20世紀論争史 現代思想の源泉 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334045326

感想・レビュー・書評

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  • 高橋・新書ガイドから。自著のススメになる訳だけど、なるほどこれはお勧めしたくもなるわな、という出来。多方面の思想・論争が俎上に載せられていて、本書一冊を読み通しただけで、一端の思想史を語れそうに思えてくる。前に紐解いた哲学図鑑なんかと一緒に座右に置き、ふとしたときに読み返す、みたいな使い方をしたい一冊。

  • 時間、言語、実証、論理、実在、知性、科学、生命、意志、正義、公平などなど。30のテーマについて、20世紀の論争を紹介した好著。だが、「助手」が毎回するコーヒーのうんちく話は、好みが分かれるかもしれない。個人的には、コーヒーも良いが紅茶話もしてほしい。

  • 「20世紀」とは何か
    「時間」とは何か? 機械論×生気論
    「直観」とは何か? ベルクソン×ラッセル
    「言語」とは何か? 言語相対主義×論理実証主義
    「実証」とは何か? ウィトゲンシュタイン×ポパー
    「論理」とは何か? 論理主義×形式主義
    「数学」とは何か? カントール×ブラウアー
    「理性」とは何か? 完全性×不完全性
    「対象」とは何か? ゲーデル×フォン・ノイマン
    「実在」とは何か? 確定性×不確定性
    「認識」とは何か? ボーア×アインシュタイン
    「知性」とは何か? 人間×機械
    「機械」とは何か? チューリング×ウィーナー
    「本質」とは何か? 本質主義×実存主義
    「反抗」とは何か? カミュ×サルトル
    「科学」とは何か? 科学主義×パラダイム論
    「方法」とは何か? ポパー×ファイヤアーベント
    「権威」とは何か? 科学権威主義×科学民主主義
    「ET」とは何か? セーガン×ティプラー
    「宇宙」とは何か? 強い人間原理×弱い人間原理
    「生命」とは何か? オパーリン×ホイル
    「増殖」とは何か? 個体中心主義×遺伝子中心主義
    「進化」とは何か? ドーキンス×グールド
    「意志」とは何か? 自由意志論×自己実現理論
    「習得」とは何か? ワトソン×チョムスキー
    「公平」とは何か? 選好×民意
    「正義」とは何か? ロールズ×サンデル
    「未来」とは何か? 未来楽観主義×未来悲観主義
    「責任」とは何か? カーツワイル×ピンカー
    「危機」とは何か? 科学共同体×人間性

  • 哲学思想をベースとしているものの、科学史、リベラルアーツなど現代における論争を幅広く取り扱っている。テーマは30個用意されており、1つ1つが短くスッキリ説明されているので、各々の入門書として活用できる。

  • 「20世紀論争史 現代思想の源泉」(高橋昌一郎)を読んだ。
    様々な分野の様々な論争についての物語がマジ面白い。
    知的興奮MAXだな。
    各章の冒頭のコーヒー蘊蓄も楽しい。
    あと、個人的な話だけど、アンリ・ベルクソンて聞くと、「海辺のカフカ」のホシノちゃんを思い出さずにはいられない。(笑)

  • 教授と助手の対話という形式で書かれた論争史.最後まで読んで,「善」とか「正義」とかを再考する必要性を感じた.私が読んだ高橋先生の本としては6冊目.理系にも文系にもオススメしたい一冊である.

  • 近年の色々な分野(哲学だけかと思ったら数学、物理学、生物学等かなり多彩)における対立軸を対話形式でコンパクトにまとめ非常にわかりやすい。深掘りしたいテーマがあれば、巻末の豊富な参考文献に進めば良いだろう。

  • 30個の科学哲学とその周辺をテーマとする対立意見を論争という形で紹介した本.各節15ページほどの読み切りで,教授と助手の対話の形式で書かれていて読みやすい.踏み込み不足の節もあるが,それは巻末の文献を読んでね,ってことだろう.

  • 東2法経図・6F開架:B1/10/1125/K

  • 高橋昌一郎、戸田山和久、仲正昌樹は、ムツカシイ思想家のお話や主著のテーマなどを、誰にでもわかるようにズバッと柔らかく手にとって見せてくれるので、お気に入りである。

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著者プロフィール

國學院大學教授。1959年生まれ。ミシガン大学大学院哲学研究科修了。専門は論理学、科学哲学。著書は『理性の限界』『知性の限界』『感性の限界』『フォン・ノイマンの哲学』『ゲーデルの哲学』『20世紀論争史』『自己分析論』『反オカルト論』『愛の論理学』『東大生の論理』『小林秀雄の哲学』『哲学ディベート』『ノイマン・ゲーデル・チューリング』『科学哲学のすすめ』など、多数。

「2022年 『実践・哲学ディベート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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