ひのえうま 江戸から令和の迷信と日本社会 (光文社新書 1348)
- 光文社 (2025年2月19日発売)
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感想 : 27件
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784334105532
感想・レビュー・書評
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著者、吉川徹さんは、ウィキペディアによると、次のような方です。
---引用開始
吉川徹(きっかわ とおる、1966年11月3日[1] - )は、日本の社会学者。大阪大学教授。専門は計量社会学、特に計量社会意識論・学歴社会論。島根県生まれ。
---引用終了
で、本書の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。
---引用開始
一九六六(昭和四一)年、日本の出生数が統計史上最低を記録した。原因となったのは迷信。六〇年に一度めぐってくる干支、丙午(ひのえうま)にまつわる俗言のためだった。高度経済成長の只中、二つのベビーブームの間にあって、たった一年、なぜ迷信がそこまでの出生減をもたらしたのか?そしてさまざまな「都市伝説」がささやかれてきたひのえうまの人生とは、実際にはどのようなものだったのか?自身、昭和のひのえうま生まれの計量社会学者が、迷信の成立した江戸期にまでさかのぼり、周期的な拡散・浸透のタイムラインをつぶさに追いながら、ただ日本でだけ生じた特異な出生減を「社会現象」として読み解く。
---引用終了
今まで、自分の干支を知らなかった。
この機会にしっかりと覚えておこう。
辛丑(かのとうし)である。
そして、十干(じっかん)は、甲・乙・丙・丁までしか知らなかった。
この機会に覚えられるか?
十干は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸。
読み方は、「こうおつへいていぼきこうしんじんき」。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1906年明治の丙午
1966年昭和の丙午
そして、来年が2026年令和の丙午
「丙午」は、何の根拠もない迷信や陰謀論的なものなのですが、来年はどうなるでしょうか。
日本は既に少子化が根付いています。
川柳にするなら「毎年が ひのえうまかな 令和の世」とは、言い得て妙です。
1966年昭和の丙午の時は「丙午(ひのえうま)年の生まれの女性は気性が激しく、夫の命を縮める」という迷信をマスコミなども流していたようです。
信じていなくても、周囲からの同調圧力に逆らえない社会だったのでしょう。
60年経って、当然そのような事実はないことは皆わかっています。
今こんなことを言おうものなら、○○ハラになるか、炎上するか、軽蔑されるかで、おかしな奴という烙印を押されてしまいます。
よって、2026年令和の丙午は、大規模な出生減は起きないでしょう。-
Kazuさん、こんにちは♪
私のいとこがまさしく「ひのえうま」で、親戚からちょいちょい、なんか言われてました( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
子どもなが...Kazuさん、こんにちは♪
私のいとこがまさしく「ひのえうま」で、親戚からちょいちょい、なんか言われてました( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
子どもながらに、そんなわけないじゃん!と思っていました。
母はよく、「酉年の人はこんな性格、巳年の人はこんな性格」とか言っていたけれど、それじゃあクラス中の人みんな同じ性格になっちゃうじゃんかよー!と思っていました(^◇^;)2025/10/19 -
こっとんさん、こんにちは。
昭和の丙午生まれの人は今59歳ですか。
小泉今日子さんも来年60歳になるんですね。
キョンキョンも周りから...こっとんさん、こんにちは。
昭和の丙午生まれの人は今59歳ですか。
小泉今日子さんも来年60歳になるんですね。
キョンキョンも周りからいろいろ言われて、特に根拠もなく嫌な思いをしてきたのでしょうか?
不安を煽り、人々の行動を自分の都合のいい方向に操ろうとする人がいる。
操られてしまった人は、それが正しいと信じ込み、正義心から積極的に関わり自己満足する。
でも、ひのえうま伝説は、そんなことないと分かってしまった。
ノストラダムスの大予言も、なにも起きなかった。
今だと、「富士山の大噴火」「南海トラフ巨大地震」「異常気象による大災害」が不安材料になりそう。
起きたら大変なので、皆不安は持っているのでしょうが、おかしな情報は間に受けないようにしましょう。
特にSNSには受けのいい嘘で溢れているので注意です。2025/10/19
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今から40年ほど前、丙午の人たちが成人式を迎える頃にメディアで取り上げられ、話題となっていたのを覚えている。
母に「丙午って何?」と聞いたら、迷信としか思えない謂れについて教えてくれた。
今ならネットなどで根拠のないこととすぐに調べられるだろうが、そこまで昔のことではないはずなのに伝聞がまことしやかに信じられていたというのが信じがたい。
いや今この時代であっても、陰謀論が拡散しているのだからSNSでこの迷信が流布される可能性だってある。
無意味なデマを流すことがないように、メディアにはしっかりと対応してもらいたい。
しかし著者は幅広く細部にわたって調査されている、感服した。 -
母がひのえうまで、この本を買ってきました。
子の私が先に読み切ってしまいました。
やはり「メディア」の影響は凄まじいな、と。
特に明治〜大正の新聞、反省してほしいです。
そして、近代化が進み多様性が尊重される社会とともに「ひのえうま」の在り方が変わっていくのが興味深く思いました。 -
丙午とは、干支の組み合わせで60年おきにやってくる。この年生まれの人は気性が激しいといった民俗的迷信によって出生数が減る傾向にあり、実際に1966年には前年比で40万人もの減少が見られた。そして2026年がその年に当たり、明治・昭和と続いた出生数減少の影響が発生するのだろうか。
丙午生まれの女性は気が強く嫁の貰い手がいない―という根拠のない迷信によって、この年の出生数は10-20%程度減少してきた。そして明治の丙午(1906年)、昭和の丙午(1966年)を詳細に紐解いていくことで、それぞれの社会情勢に合わせた現象が見えてくる。それは家父長制のイエ本位の結婚から、個人の自由が高まってきた時代の出産調整といった結婚・出産にまつわる価値観の変化もあり、60年周期での調査検証はそれらを見る上で興味深い。
果たして2026年も出生数は減少するのか?それについてはすでに干支というものを気にする風潮はほとんどなくなりつつあり、また減少するための出生数全体が少子化によって危機的状況にあるため、有意に顕在化するとは考えづらい。むしろ社会としては逆の意味での迷信として、受験や就職といった面での競争率が低い丙午生まれは幸福であるといったキャンペーンを張るのが望ましいのではないか。 -
普通に面白かった。
文章も平易で読みやすく、図解やグラフもわかりやすい。
サブタイトルが『江戸から令和の迷信と日本社会』とあったので、てっきり民俗学的な話かなと思ったら、違った。
社会学の本だった。
ひのえうまについての基礎知識と、60年ごとにあるこの年に生まれた女性についての理不尽な言説についての解説と、来年はこのひのえうまだけど、どうなるかなって感じの展開。
ひのえうまの女が云々かんぬんは、腹立ちしかないのだけれど、それが生じた背景についての丁寧な洗い出しは実に面白かった。著者自身がひのえうまの生まれということもあり、本人は『やや好事家的な蓄積の総まとめ』とのことだが、今の時代必要なものではないかと思う。
今時ひのえうまがどうのこうのという話はないだろうが、似たような巷間が悲劇を生む可能性はあるし、今の時代だからこそ容易に生じる危険性は高いのだから。 -
いよいよ来年暦が還る。わたしたちの暦に還ってくる。おかえり、ひのえうま。もうあの年のような事態にはならないと著者も言っている。そりゃそうだよ。だってわたしたちが証明したもの。ちょっとお得でなんだか妙に団結してたくましくてまあまあHAPPYな人生送れたよ。むしろひのえうま印はちょっと得意げにわたしたちの胸元でずっと光っているよ。迷信はもう消滅。わたしたちは最後のひのえうま女子だ。
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丙午(ひのえうま)は、60年に1回めぐる十干十二支のひとつ。この丙午の年の女性は気性が激しい、嫁ぎ先に禍をもたらす、など全く根も葉もない俗信があった。本書では、この俗信を視点に社会の仕組みを紐解いていく。なお中心は、丙午によって出産を意図的に避けた昭和の丙午の1966年の記載となる。
丙午の始まりは八百屋お七の放火事件というのをまず知った。全く知らなかった…ひのえうまは、江戸期の子減らしや間引きがしやすい年になるよう考えられたという指摘もあり、恐ろしい俗信と感じる。
昭和のひのえうまの原因としては、助産婦たちの受胎調節実地指導が広まりつつあり、人口抑制政策から第二子を計画的に出産という意味合いを帯びたよう。それがひのえうま報道とつながり、出生が減ってしまったとのこと。ちなみに第一子はあまり減っていないらしい。
また本書では昭和のひのえうまの人生を少し辿っており、皆、俗信が全然当たっていなかった。来年の2026年のひのえうまは、無事迎えられるはず。 -
年末から妊活を始める予定なので、丙午に女子を出産する可能性があり、学ぶために手に取った。
結論、おもしろかった〜!
メディアが「迷信ではあるけれど〜」と注意喚起をする様はさながら先日の参院選を思い起こさせる。
結局何も変わっていない。
けれど、子どもを検討する世代は60年ごとに鮮やかなくらい変化を見せている。
昭和のひのえうま時代、新婚で避妊しない人は13%!?
今じゃ考えられない!!
わたしたちもキャリアと人生の狭間で緻密なバースプランを練っているので、ひのえうまくらいで産み控えはしないなあ。 -
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ひのえうまがどのように社会に浸透したかをデータから検証する本。
前半の検証は面白かったが、後半はデータの紹介は退屈だった。研究者にとっては重要なデータなのかもしれない。 -
自身もひのえうま生まれの著者が、昭和41年のひのえうま(丙午)生まれが激減したのはなぜかを、江戸時代に遡り、当時の風聞や、実際に起こった悲劇を紐解きながら解説しています。私はひのえうま学年で、丁羊(ひのとひつじ)の早生まれ。親からひのえうまの年だから、子供の人数が少ないと言い聞かされて育ちました。上と下の学年より一クラス少なかったので、本当に記憶に残っています。それくらい子供の数が少なく、それが、明治のひのうまれの人たちが婚期に、ことごとく縁談がまとまらず自殺したことや、メディア(当時の新聞)などの煽りがあったことを本書を読んで知り,驚きました。来年ひのえうまの人は60歳なので、令和のひのえうまが来ますが、現在では少子化が進んでいるため、出産が激減することはなさそうとの結論でした。それにしても、ひのえうまにまつわるいろんな話をしれて良かったです。
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自身が丙午生まれなので、個人的にだけどこんな一冊を待っていた。小学校に入学してから自分たちは特別な学年だな、と思い続けてたのでその疑問が解消できた。
内容自体は新発見は少なく当たり前の事が多かった。 -
丙午を学術的に考察して論述している。論理を無理やりこじつけており、迷信を科学として正当化しようとする試みを感じるが、丙午は迷信であり根拠の乏しいただの流行りであったと学んだ。
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私も1967年生まれ。67コアグループの次の早生まれ集団に入る。干支が立春を境に替わることを知ったのは社会人になってから。私の両親も私の干支を未年と言っていたくらいだ。江戸、明治、昭和と、丙午にまつわる迷信(悲惨な子減らし、当該女性の差別)により当年人口が減少したことを検証しながら、令和の丙午がどうなるかを予測。私の経験から、同年女子に恋心を抱くことはあれ、丙午を理由に忌避することはなかった。人口減少の原因が戦後GHQの政策にあったと記憶していたが、その後の「明るい家族計画」がダメを押したのではないか。
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1966年は前後と比べて子供が4分の3。今思えば、1966年に、迷信を気にする人が相当な数いたことは意外であるが、この本により、その背景が分かる。当時も、若い夫婦は気にしていないのに、その親世代が強い影響力をもっていたためにそうなった。当時の社会規範を表す。その60年前の統計はややあいまいだが、1966年がより極端な落差である。全国版となったメディアの影響もあろう。
著者の思いは、産まなかった原因よりも、親主導の見合いが原則だった時代の、丙午生まれの女性の悲運。嫁ぎ先が無い、だけでなく、売れ残りの男にしか嫁げない、本人は何も非がないのに。これを知っているから1966年の親世代が若夫婦に産むなと命じたか。
この年に堕胎が多かったか、という問題については、日本ではこの年に限らず、経済的理由、で合法にできたこと(いまもできる?)ことを改めて認識。。 -
中学生の時、一学年だけクラス数が一つか二つ少なかったことを覚えている。よほど印象が強かったのだろう、それ以来ひのえうまという単語は私の中にしっかりと刷り込まれてしまっている(年がばれるな(笑))。この本はそのひのえうまの迷信・俗言が江戸時代にいかに始まったのかというところから紐解き、昭和のひのえうまの出生減がなぜ生じたのかを解明しようとする本である。昭和の現象を探るのがメインなので、丙午という暦法や陰陽道あたりの掘り下げが弱い気がするのが少し惜しいのだが、ひのえうま生まれの人、あるいはそれを実感したあの世代の人間にはぜひ読んで頂きたい。
著者プロフィール
吉川徹の作品
