桜憑き―異形コレクション綺賓館〈3〉 (カッパ・ノベルス)

制作 : 井上 雅彦 
  • 光文社 (2001年4月発売)
3.62
  • (5)
  • (5)
  • (10)
  • (0)
  • (1)
  • 本棚登録 :51
  • レビュー :12
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334074258

桜憑き―異形コレクション綺賓館〈3〉 (カッパ・ノベルス)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • とても面白かった。桜がテーマのおかげで、生々しさがある話でも儚さや夢心地の雰囲気が漂っている。以下、今回印象に残った作品。菅浩江『桜湯道成寺』冒頭から面白い作品だった。老婆の独り語りという体で、終わりに向かってじわじわと凄みが増していく。五代ゆう『阿弥陀仏よや、をいをい』今昔物語の源太夫の話から。一番気に入った作品。傷口から血ではなく桜の花が流れ出てくる幻視が、もう…。坂口安吾『桜の森の満開の下』想像するだけで、花酔いしそう。ふわぁ。石川淳『山桜』私が物を書く人なら、こんな風に書けたら、と思うだろう。

  • 新作とスタンダード作品とを収録した≪綺賓館≫シリーズの3冊目。今回は「桜」及び「花」をテーマとしている。

    書き下ろしの新作に……そして時にはスタンダード作品と言われているものですら、梶井基次郎の「桜の樹の下には」の影響が見て取れるのは非常に興味深い。「桜」テーマでのもう一つの名作、坂口安吾の「桜の森の満開の下」も収録。

    ……毎年見るものでありながら、桜の美しさにどことなく落ち着かなくなってしまうのは、美しさの中に“妖しさ”が存在しているが故なのだと改めて気付かされる。

    「花見んと 群れつつ人の来るのみぞ あたら桜の咎にやありける  西行」

  • 既読の話多し。「舞花」は発想ユニーク。古い作家の方が総じて面白かった。

  • タイトルに惹かれたものの、最初の編が退屈で、速読で無理矢理読んだ。「春泥歌」が一番「異形」らしくて面白い。「舞花」も。他「シロツメクサ、アカツメクサ」「阿弥陀仏よや、をいをい」等が面白い

  • 正しい題名「櫻憑き」
    (収録作品)桜湯道成寺(菅浩江)/阿弥陀仏よや、をいをい(五代ゆう)/花や今宵の…(森真沙子)/約束の日(速瀬れい)/ある武士の死(菊地秀行)/闇桜(竹河聖)/花十夜(井上雅彦)/人花(城昌幸)/花をうめる(新美南吉)/シロツメクサ、アカツメクサ(森奈津子)/花畠(吉行淳之介)/舞花(藤田雅矢)/桜の森の満開の下(坂口安吾)/花の下(倉橋由美子)/春の実体 憂鬱なる花見(萩原朔太郎)/春泥歌(赤江瀑)/山桜(石川淳)/十六桜(小泉八雲)/桜の樹の下には(梶井基次郎)

  • …春って、エロいわ…
    目当ては安吾の「桜の花の満開の下」だったのですが。
    安吾はもちろん素敵でしたが、外にも予想外に良作が沢山入ってて、非常に面白かったです
    特に百合ものは、いい。森奈津子のシロツメクサ、アカツメクサ、人を喰う花、城昌幸の人花も良かった。新美南吉の花を埋めるもノスタルジックでたまらん。菅浩江の桜湯道成寺も、ほの暗くうつくしい。
    アンソロジーってあまり読んだことがなかったけれど、こんなにいいものだったとは…
    そもそもテーマが桜、という、かなり興味をそそられるものだったというのもあるとは思うけど

    予想外の喜びといえば、梶井基次郎!
    桜の花の下には死体が埋まっている…。あまりにも有名です。この人が初出だったとは。古典モノだと思っていた。
    読み返したかったので、何と運がいいことかと。
    機会があったら「檸檬」も読み返したい…

    不満なのは装丁。何この蛍光ピンク…もっと和風っぽくまとめてほしかった

  • オリジナル&スタンダード

  • 井上雅彦「花十夜」が一番好き。ショートショートと言うのが、やはり力の見せどころか。
    スタンダードに、坂口安吾「桜の森の満開の下」があるのはやっぱりか、という感じ。でもやっぱりこれは名作。これほどにまで桜を恐ろしいと感じられる物語はそうそうない。
    全体的に、かなり良かった。けどやっぱり和風だし、装丁もっとおとなしい方がよかったんじゃ……(笑)。

  • 桜に関する逸話はおおいが、このアンソロジーに書き下ろされた話はどれも妖しくて美しい。
    日本ならではだなあと感じ入ります。

  • 坂口安吾先生の『桜の森の満開の下』。これは押さえておかないと。(2002.4.24)

全12件中 1 - 10件を表示

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする