九つの殺人メルヘン (カッパ・ノベルス)

  • 光文社 (2001年6月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784334074302

感想・レビュー・書評

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  • タイトルの通り、9つの童話を思わせる事件。
    ヘンゼルとグレーテル
    赤ずきん
    ブレーメンの音楽隊
    シンデレラ
    白雪姫
    長靴をはいた猫
    いばら姫
    狼と七匹の子ヤギ
    小人の靴屋

    作者お得い?の邪馬台国を思い出させるバーでの謎解き。
    ワイワイと雑談に花を咲かせ、そのついでのように語られる殺人事件。
    日本酒の知識、懐かしの女優さん、歌謡曲、クイズ番組、酔っ払いの騒ぎにニヤニヤする。
    童話の解釈より、そちらの方が長い…。
    そこへふらりと現れる美少女の桜川さん。
    専攻の童話と事件を重ねて、サラリと容疑者のアリバイを崩し、犯人を指摘する。
    あっさりと終わってしまったな。

  • 渋谷区にあるとある日本酒バー。
    そこに集うは厄年トリオ。
    お客を差し置いて酔っぱらい、生半可な知識を誰よりも知っているマスター。
    お酒を飲まない犯罪心理学者の山内。
    刑事の工藤。
    3人はお酒やお水、マスターの作る美味しい料理を食べつつ、同い年だからこその懐かし話に盛り上がる。

    そんな3人の前にある日現れたのは美しく気品あふれる謎めいた女子大生、桜川東子。
    工藤が解きあぐねている事件の謎を大学で専攻しているメルフェンと結びつけながら鮮やかに解いていく。
    ヘンゼルとグレーテル、赤ずきん…実は怖いグリム童話、なんて言いますが、鯨さんなりの(桜川さんの?)解釈も読みどころ。
    グリム童話、けっこう怖いイメージなのであんまり深くは読んでこなかったんだけれど、ちょっと気になってきてしまった。
    冷静沈着な桜川さんとコミカルなおじさんたちのやりとりも面白い。

    おじさんたちの盛り上がるネタは世代的にあんまり分からなかったのでもひとつ楽しめなかったんだけれど、同じ世代の人はそこも楽しめるんだろうなぁ…。

    ラスト、桜川さんの謎がもっと明かされるのでは…と期待しましたが、そんなには。
    ミステリアス過ぎて、何か落ちがあるのでは?と勘ぐっちゃったよ。

  • 9つの短編集。
    とあるバーが舞台で、巷で起きたそれぞれの事件をメルヘンと絡めて解決する話。
    マスターと、常連客2人が事件の話を始め、女子大生がそれを解決するという展開。
    ヘンゼルとグレーテル、赤ずきん、ブレーメンの音楽隊、シンデレラ、白雪姫、長靴を履いた猫、いばら姫、狼と7匹の子ヤギ、小人の靴屋。
    それぞれのメルヘンの本当の意味の解説も載っている。

    トリックはそんなにひねりのあるものではないかなあ。

  •  登場人物が殺人事件に出くわして、それを解き明かすのではなく、登場人物の1人が話す事件とも事故ともつかない案件を、桜川さんという女子大生が謎解きするという形式。

     厄年トリオは何か鬱陶しかったけど(マスターと山内)、まぁおもしろかったかな。
     わりとこじつけ的な感じのもあったけど。

     それにしても、桜川さんの口調が「わたくし」なのが…。
     うる星やつらキャラか。

  • まあまあといった程度かな。バーでの事件以外の雑談が長いし古いし、面白くない。雑談から無理やり事件の話に持ち込む強引さもいまいち好きではないが、メルヘンを絡めた物語の設定は良いアイディアだと思う。主人公の心のツッコミは笑える。お酒のウンチクはもちろん、料理の描写が良かった。結局のところ、桜川さんは一体、何者だったのだろう?最後の終わり方は意外だったが、微妙な後味が残ってしまった。

  • 以前読んだ「今宵、バーで謎解きを」は、マスターのウンチクや常連客二人と昭和の話題で盛り上がっている様子が楽しかった。その雰囲気が気に入って、他も読みたいと思っていたのに、すっかり忘れていました。
     本作はそのシリーズ一冊目です。

     日本酒バー「森へ抜ける道」は、日本酒を何故かワイングラスで飲ませる変なお店。マスターは雑学の知識が豊富な、ちょっと変わり者の四十二歳、厄年です。常連客の二人も四十二歳厄年で、マスターは勝手に‘厄年トリオ’と呼んでいます。
     土曜日に来店した桜川東子(はるこ)という女性の美貌とその洞察力に、厄年トリオはすっかり参っています。

     バーのカウンターで厄年トリオの話す事件内容を、端で聞いていた桜川東子が、おとぎばなしのウンチクとからめて推理していくストーリーですが、各編とも決まったパターンで始まり終わります、でもそれを気にしててはいけませんよね。
     なんといっても、マスターの日本酒やおつまみへのこだわりが面白くて、厄年トリオが語る昭和ネタも、その雰囲気がとても楽しいです。

