- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334045098
感想・レビュー・書評
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人前で読まない方がいいよ、というくらい声に出して笑いながら読みました。ネット民特有の飄々とした言い回しで綴られた文章なんですが、同系列の文体の著者さんの中では、もっともノーブル。品があるのにおかしいんです。
『バッタを倒しにアフリカへ』『南極で心臓の音は聞こえるか』ときて、この本。光文社新書さんはコメディタッチで内容の濃い本を書ける著者さんを引っ張ってくるのが上手だなぁと、いつもながらに感心させられます。
内容がどれくらい当事者の方にとって参考になるものなのかは判断つきかねますが、面白がる(だけじゃないのは十分わかるのですが、あえて)という受け止め方があるんだなぁということと、多様性がコミュ障の人を生きづらくさせているんだということに、なるほどなぁと思わせられました。その一方で、多様性の称揚が障害をもつ人の居場所を少しずつ増やしていっているのも事実だと著者さんはおっしゃってます。毒にも薬にもなるのが多様性の実態なのかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自身も発達障害傾向のある教授と、自閉症スペクトラムのお子さんとの生活が率直に?包み隠さず?書かれていて読みやすかったです。やや自虐的に書かれていたり、言い回しがわかりやすかったりするので、思わずニヤリとしながら読みました。
当事者の方(発達障害を持つお子さんの親)はやはり大変だと思います。が、この本を読むと「わかるわ〜」とか共感したり、少し肩の荷が降りて子育てゆるく楽しもうと思うのかな、と、想像ですが感じました。 -
著者自身も本書の中で発達障害気質と公言しており、文章や考え方が非常にユニークでくすりと笑えた。発達障害児を育てるという意味では多分に苦労もあったと思われるが、本書は単なる苦労話ではなく、読者に配慮した構成になっており多くの気づきを与えてくれた。
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著者は「子ども科学電話相談」に出演している岡嶋裕史先生で、発達障害の子を持つ親(←岡嶋先生)が我が子をどのように見つめているのかが記されたエッセイ。
全ての親子がこんな楽しげな話で片付くものではないながらも、それでも読んでいて温かい気持ちになる一冊。
発達障害についての新たな知見を求めるなら専門書を読めば良いと思う。 -
5月23日 読売新聞 紹介
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50235669 -
父親としてのみならず当事者としてとても貴重なエッセイ。
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桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/646134 -
自閉スペクトラム障がいの子を持つ親にとって、この先達の言葉は一つ一つが確実に優しく届くだろうと思う。親である著者自身も自閉症の気があるとのことだが、自閉症に伴う様々な困難や悩みについて、時に主観的に時に客観的に、それをエンタメ的な文体で軽やかに語って見せつつ、結論は誰もが納得できるような真っ当なものを提示する。なかなかできることではないと思う。
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自閉症スペクトラム当事者であり、同じ障がいを持つ子どもである著者の子育てエッセイです。
軽妙でコミカルな語り口で、何度も大笑い。
私は自閉症スペクトラムの子どもを理解したいと思い手に取りましたが、将来のことの心配はとりあえず置いておいて、今をもっと楽しんでもいいかなー、なんて思えるようになりました。
特にあとがきは、勇気をもらえました。 -
発達障害の当事者が自分のことを語るのはなかなか難しい。なのでその傾向がある著者が言語化してくれているのは障害児を育てている立場としては我が子の理解のヒントになるのでありがたい。