アンと愛情 (光文社文庫)

  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334100018

作品紹介・あらすじ

デパ地下の和菓子屋「みつ屋」のアルバイト店員・アンちゃんが成人式を迎えます。大人になるには、まだ早すぎる気がするけど……。さらに深くなる和菓子の謎と、少しずつ経験を積むアンちゃんの日常が楽しい、大ヒットシリーズ第3弾。シリーズ累計100万部突破!

感想・レビュー・書評

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  • こんにちは、椿と申します。ついこの間まで東京デパート地下一階にある和菓子処『みつ屋』の店長を仰せつかっていました。今は銀座店の方に移りましたが、長い間いたので思い入れはいっぱいです。

    特に2年前にふらりと立ち寄った高卒の梅本さんをアルバイトに雇ったのは、我ながらスマッシュヒットでした。少し大人しくてウジウジ悩む所はありますが、とっても素直で勉強熱心な女の子です。入りたての頃こそは、わたしや先輩の立花がお客様の謎かけみたいな要望を解いて差し上げていて、彼女は聞き役だったのですが、最近の彼女は、ほとんど自分で調べ上げて、お客様に寄り添った対応ができつつあります。ちょっと失敗はありますけど。

    このまま、お店で成長していって、正社員になってくれると嬉しいんですが、こればかりは、本人の気持ち次第ですよね。この前わたしのことを「本当に好きで」と言ってくれて、ちょっとドキドキしました。そのあとみんなにからかわれて「尊敬という意味です!」と訂正していましたが、そんなところも大好きなスタッフです。立花との関係を逐一観察できなくなるのが、とっても残念ですけど‥‥。

    これからも、梅本や立花、桜井の居る東京デパート店をご贔屓にお願い致します。

    • yukimisakeさん
      クマさんこんな文章も書けるんですね、素敵だー!!
      もう本を読んだ気分になりました( * ॑꒳ ॑*)
      このシリーズ、新潟の友達が大好きなんで...
      クマさんこんな文章も書けるんですね、素敵だー!!
      もう本を読んだ気分になりました( * ॑꒳ ॑*)
      このシリーズ、新潟の友達が大好きなんですよ!今度感想聞いてみます♪
      2024/05/07
    • kuma0504さん
      アンちゃんシリーズはコレで行こうと思っています♪
      1章、金沢旅行行っています。
      いろいろ興味深い描写あるかも。
      アンちゃんシリーズはコレで行こうと思っています♪
      1章、金沢旅行行っています。
      いろいろ興味深い描写あるかも。
      2024/05/07
  • シリーズ第3弾

    今回も美味しそうなものがいっぱい。花びら餅も、巻き柿も、切り山椒も食べてみたい。歴史や由来も知ることができて、とても興味深い。
    アンちゃんも少しづつ成長していて微笑ましい。でも、若い時だからこそあるよね。他の人と自分の働きを比べてしまったり、言われた一言に悩んだり。いや、若さとか関係なく働いてる限り多かれ少なかれあるか〜。

    アンちゃんをみていると、出会いと別れが人を成長させるって素直に感じられます。
    そして、問題に対して逃げずに真摯に取り組む姿って、応援したくなりますね。
    あと、アンちゃんはもっと自分に自信を持ってもいいと思うわ〜。

  • 「和菓子のアン」が2012年、続く「アンと青春」が2018年、で3冊目のこれが2023年って、細かなことはすっかり忘れてしまっている。
    最初の自分のレビューを見れば、『楠田さんの話も、単純に佳いお話しで、ホロホロっとしてしまう』などと書いてあり、お酒売り場の楠田さんはその頃から登場しているのだな。今回も仕事人みたいな表情のまま、アンちゃんの晴れ着の写真を褒めてくれたり、フロア長より偉そうだったり、なかなかいい味。

    成人式の着物選びに迷ったり、催事場で同い年の優秀な子に煽られたり、金沢旅行でおいしいものを堪能したり、椿店長の不審な動きに惑わされたり。それにわらび餅だのせんべいだの色んな和菓子の蘊蓄がオンパレード。
    どれも最後には佳い話になるのだけれど、相変わらず自己肯定感が低くてちょっとしたことで悩みまくるアンちゃんにはちょっとイライラ。もっと自分の良さを知って欲しいぞ。
    「アンと愛情」となっているので、そんなアンちゃんにも春が来るのかと思っていたら、全然違ってた。椿店長が去った後、新しき良い展開があると良いな。

    本筋とはあまり関係ないのだが、『そのゆったりとした気分を与えることこそ、デパートの仕事なんじゃないかなって思ったんです』って、デパートが好きな人間としてはとても同意。

  • 和菓子のアンシリーズ、本作が3作目だそうです。
    私はこのシリーズを初めて読んだので、所々過去作と関連しているエピソードは分からないところもありましたが、楽しく読めました!
    和菓子にまつわる歴史やエピソードがとても興味深く、著者の方の和菓子に対する愛情が読んでて伝わってきました!

