浦島太郎の真相 恐ろしい八つの昔話 (カッパノベルス)

著者 : 鯨統一郎
  • 光文社 (2007年5月19日発売)
3.02
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  • レビュー :26
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334076542

浦島太郎の真相 恐ろしい八つの昔話 (カッパノベルス)の感想・レビュー・書評

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  • それぞれの話の冒頭にあるヤクドシトリオの昔話で、全体の2/3くらいが埋まっているんじゃないかというくらいに事件とは関係ない話題にページを消費している。本編たる事件そのものも薄っぺらいので、軽~く読み切れる。
    昔話(童話など)に対する新解釈は面白いとは思うものの、タイトルにあるように「真相」かと言えば、それは到底納得できるようなものではない。あくまでも著者による新解釈であるし、原典にあたって解釈がなされておらず、内容も薄っぺらい。
    ライトな読み物として単純に楽しむ程度としてならば、充分に楽しめく(ただし特定の年齢層限定)。

  •  渋谷にある日本酒バーに集う山内・工藤・マスターの島、そして桜川東子
     「九つの殺人メルヘン」の続編、数年が経過しているという設定。なぜ、数年たっているかは前作を参照のこと。
     連作形式になっていて、それぞれが昔を懐かしむノスタルジー的話題とお伽噺とミステリーの三つから構成されている。これらはそれぞれに関係あるようなないような微妙な関連性を持っている。
     前作では刑事だった工藤は探偵事務所を開いていて、彼のところに持ち込まれた問題を三人が話しているところに東子が真実(と思われるもの)を明らかにするというもの。
     前作同様、昔話に新しい解釈を加えているのが面白い。ただし、すべてが納得できるかというと必ずしもそうではない。
     むしろ、ノスタルジー的な話題の方に興味が向いてしまうのは、彼らとほぼ同じ時代を生きてて来たからで、つくづく自分の年齢を感じてしまった。

  • ライトもライト、サクッと読めるし、身近で殺人事件が起こる訳でも巻き込まれる訳でもないので後味も悪くない。
    おじさんたちの懐かし談義→美人院生の昔話解説→事件推理(解決)、という決まりきったパターンなのも読みやすい。
    昔話の解釈は、トンデモ的な部分も含めて楽しめた。ホント面白い事思い付くよなぁ、鯨統一郎…。

  • TVやスポーツ、歌手・・・なんとも取りとめのない懐かし話をする中年3人。
    事件を昔話に例えて解説する女子大生。
    軽く読むにはいいのではないでしょうか。

  • 大学院で日本の民話を研究している
    大学院生桜川東子はいつも日本酒バーで
    グラスを重ねるのだが、彼女をあがめる
    ヤクドシトリオ(中年のおっさん)が
    昭和のトリビアをえんえんと15ページも
    話をすると・・・それは、日本の民話の
    ◎◎の話に重ね合わせることで事件の本当
    の姿が浮かび上がる
    そお過程で、あの有名な民話は実は・・・

    ※事件は5ページで解決しちゃいます


    鯨井天才!

  • 懐かし話が長すぎることと、時代が合わなくて今ひとつ理解できないことが残念。謎解きと昔話の新解釈は面白いです。

  • ボチボチ面白かったです。

    短篇集。8作品あります。
    昔のテレビ番組やラジオ、プロ野球の助っ人外国人等の話題と昔話の新解釈、殺人事件の謎解きと、1話で3つ楽しめます(笑)

    昔の話題はわかるのもちょっと古すぎるのもあったけど
    それなりに楽しめました。

    昔話の新解釈はそれなりに面白かったけど・・・
    途中でちょっと飽きちゃったかな?

