。

    これは、自動運転ソフトと自動車の関係にも言えそう。ソフトとハードの関係。
    ソフトがうまくいくには、モジュール化。いろんなハードに使ってもらえるようなソフト。

    また、ファナックでは、nc⇒cncの動きの中で、うまい経営判断が採用された。ncとcncは別チームでリソースが与えられ、新規事業であるcncには黒字化までの時間も与えられた。別チームで動きつつ統合リーダがいたので、nc⇒cncへの切り替えを一気呵成に実施するという判断もできた。

    これから日本で何作る?
    1.最終完成品のハイエンド ⇒ 高級自動車
    2.新興国が容易に模倣できないコア部品 ⇒ 村田のコンデンサ
    3.補完する製品 ⇒ ファナックのcnc部品。自動運転のソフトウェア。

  • 読了。面白かった。ファナックがなんでかなと思っていた疑問が解けた。

  • 1956年に、それまでのコンピュータ部門とは別でコントロール部門を稲葉清右衛門が任される。
    1965年に黒字転換。
    1972年に富士通からNC部門を独立させてファナックが誕生。

  • 丸善

    ”ものづくりをなめんなよ!!”

    これは,技術経営に携わる者に共通するマインドであろうw

    今回の一冊は,日本の工作機械産業が,いかにして世界市場で優位に立ったのかを読み解ける,すばらしい一冊。
    本書で取り上げている「ファナック」。

    実は,もう遠い過去になるが,学部の卒論で研究テーマに選んだ企業の一つ。
    その当時から,黄色い,何やってるかわかんないけど,儲かっている不気味な集団のオーラを出す企業であった。

    そのころ,情報化という言葉が最先端で,新しもの好きの私も,それをタイトルに盛り込んだ。
    情報化時代に,人々の労働がどのようになるのか?
    一言で言えば,そういう内容の論文を書いた。

    今で言う,AIで世の中の労働がどうなるか?
    というようなテーマである。
    そんな最先端なこと,一介の学部生がわかるわけない。
    書けたとしたら,なんか写したのだろう。

    実際,NC旋盤とか,その当時,最先端のキーワードを適当に盛り込んで,日本の自動車産業もこうしたマザーマシンに支えられているとか,適当なことを書いていたような気がする。

    その卒論時に,なんとなく盛り込んだキーワード。
    それらが,ああ,こういうことだったのか!
    本書を読んで,初めてわかった。

    ここで,正直に言おう。
    本書で,もう一方のタイトルとなっている「インテル」。
    今でこそ,その名前は当然知っているが,卒論書いていた当時,そんな名前見た記憶がなかった。
    なので,本書を最初に手にしたとき,なんでインテル?インテルの工場に工作機械納入してるのか?くらいにしか思っていなかった。
    しかし,内容は,インテルの成長にファナックの現場が大きく貢献しているということ。

    海外の企業のステップアップに,日本企業が大きく関わっている事例は多い。

    例えば,ナイキ。
    この巨大企業の成長のきっかけは,鬼塚タイガーと,今はなき日商岩井というのは有名な話。

    インテルの技術も,ファナックが大きく関わっていたことが,本書を読めばよくわかる。

    【まとめ】
    ●富士通の社内ベンチャー
    ●尾見半左右(はんぞう)技術担当常務
    ・新規事業:コントロール分野とコンピュータ分野で大きな方向性を示す。
    ・それぞれのプロジェクトリーダーに,稲葉清右衛門と池田敏雄が選ばれる。
    ●すごいのが,方向性の枠内であれば「何をやっても良い」とかなりの裁量を与えられたこと。
    ●稲葉氏は,コントロール事業のテーマをNC装置に決める。
    ●1975年,ファナック主導で,NC工作機械にインテルのMPUを採用。
    ●そこから,ファナックの飛躍がはじまる!

  • <図書館の所在、貸出状況はこちらから確認できます>
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=340333

  • CNC装置と工作機械の関係。

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著者プロフィール

1959年,札幌市生まれ。1983年京都大学理学部卒業後,ファナック株式会社,笹川平和財団,香川大学教授を経て,2011年4月から東北大学大学院経済学研究科教授。「イノベーション論」担当。
筑波大学大学院経営・政策科学研究科修士課程修了(MBA)
東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻 博士課程修了(学術博士)

「2015年 『「モジュール化」対「すり合わせ」―日本の産業構造のゆくえ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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