英雄の書 (カッパ・ノベルス)

著者 : 宮部みゆき
  • 光文社 (2011年5月19日発売)
3.23
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  • 本棚登録 :569
  • レビュー :85
  • Amazon.co.jp ・本 (570ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334077068

英雄の書 (カッパ・ノベルス)の感想・レビュー・書評

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  • ファンタジーを読まなくなってから久しいですが、そんな私でもすっと物語に入り込める読みやすさはさすがベストセラー作家。

    テーマは物語作家が物語を語ることのタブーを物語を通じて語るというメタにメタを重ねたこんがらがったお話。

    英雄を渇望し、紡いでいく人間の業の深さを表現しようとしたテーマ設定は、奥深いです。ユーリが成長した時代の続編を期待してしまうこと自体が、英雄を渇望していることにつながり、この物語のテーマに行き着いてしまう。このテーマの奥深さを象徴している気がします。

    ただ、物語の幕引きはあまりに突然で、ジャンプ漫画の打ち切りを見ているかのような性急さがありました。テーマに自縄自縛の状態になって、物語として昇華しきれない苦しみを感じました。テーマ設定はいいだけに、ちょっと残念。

  • うーん。RPGのノベライズみたい。
    子供向けなら子供向けの装丁にしてほしかったなあ。こーんなに分厚い本、飽きずに最後まで読む子供がいるかはわからないけど。

  • うーーん!
    ハズレでした!!
    とにかくペース配分が悪いというか疾走感がありません。何回も同じ話をされているように感じました。お!っと思った途端に、巻き戻されちゃうような…
    読後も全くスッキリしないです。

  • 「悲嘆の門」を読むのに、英雄の書が世界観として前作に当たるということで図書館からレンタル。
    ファンタジーということだったのでハマれるか不安でしたがぐいぐい読める筆致はさすが宮部みゆき!と言った感じでした。
    葛藤する主人公、ユーリ(友理子)。
    でも落ち込み過ぎず、しっかりと現実と向き合おうとするユーリが好感でした。

    世界観の説明が、小学生のユーリじゃなくても難しく、わかったようなわからんような、、、あれ?そうじゃないの!?(ユーリと同じ勘違いをする)という理解力の無さを発揮するものの、ある意味それがユーリとともに進んでいるようで読みやすかったのかもしれません。

    ラストは賛否があるようですが、私は好きでした。
    というか、なんとなく気がついていた感じも。
    仕組まれた事にはまでは気がつきませんでしたがなるほどそういうことか!という納得があり、自分的には伏線も回収されて気持ちのいい終わり方でした。

    アジュやアッシュやソラも素敵なキャラクターで、違うサークルで今も生きているのかなと思います。
    悲嘆の門では彼らは出てこないようですが、楽しみです。

  • 58/368

  • うーん。読みにくい… 説明が多すぎてツライ。途中で終了です。

  • すべての物語は、等しく、紡ぐ者の罪業にほかならぬ。かの忌まわしき命の訪れを請い願い給うことなかれ。その忌まわしき命の名を「英雄」という。小5の森崎友理子、事件を起こした兄を探して、ユーリとなる。

    物語りのライターは、物語を大好きな読者でもあり、好きな世界を楽しんで書いている。万人向けではないかもしれないけど。

  • 本作者のファンタジーって実は初読だったりするかも。
    物語が架橋に達するまでが長くて、盛り上がり部分が少ないのって、昔の外国ファンタジーな感じやな~。子供が読むには少々ややこしく、大人が読むにはちょっと物足りない内容と思います。中学生向けぐらい??

    追)お!続編があるのね!!読む読む~

  • 久々に宮部みゆき。抽象的な表現が多くて、なかなか入り込めなかった。ファンタジーなら断然ブレイブストーリーが好きだと思ったけど、“物語についての物語”という大好物なので満足。


    なぜ人は物語を求めるのか。英雄が生まれるとこには敗れ去る者も生まれるのに。
    物語を紡ぐ者の罪とは。物語を生きる者の罪とは。

    生きること。それ自体が既に物語を紡いでいる。 より強く、より美しく、より気高く…。そう在りたいと願い、そう在るための努力を重ね、後に物語になった人がいる。

    しかし、他者から眩しく見られたいが為に、自ら物語を紡ぐ行為は、英雄になろうと物語を後追いする行為は何を生み出すのだろか。

    人の業は深い。それでも人は物語なくして生きられない。

    不幸な境遇から自分と愛する者だけが救い出されるメルヘンを。
    死すら崇高なものに変える戦記を。

    私はそんな嘘が好きだけどな。



    *以下引用*

    友理子とお兄ちゃんの間柄は、いつもお兄ちゃんが大きくて、友理子は小さくて、お兄ちゃんが上で、友理子はその足元で心地よく過ごしていた。(p29)

    「物語とは、さて何でございますかな」〜中略〜「嘘にございますよ」〜中略〜「そうした嘘がなかりせば、人間は生きられぬ。人の世は成り立ちませぬ。物語は人間に必要とされる、人間を人間たらしめる必須の嘘なのでございます。しかし、嘘は嘘。嘘は罪にございます」(p163)

    「人は皆、生きることで物語を綴るのですから」(p440)

    「我らは皆、等しく罪人なのです。罪を生み出しながら生きています。生きるためには、ほかに術がないのだから」(p441)

    「物語は、人の生きる歩みと後ろからついてくるべきものなのだ。人が通った後に道ができるように」だが、しかし。「時に人間は、“輪”を循環する物語のなかから、己の目に眩しく映るものを選び取り、その物語を先にたてて、それをなぞって生きようとする愚に陥る。〈あるべき物語〉を真似ようとするのだよ」
    その〈あるべき物語〉は、様々な名前で呼ばれる。あるいは正義。あるいは勝利。あるいは征服。あるいは成功。
    己の行く道の先に、他の者の目には見えない幻の道を描いて、突き進もうとする。それが、物語を生きようとする罪。(p536)

  • 2度目。
    「悲嘆の門」を購入しようとして、「英雄の書」のシリーズものだと知り読み直し。

    ちょっと抽象度が高くて、高校の時の倫理の時間に読んだ教科書を読んでる気分のなる前半。後半は安定の面白さなんだけど、すとんと冒険終了。
    でも、読者に気を遣うような、主人公に対する説明が入るので、ほぼ腑には落ちるけど、スパンと行かないせいか、1度目に読んだとき、詳細が記憶に残りずらかった。

    そして冒険が終わっても、数10ページでなお展開するシーン。主人公が新たに「狼」となることで、冒険と共にした仲間と会えるという「希望」を残すことで、トーンをやや明るく終結にもっていったのかな、と思ったけど。
    「悲嘆の門」が出たことで、これが自作へのつなぎだったのかな?と今思ってる。実際そうかは、次の本を読んでからのお楽しみ。

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