鳩笛草 (カッパ・ノベルス)

著者 : 宮部みゆき
  • 光文社 (1995年9月発売)
3.34
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  • 本棚登録 :519
  • レビュー :52
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334071530

鳩笛草 (カッパ・ノベルス)の感想・レビュー・書評

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  • 「朽ちてゆくまで」
    祖母の死でひとりぼっちになった智子。
    彼女は、8歳のときに両親と交通事故に遭い、両親は死亡、自分はそれまでの記憶をすべて失っていた。
    引っ越しのために片づけをする中、両親の遺したビデオテープを発見する。
    その中には、幼い自分が、涙ながらに「怖い夢」の説明をする様子が映っていた。
    智子は、自分には、予知能力があったことを知って――。

    「燔祭」
    車の中で、4人の男女の焼死体が発見されたという記事。
    女子高生の妹が殺害され、復讐を誓う兄の前に現れた女。
    彼女は、復讐を助けてくれるといい、目の前のキャンドルに火をつける。

    「鳩笛草」
    人の心を読める透視能力を持つ、警察官の本田貴子。
    しかし、彼女は能力の衰えを感じるようになり、それと同時に、めまいで倒れてしまう。
    能力の喪失に直面する貴子を縦軸に、痴漢、誘拐事件、傷害事件といった事件を横軸にしたミステリー。

    能力を持つことの孤独や悲哀。
    超能力もののミステリーは、宮部みゆきの作品に多いけど、
    時期的に、これは初期のころの作品でしょうか。
    ミステリーというより、能力を持つ人の心情に多くのスポットが当たっていた。

    クロスファイアは燔祭の続編なんですね、鳩笛草の貴子がその後どうしたのかを知りたいところです。

  • 3つの短編集。どれも超能力にまつわる話。
    超能力を持っていることによって描かれる苦悩とか。

    クロスファイアへと続く「燔祭」も好きだけど、「鳩笛草」が私は一番好き。

  • 超能力を持った3人の女性のそれぞれの短編集です。1作目の「朽ちていくまで」はミステリアスだし、話のテンポも良かったので、引き込まれました。2作目「燔祭」は宮部みゆきさんらしい細かな描写が細かすぎて、結末まで遠回りしてる感じで、あまり楽しめませんでした。「クロスファイア」という話に続くそうですが、淳子の考え方が怖すぎて、読むか足踏みしてしまいます。「鳩笛草」も「燔祭」の余韻で前半は入り込めませんでしたが、最後の方に来てやっと推理小説らしくなり良かったです。ポンちゃんの未来が気になります。

  • 特殊な能力があるから幸せでもなく、
    必ず不幸になるわけでもない。
    そんな能力望んでなかったと思うが
    付き合っていかざるを得ない
    3人の超能力を持つ女性の話。
    「朽ちてゆくまで」「燔祭」「鳩笛草」
    の3本の短編集。

  • 2001.11

  • クロスファイアでも読もうとしたら、著者自身が先に「鳩笛草」を読んでねとある。
    なるほどね。作品中の「燔祭」が前日譚になっているわけだ。
    超能力者を主人公にした3つの短編集だけど、みんな悩んでる。人とは違う自分に悩む、なぜ自分に能力があるのかに戸惑う。超能力を個性や性格と読み代えるといいんだろうな。

  • 一度読んだことがあるが再度読みたくなる、そんな作品が良質の小説というなら、著者の作品は、どれも当てはまると言っていい。
    この作品もその一冊。
    『朽ちてゆくまで』は、予知能力を持った女性。『燔祭』は、念力放射能力を持った女性。『鳩笛草』は、透視能力を持った女性。それぞれ超能力を持ったがため、その能力に翻弄される女性の悲哀が描かれている。
    『燔祭』の主人公青木淳子は、のちの長編小説『クロスファイア』に再登場し活躍する。この小説もいずれ再読したい。

  • ⑤/120

  • 再読。こないだクロスファイアを読んだので燔祭目当てで再読。前に読んだのははるか昔なので、ほとんど忘れてた。燔祭は意外と今一つだった。クロスファイアの前振りだけど、ちょっと番外編的な印象。長編の後だから物足りなく感じたのかなあ。鳩笛草が、超能力に焦点を当てた話とは逆に、力を失っていく女性の話で面白かった。幸せなその後を期待したい、良い余韻を残す作品でした。その後と言えば、朽ちてゆくまでの智子のその後が一番気になる。智子がバリバリ活躍するような、爽快な続編書いて欲しいなあ。

  • クロスファイアhttp://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4334733700の前に再読。(2014.9.11)

    超能力者の女性の物語みっつ。
    つながってはいないけれど、これは三作そろえて一冊になる。
    彼女たちは抱える能力も仕事もぶつかる壁も現状も三者三様。
    でもみんな、能力とどう生きるかの話。

    「ふたりのママからきみたちへ」http://booklog.jp/users/nijiirokatatumuri/archives/1/4781690629の中にあった、「セクシュアリティはあなたの大切な一部だけどすべてではない」という言葉を思い出した。
    それがあるから自分。だけど、それだけが自分じゃない。

    マンガ的な「キャラづけ」とは違う、きちんと性格の違うキャラクターがうまいなーと思った。
    話し方が違うとか、わかりやすい性格があるわけではないけれど、この人はこう考えてこう動く、というのがそれぞれにある。


    この本を初めて読んだのは十年以上前だ。
    その時でも出版からだいぶ経っていたから、服装などに古さを感じた気がする。
    そこからさらに時間が経った今は、流行遅れを通り越して古典のように読んだ。
    ビデオテープや自動車電話といった小道具や、「名前の世代差」に見える時代性が面白い。

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