監獄島 上

著者 : 加賀美雅之
  • 光文社 (2004年8月20日発売)
3.50
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  • レビュー :8
  • Amazon.co.jp ・本 (521ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334075750

監獄島 上の感想・レビュー・書評

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  • シャルル・ベルトラン・シリーズ

    陰謀が企まれているという密告文が送りつけられ「監獄島」タントワーヌ監獄に向かったベルトランとパット。同行者はパリ警視総監イーグルロッシュ、スコットランドヤード副総監カーターボーン卿、刑務所の調査にやってきたメアリー・ケリイ、ウェンライト。かつてベルトランとカーターボーン卿に捕えられ妊娠中の愛人を射殺された国際犯罪者ボールドウィンが収監されるタントワーヌ刑務所。「オランジュ館」と呼ばれるボールドウィンの監獄。ロッシーニ看守に案内されての監獄の見学。ベルトランとの会見後脱獄したボールドウィン。密室のオランジュ館で殺害された看守長ミュラー。アル中の医師シャリスの死。炎に包まれ時計台から釣り下げられた遺体。頭巾をかぶった謎の人物を追跡中に反撃にあったパット。翌日発見された囚人の「海賊」グスタフの遺体。独房の中でのバラバラ殺人。看守ギョタンの死。監視台に入った直後炎に包まれての転落死。ウェンライトの刑務所訪問の理由。戦争中に起きた虐殺。ウェンライトの弾劾。消えたガルベス所長。遺体で発見されたウェンライト。

     2011年3月16日再読

  • 地中海に浮かぶ周囲8キロばかりのサン・タントワーヌ島。過去には流刑地として使用され、現在は刑務所として使用されている。
    この島で大掛かりな陰謀が進行しているという内部告発をうけて調査に向かったベルトラン一行。
    しかし、そこにはかつてベルトランが逮捕したボールドウィンも収監されていた。逮捕の際にボールドウィンは情婦とおなかの子を誤って射殺されていたのだ。
    一行が到着した翌日、ボールドウィンに接見したベルトランは呪詛の言葉を突きつけられる。
    そしてその夜から凄惨な殺人劇の幕がきって落とされた。
    ボールドウィンの脱獄、内側からドアを塞がれているその独房での見張りの看守の撲殺に始まり、時計塔から吊り下げられた火達磨の絞殺死体、同じく密室の独房での囚人のバラバラ殺人、ベルトラン一行の一人の密室での絞殺、看守の焼死、鍵のかかった地下室でも刑務所幹部の射殺及びギロチンでの死体切断と不可能犯罪が着々と進められていく。
    そしてついにベルトランも凶弾に倒れてしまう。
    刑務所員たちによる山狩りが行われるがボールドウィンの行方はわからない。
    悪魔的な犯罪をベルトランは解き明かすことができるのか!?

    加賀美さん、第2作目です。・・・長~いっっっ!!!
    今回も不可能犯罪てんこ盛り!これでもか!くらい。
    パットのモノローグ、もっと短くてもよいのでは?これまでにおきた犯罪を繰り返すことが多いんだもん。
    要所々々でざっと俯瞰してくれたらそれでわかるのに。
    あとやっぱり手がかりを書き込みすぎ。フェアに徹しようとされているのかもしれませんが、なんてことないようなことを詳しく説明してるから、ソレが関係あるのがわかってしまいます。
    といいつつ、ラスト、「やっぱりね~」なんて思っていたら見事ひっくり返されて驚きました。隠されていた伏線、見事でした。
    しかし今回も謎解きが長い!200ページ以上あります。前作でも100ページくらいありましたが。
    まあなにしろ10人近くの人間が死んでいるわけですから長くなるのもわかりますが。

    ボールドウィンの独房として使用されていた洋館、ここで起きた250年前の事件の謎も解明されます。
    そしてそのことが今回の事件にも絡んでいるあたり、読んでいて面白かったです。

    「絶海の孤島」「アルセーヌ・ルパンを彷彿とさせる、ヨーロッパを股にかけた大犯罪者」「ルイ14世の寵愛をうけていた女性を幽閉していた大理石造りの洋館」、そして「廃棄された地下炭鉱」、なんてわくわくする設定でしょう。
    長くて疲れましたが良質の探偵小説でした。

    余談ですが、加賀美さん、東川さん、石持さんと林泰広さん(この方は未読)ってカッパ・ワン一期生の同期なんですね。
    皆さん活躍されててすごいですねぇ、光文社。

  • 加賀美さんの書く小説はどれも私の好きな部類の本格推理なのでベルトランシリーズはこれからも読み続けていこうと思っています。今回は綾辻さんの「殺人鬼」みたいにグロイのかなぁと最初は警戒していたのですがそれほどでもなくすんなりと読めました。トリックを解こうとは思わなかったのですが先が気になる話だったので後半も楽しみです。

  • なんたるボリューム。そして量的なボリュームに負けず劣らず、猟奇殺人ばかばか発生。監獄の魅力にもうっとり(笑)。わー、とことんめっちゃ好みっ♪ さらに次から次へと密室尽くし。もうお腹いっぱい。
    手がかりはものすごく多いので、それを拾っていけば犯人はけっこう分かるかもね。「この人の行動怪しい!」てのは案外見え見えで、実際私も犯人「だけ」は分かったし。でも数々の密室トリックが……ああ一番単純な一個しか分からなかったわ~。あと動機についてもぜんっぜん考えてなかったので、「そんなことがあったのか!」と驚愕しまくり。……名探偵には到底なれない。
    個人的にはオルランジェ館の○○○にもっとも驚愕。二百五十年の時を経て、てのが絵的にかなり美しいなあ。

  • クローズドサークルモノが好きなので、めっちゃ好みな感じの作品なのに、なんか読みにくかった。
    2009.9.24

  • 思ったより面白い、が素直な感想。
    いまどき珍しい感じのトリックを素直に見せてくれます。私的にはこういうのは好評価。
    このままでずっと進んで下さると良いなぁ、と思いつつ。

  • 孤島の刑務所という雰囲気はよく出ていると思う。しかしストーリーが手荒でついて行けない。密室、人間消失、バラバラ殺人──これらの完成度が高ければ、ひとつのネタで長編を支えるのに充分なのだが、本作品はどうやらセット商品として売り出してあるらしい。よって、質より量を重視してあるような。密室が数多く出てくるが、そのトリックは応用を変えただけのワンパターン。苦し紛れや荒唐無稽なトリックも登場するので、やはり一歩引いてストーリー全体を読むことに意識を置いた方が気楽だし諦めもつく。上下巻合わせて相当なページ数だが、意図的に枚数を増やしたかのような無駄なシーンには閉口した。箇条書きが下手なのか、台詞にしても地の文にしても馬鹿丁寧な説明の応酬なので、自然と斜め読みに切り替わってしまう。キャラも書けてないし探偵の印象も薄っぺらなのだが、不思議と古典の残り香が漂い、それが妙に心地よかった。

  • 読み応え度抜群。息を吐く間もなく、次から次へと不可能犯罪のオンパレード。密室・密室・密室。一冊の本に使うのがもったいないほどのトリックが詰め込まれています。まさしくジェットコースター。自分も監獄島に閉じ込めれたかのような息苦しさと、ページをめくる快感を味わうといい。

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