鳴風荘事件 (カッパ・ノベルス 殺人方程式 2)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334071356

感想・レビュー・書評

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  • 殺人方程式シリーズの二作目。
    オーソドックスかつロジカルな作品で、本格度はかなり高いと思います。
    でも、綾辻さん本来の作風を考えればちょっと異色とも言えそうな感じ。
    前作からのブランクが六年間もあったのは、案外その辺りに理由があったのかもしれませんね。

  • 六年半前の月蝕の夜、美島夕海の姉・紗月が惨殺された。――夫の明日香井叶ではなく、双子の兄・響を伴い、鳴風荘を訪れた深雪。再会した友人たちの中には、死んだ姉そっくりに変貌した夕海の姿が……。その夜、再び不可解な殺人事件が勃発する!犯人は何故、死体の髪を切って持ち去ったのか?
    著者が初めて「読者への挑戦」を付した長編本格推理の傑作。

  • 長い髪を切られて殺害された美島紗月。友人とともにその現場を訪れた妹、夕海はショックで入院してしまう。そして6年半後、中学時代の同窓生の集まりに訪れた夕海は姉そっくりの姿をしていた…
    先日、2時間ドラマを見たので再読。キモとなるトリックはさすがに覚えていたし、ドラマでも同じだったが、人間関係などはドラマの方がだいぶドロドロだった。
    館シリーズと比べると地味な話だが、廊下のペンキや髪を切った理由などから犯人を限定していくあたりはしっかり本格している。
    しかし携帯電話がなかったり、今ではわりと一般的な現象が作中ではまだよく知られていなかったりして、15年の歳月を感じた。

  • 本格の『犯人当て』ものですよ。
    続編てこともあってキャラたちがいい味出してるのかな?ヒビクくんてゴロ悪っとか思ったけど☆挑戦ものとして読むと厳しいかも。
    一本道では犯人に辿り着く事は不可能。
    裏の裏をかかれ探偵の言葉に振り回され結局そこに落ちるのかっ(゜Д゜)といった感じ。
    えぇ、えぇ負け惜しみです('◇')ゞ
    ラストが切ないだけにもう少し心理描写を入れてくれたら完璧なのにぃ☆

  • 「『バカめ』って云ったらお坐りするんだって?」
    「ああ。健気だろ」
    「いくら何でも『バカめ』はないと思うけど」
    「『こうさん』のポーズがまた可愛くてさ」
    「犬、飼いたいなあ」
    「飼いたいなあ」

  • 未読

  • 本格犯人当て。完成度は高いが決め手の論理があんまり面白くない。

  • こういう、「読者への挑戦」って懐かしい。

  • 今読んでる。

  • 京都で買った100円新書の一冊。

    未来の予測できる美人作家の姉が殺害された後、精神的なショックで長く入院生活を余儀なくされた妹。しかし世間に再び姿を現した妹はかつての姉と瓜二つ。黒い衣服や長い黒髪、姉同様に未来を見ることができるようになっていた。だが、十年ぶりに開かれた同窓会のパーティの夜、彼女は首を絞められて殺されてしまった…

    被害者と同級生だった深雪の旦那、叶とその双子の兄弟響が活躍するシリーズの第二作目。同窓会に夫婦で参加するつもりだったのに、旦那の叶が盲腸をおこして入院。双子の弟響が兄の、深雪の旦那のフリをしてパーティに参加するあたり、あるいはちょっとわざとらしい会話は子供のころ読んだ赤川次郎を思い出した。いや、むしろあだち充の『タッチ』が近いか。兄弟の関係は、そうだ、達也と和也に近い! 『タッチ』ファン必読。

    それはともかく、本格推理ものとしてはよくできていて感心した。犯行に使われたトリックの必然性には説得力があって無理がない。謎解きの直前に「読者への挑戦状」を突きつけるあたり、作者にも相当の自信があったのであろう。その挑戦状にも嫌みがない。この出来ならもっともだと思った。

    こうなってくると第一作『殺人方程式I』も読みたくなる。荷物に入っているのだろうか? それはそうとカッパノベルスの表紙のデザインはずーっとかわんないなぁ。ちょっと古くさいよ。


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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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