- Amazon.co.jp ・本 (530ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334073244
作品紹介・あらすじ
平河町一番ホテルに宿泊していた受験生・尾崎孝史は、二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。危うく焼死するところを、謎の男に助けられた孝史は、その男とともに昭和十一年二月二十六日にタイムスリップ-雪の降りしきる帝都では、今まさに二・二六事件が起きようとしていた。その日、蒲生邸では蒲生陸軍大将が自決。三宅坂一帯は叛乱軍に占領され…。この叛乱の結末、これからの昭和の戦争への悲惨な歴史を知る孝史たちにできることはないのか。"運命の四日間"に交錯する人々の命運!当代随一のストーリーテラーが時を超えて描く、ミステリー巨編。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
「だが僕はこの時代の人間だ。この時代をつくっている臆病者のひとりだ。そして、臆病者としてこの時代を生き抜く義務がある。これから先何が起ろうと、僕は必ず生き抜いてみせる」
2022/3/2読了 -
長かったぁ・・・けど。ほぼ一気読み。
過去と現代の時間の経過の違いがイマイチだったような気がしないでもない。 -
「蒲生邸事件」宮部みゆき著、カッパ・ノベルス、1999.01.30
532p ¥1,000 C0293 (2018.07.30読了)(2018.07.24拝借)(1999.01.23購入)
【目次】
第一章 その夜まで
第二章 蒲生家の人びと
第三章 事件
第四章 戒厳令
第五章 兵に告ぐ
終章 孝史
あとがき
☆関連図書(既読)
「昭和史発掘(7)」松本清張著、文芸春秋、1968.10.01
「昭和史発掘(8)」松本清張著、文芸春秋、1969.03.10
「昭和史発掘(9)」松本清張著、文芸春秋、1970.02.20
「昭和史発掘(10)」松本清張著、文芸春秋、1970.08.01
「昭和史発掘(11)」松本清張著、文芸春秋、1971.02.01
「昭和史発掘(12)」松本清張著、文芸春秋、1971.12.05
「昭和史発掘(13)」松本清張著、文芸春秋、1972.10.01
「妻たちの二・二六事件」澤地久枝著、中公文庫、1975.02.10
「雪はよごれていた」澤地久枝著、日本放送出版協会、1988.02.20
「我らが隣人の犯罪」宮部みゆき著、文春文庫、1993.01.10
「魔術はささやく」宮部みゆき著、新潮文庫、1993.01.25
「レベル7」宮部みゆき著、新潮文庫、1993.09.25
「龍は眠る」宮部みゆき著、新潮文庫、1995.02.01
「本所深川ふしぎ草紙」宮部みゆき著、新潮文庫、1995.09.01
「火車」宮部みゆき著、新潮文庫、1998.02.01
「理由」宮部みゆき著、朝日新聞社、1998.06.01
「地下街の雨」宮部みゆき著、集英社文庫、1998.10.25
「R.P.G.」宮部みゆき著、集英社文庫、2001.08.25
「人質カノン」宮部みゆき著、文春文庫、2001.09.10
「誰か」宮部みゆき著、実業之日本社、2003.11.25
「名もなき毒」宮部みゆき著、幻冬舎、2006.08.25
「楽園 上」宮部みゆき著、文芸春秋、2007.08.10
「楽園 下」宮部みゆき著、文芸春秋、2007.08.10
「ソロモンの偽証 第Ⅰ部」宮部みゆき著、新潮社、2012.08.25
「ソロモンの偽証 第Ⅱ部」宮部みゆき著、新潮社、2012.09.20
「ソロモンの偽証 第Ⅲ部」宮部みゆき著、新潮社、2012.10.10
「ソロモンの偽証(6)」宮部みゆき著、新潮文庫、2014.11.01
(「BOOK」データベースより)amazon
平河町一番ホテルに宿泊していた受験生・尾崎孝史は、二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。危うく焼死するところを、謎の男に助けられた孝史は、その男とともに昭和十一年二月二十六日にタイムスリップ―雪の降りしきる帝都では、今まさに二・二六事件が起きようとしていた。その日、蒲生邸では蒲生陸軍大将が自決。三宅坂一帯は叛乱軍に占領され…。この叛乱の結末、これからの昭和の戦争への悲惨な歴史を知る孝史たちにできることはないのか。“運命の四日間”に交錯する人々の命運!当代随一のストーリーテラーが時を超えて描く、ミステリー巨編。 -
2.26事件を元にしたお話。
タイムトリップした孝史と蒲生邸の人びと
その時代を背景に物語は進んでいきます。
最初は戦争の話かと思っていましたが、それだけではない不思議な、でも現実味のあるお話でした。
昭和の事件のことを書いた著書もあるようなのでそれもぜひ読みたいです。 -
意識を集中することによって、狙った時代にタイムトリップできるということを受け入れようとするのだがどうにも引っかかり、ウンウンうなりながら最後まで読んだのだが、どうもわたくしには合わなかったようだ。
-
3.5
-
読み始めて、全く結末が分からなかった。タイムトリップからの事件が起こり、謎解きが始まる。ボリュームがあり、読みごたえがあった。映像化してほしい。
-
受験生・孝史は宿泊中のホテルで火事にあい、あやうく命を落としそうになる。
それを間一髪のところで助けてくれた男・平田が孝史を連れて行った先は・・・。
昭和11年2月26日。今まさに、2・26事件が始まろうとしていた東京・蒲生邸だった。
そこで孝史は、当主・蒲生憲之の不可解な「自決」に立ち会うことになり、思いがけず、真相を突き止めていくことになる。
蒲生憲之の死は本当に「自決」なのか。
時間旅行者・平田はなぜ敢えてこの時代を選んだのか。
全く歴史の知識がない孝史が見た、昭和11年の東京とは。
未来人として何もできない孝史や平田のジレンマは、タイムトラベルものにありがちな、未来を知っていることから生じる驕り、みたいなものは全くない。
また、未来を知った上で、蒲生邸の人々が選択した生き方は、「今を一生懸命生きる」ことの大事さと、「その時代の人間」としての責任を感じさせる。
自分は、「今」をひたすらに生きているかな?
平成に生きる人間としての責任を果たせているかな?
なんてコトを考えさせられる作品。 -
2014年7月12日読了。
主人公である孝史と同じかそれ以上に歴史が
得意ではない私にとっては、いくつか出てくる
事件の名前や歴史上の人物の名前が、聞いたことは
あっても中身を知らないものばかりだったので、
ちょっとだけ勉強になったりしました(笑)
「日本の歴史」という大きな背景や時間旅行が
軸にある為、蒲生邸での事件自体には大きな
関心を抱けなかったものの、それでも充分に
楽しめました。
ただ、孝史の性格が、なんだか好きになれなかったです(*_*;