  • “「あ、そうだ。事件といえば」
    山内が思い出したように言う。
    「事件といえば?」
    マスターが『東京フレンドパーク』の関口宏のような口調で訊き返す。
    「あの事件ですか」
    「何の事件だよ」
    「工藤ちゃん、しらばっくれたってダメだよ。このところ工藤ちゃんが頭を抱えている、あの事件のこと」
    「犬を探してくれっていう?」
    「ごまかすなよ。ほら、人妻が帽子屋の店主を殺害した事件」
    やっぱりごまかしきれなかったか。
    「どのような事件でしょう?」
    今までヤクドシトリオのバカ話をおとなしく聞いていた桜川東子さんが、やにわに話に割りこんできた。事件という言葉に敏感に反応したところを見ると、やはりこのお嬢さんは根っからの探偵体質なのかもしれない。おとなしそうな顔をしているくせに。
    「それがですね、実に不可解な事件でして」
    「不可解……」
    また東子さんが反応した。探偵体質の人に限って、より不可解な事件を好む傾向がある。”

    短編集。
    バーのマスターと常連の僕こと工藤と山内のヤクドシトシオと美人大学院生の桜川東子の四人の会話で成り立っている。
    主に、最初にひとつのジャンルについて深い話が繰り広げられて、マスターと山内が強引に工藤の元に持ち寄せられた事件の話に持っていき、東子が昔話になぞらえて解いていくというもの。
    さらっと読めて、結構楽しい。
    ただ、どの短編も最初のマニアックな話がちっとも理解できない。残念。

    “「あ」
    マスターが感嘆の声をあげる。
    「油揚げを落とした」
    その声だったのか。
    「工藤ちゃんにしては鋭い思索ですね」
    山内は一言余計だが、それでも僕の推理に感嘆してくれたようだ。
    「現金を大量に持ち帰るって、案外かさばるだろ」
    「大量に持ったことないから判らないや」
    「あたしも」
    情けない人たちだ。
    「それだったら、二百万だけ持ち帰って、残りは桃川に押しつけた方がいい。彼らにとって桃川は、いつでも引き出せる横浜銀行のような存在だからね」
    「酷い使われようだな」
    「それに現金を桃川に多く持たせれば、万が一、事件が発覚した場合、主犯は桃皮だと言い張ることで、自分たちの罪を軽くすることができる」
    「あ」
    マスターが声をあげる。
    「こんにゃく落とした」
    僕はマスターを無視して話を続けることにする。”

  • 残念なのは……なつかし話があまり楽しめない~(泣)。世代がぴったりの人にはさぞかし楽しいことでしょう。
    個人的には「昔話の真相」部分が興味深くて。なるほどなるほど、と思いながら読んでいました。そして事件については、トリックなどではなく犯人の動機部分に焦点を当てて昔話に結びつける、という手法が面白いです。
    お気に入りは表題作「浦島太郎の真相」。浦島太郎については、授業で専門的に突っ込んで詳しく学んだことがありましたが。こういう解釈もあったのか~と感服。

  •  浦島太郎、一寸法師、桃太郎といった日本昔話の真相を解明すると、殺人事件の謎が解き明かされる。前作「九つの殺人メルヘン」に続く御伽噺ミステリー。
     御伽噺の謎を解いていくと、自然と事件が解決してしまった。事件の鍵は御伽噺の中にあった、という趣向の短編集。いろいろな昔話の解釈がありますが、表題にもなっている浦島太郎と花咲爺の解釈は読みごたえがありました。それよりもなによりも、凄いのは主人公たち「ヤクドシトリオ」の雑談。展開としては「雑談」→「そういえばこんな事件が~」→「御伽噺の解釈+解決」というパターンなのですが、この「雑談」が1編の半分くらいを占めており、その話題の豊富なこと。昔(70年代くらい?)のアイドル、漫画、映画、テレビ、音楽、プロレス、相撲、野球と、まさに居酒屋でのオジサンたちの会話。うわ~まったくついていけんという人と、思わずニンマリしてしまう人とに分かれそうです。ちなみに私はさっぱりほとんどわかりませんでした。むわー。

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