    • のんのんさん
      私もアンシリーズ好きです。日常のエピソードがさり気なく繋がっててとても示唆に富んだ作品だと思います!
      和菓子は日本の四季が一つのお菓子の中に...
      私もアンシリーズ好きです。日常のエピソードがさり気なく繋がっててとても示唆に富んだ作品だと思います!
      和菓子は日本の四季が一つのお菓子の中につまってますよね。
      2023/10/06
    • ダザイさん
      コメントありがとうございます。
      おっしゃる通りだと思います!
      和菓子って奥深いんだなと感じました。
      アンシリーズ新作が10月に出るみたいなの...
      コメントありがとうございます。
      おっしゃる通りだと思います!
      和菓子って奥深いんだなと感じました。
      アンシリーズ新作が10月に出るみたいなので
      楽しみです!
      2023/10/06
  • 前作を読んでから一年半以上経っているので、細かい設定を忘れてしまう。裏表紙を読むと「美味しいお仕事ミステリー」とある。お客様からの問いに、調べて行くところがミステリーということだったようだ。
    アンちゃんも成人式を迎えることになるが、相変わらず自分に自信が無く、アルバイトから社員へ目指す事もなく歯痒さを感じてしまう。これだけ熱心に和菓子のことを調べてお客様に対応しているのに、と思ってしまう。
    同い年の社員の仕事に驚異を感じ、落ち込むアンちゃん。でも、周囲はちゃんとアンちゃんの良さを認めている。頑張れと応援したくなってくる。乙女の心を持つ立花さんとはどうなってくるのだろうか?

  • 読み進めれば読み進めるほど和菓子が食べたくなる。そしてほっこりとした気持ちにさせてくれる作品。

    東京デパート地下1階の『みつ屋』で繰り広げられる謎解きストーリー。椿店長はじめ、乙女ちっくな立花さん、元ヤンの桜井さん、皆いい人ばかりでそれぞれがその人らしさを出している。

    アンちゃんは、和菓子に関して自分なりに知識を深め、お客様に対峙する姿は2作目以上に成長振りを感じました。

    1000年以上も前の平安時代から続く和菓子のルーツ。丁度今放送されてる大河ドラマくらいの時代かな。皆さん和菓子を堪能してください。

  • ずーっと読みたかったシリーズ。
    ようやく読むことが出来ました。
    主人公のアンちゃん、可愛です。
    まだ20歳のアンちゃんは和菓子屋さんで働く厳しさを学びます。
    まだまだ若いのに仕事って厳しい。
    優しい人達との出会いももちろんありますが、アンちゃんだから周りの人が優しくなれるのかも。
    そしてアンちゃんにも20歳らしい楽しい出来事ももちろんあります。それがまた懐かしく感じます。
    舞台は和菓子屋さんなので出てくる和菓子に知らなかった事も知れて楽しく読み進められます。
    アンちゃん、可愛くて応援したくなる主人公です。

  • ☆4

    シリーズ第3弾

    前作を読了してからかなり経っていたのですが、久しぶりに「みつ屋」のメンバーに会えて楽しく読ませてもらいました❁⃘*.゚
    今作では和菓子の知識はもちろん、アンちゃんの成長を感じられた一冊でした!
    続編も発売されるとのことなので、今から楽しみです(*´˘`*)

    わらび餅が食べたくなりました…♡

  • シリーズ3冊目
    毎回、和菓子やお客様の要望などを通して
    主人公が調べたり考えたりして物語が進んでいくけど
    今回は、言葉の選び方が印象に残った
    伝えたい相手、叶えたい希望、そのためにはどんな言葉を選べば良いのか
    同じことを伝えるにも、受け手に寄り添った考えを持てることが相手にも自分にも優しいことなんだなと
    他にも、相手の羨ましいところは本当に長所?自分の至らないところは本当に短所?など
    自分を肯定したくなる言葉がたくさんあった
    その他、出てくる和菓子もその物語もとても素敵だけど印象的だったのは、「過去の人たちが残そうと思ったものしか文献にはなっていないこと」家庭料理や庶民の食べ物などは口伝てのみで限られた人しか食べられていないこと
    今私が食べているものの中で、ずっと先の未来には何が残っているのかと考えて楽しくなった

  • 京友禅と加賀友禅の話がとても好きだった。
    どちらも良くてどちらも悪くない。
    お互いがいがみ合うのではなくて、良いところを認め、新たな気付きもあってほっとした。和解出来て良かった。

    椿さんいなくなってしまうのは悲しい…。出会いがあれば別れがあるけど、次回のみつ屋は少し雰囲気が変わるのかな。今のメンバーが好きだったから受け入れられるのだろうか。
    気になるので早めに本屋へ行こう!

    また金沢に行きたくなってきた。
    レアンドロのプールは予約必須でこれをみるために朝早く頑張った…。とても幻想的で素敵だった。
    和菓子が有名とは知らなくてノドグロと金箔ばかりに目がいってしまった。もっと土地のことを学んで再挑戦したい。巻き柿も食べてみたいな。
    本当に良い所だったけど、年始の震災被害が記憶に新しく読んでいて少し辛くなった。少しでも早い復興を祈っています。
    そしてまた必ず行きます。

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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