     今回は、映画、歌謡曲、クイズ番組に子供の頃の遊びにギャグネタなど、昭和でも古さを感じる内容だったけど、その様子はやっぱり楽しそう。横でゆっくり飲みながら聞いていたいけど、今回は日本酒。。。米で作ったお酒は、まったく飲めないから居られないですね。

  • 舞台は深夜のバー。マスターと常連が悩む事件の数々に、女子大生が挑んだ先にあるものは。
    タイトルにひかれて読みました。殺人とメルヘンって合わせていいの、みたいな(笑)
    グリム童話になぞらえて出される事件の数々は、ただでさえ少なめな現実感を更に薄めています。夜、お酒を飲みながら読むといいかもしれません。

  • 「森へ抜ける」道という日本酒バーが舞台のシリーズ短編集。
    厄年トリオと美しい女子大生・桜川さんの会話で話が進行する。

    事件を赤ずきんちゃんやシンデレラなどの童話にあてはめて解決していく桜川さんがかっこいい。お酒の飲みっぷりもいい。

    昭和のテレビ番組ネタというか、雑学が厄年トリオの会話の中に多いので、年代ドンぴしゃの読者はにやりとしてしまうかも。

    最後の大オチが予想外。
    そこか!?という感がぬぐえなかったのが残念。

    なんだかねずみの声がきこえる・・・

  • こういうタイプの話好きなんですよね。飲み屋とかで、ちびちびと旨いものを飲んだり食べたりしながら雑談風味の推理を重ねていくの。

    鯨統一郎氏お得意の(?)新解釈と、ミスマープルのようにそれを照らし合わせて事件解決ってな具合ですね
    探偵役の桜川さんはわりと影薄め。聞き手(一応)の厄年トリオがいい味です
    しかし
    同年代じゃないので雑談についていけない…(苦笑)
    それと、なにやらこの九つの事件、有栖川有栖が『マジックミラー』で分類した9つのトリックパターンを一つずつ対応してるというんですね
    すげ
    家に『マジックミラー』があるので、照らし合わせてみたいと思います

  • メルヘン題材・アリバイ崩しの短編集。さらに事件だけではなく、取り上げられている数々の有名メルヘンに関する新解釈までが楽しめる。すごくお得感のある一冊。鯨さんらしいちょこちょことした小ネタも楽しめるしね。
    事件面では「赤ずきん」、メルヘン新解釈では「ブレーメンの音楽隊」が良かったかな。そして最終話。これもやはり「連作」になるのかしら。「九つ目の殺人事件」という表現が、なんだかすがすがしい。と書くと「なんじゃそら」って感じだろうけどね。読めば分かりますって。

  • ・グリム童話をどう解釈するか,をもとにナゾを紐解く作品集。
    鯨統一郎の十八番かな。
    ・色々伏線が引かれていて,最後にアッと驚く(?)結末が。
    中々楽しめた。
    ・それにしても,鯨作品は薀蓄が多いな…。

  • 9つあるとされるアリバイ・トリックのパターンを題材としたミステリ9編。しかもすべてが世界の童話をモチーフとしている。


    とある日本酒バーで管を巻く中年3人。そのうちの一人である刑事が事件の概要を語り、横で聞いていた妙齢の女性・桜川さんが、その話から真相を言い当てるというフォーマットをくり返す。謎解きだけを楽しむのには短編が最適。

    なぜか日本酒と料理に関する蘊蓄も多い。



    <以下、ネタバレ注意>



    ●『ヘンゼルとグレーテル』
    死亡時刻の偽装

    ●『赤ずきん』
    同時に行われたと思われていた二つの殺人が別

    ●『ブレーメンの音楽隊』
    遠隔犯罪

    ●『シンデレラ』
    死体の移動によるアリバイ発生

    ●『白雪姫』
    推定された交通機関・移動方法によるアリバイの錯誤

    ●『ながぐつをはいた猫』
    写真に写った時計の表示偽装

    ●『いばら姫』
    遠距離からの誘導自殺

    ●『狼と七匹の子ヤギ』
    証人を騙して偽証をさせた場合


  • 新解釈は面白いし連作としてもよかった。

  • メルヘンが懐かしかった。
    平凡だけど、悪くない。最後の話以外は・苦笑。

  • 2003年11月1日読了

  • 無性に日本酒が飲みたくなる本です。
    アリバイ崩しというミステリ好きにはたまらないお話。

  • 連作短編推理小説の中で一番好きな本。
    何回も読み返してるけど、結末が分かってても楽しい。

  • メルヘンと事件がマッチし、独特な雰囲気に引き込まれた。

  • トリックよりも童話の新解釈の方が面白いと思いました。

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著者プロフィール

鯨統一郎
一九九八年、『邪馬台国はどこですか?』でデビュー。大胆な歴史解釈から、日本の常識を覆す独自の作品が話題を呼ぶ。以来、歴史だけではなく幅広い題材を用いて、次々と推理小説を発表している。著書に「喫茶〈ひとつぶの涙〉事件簿」シリーズ、「ハウスワーク代行・亜美の日記」シリーズ、「女子大生桜川東子の推理」シリーズ、「歴女美人探偵アルキメデス」シリーズ、『タイムメール』『女子大生つぐみと古事記の謎』『作家で十年いきのびる方法』など多数。

「2022年 『カルトからの大脱出』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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