午前零時の評議室

  • 光文社 (2025年3月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784334105921

作品紹介・あらすじ

法廷×デスゲーム×本格ミステリ! 第28回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。大学生の美帆に届いた裁判員選任の案内状。事前オリエンテーションとして呼び出された裁判員たちに異例の事態が訪れる。一方、事件を担当する弁護士の羽水は検察のストーリーに疑問を抱き、見逃された謎に着目する。被害者の靴下が片方だけ持ち去られたのはなぜか? それを元に事件の洗い直しを始めるが……。伏線だらけのタイムリミット脱出劇。

みんなの感想まとめ

法廷とデスゲームが融合した緊張感あふれる物語が展開されます。大学生の美帆が裁判員として集められた場面から始まり、彼女と他の裁判員たちが直面するのは、タイムリミット内に真実を見つけ出さなければならないと...

感想・レビュー・書評

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  • メッセージ性が強く意思が明確なリーガルミステリー、裁判員制度の脆弱性に切り込む #午前零時の評議室

    ■あらすじ
    大学生の実帆に裁判員の通知が届いた、裁判の前に事前オリエンテーションが行われるらしい。裁判官元邑の元に集まった裁判員の七名は、裁判員一般の講話や事件の概要を聞き始める。元邑は過去にあった裁判員裁判での評議に憤りを感じているようで…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    本作の作者の衣刀信吾先生は新人作家ながら現役弁護士。というか… 元神奈川県弁護士会長、現日弁連の副会長という大御所先生じゃないすか。お忙しいのに重厚な作品を執筆されてるなんて、ひとことスゴイ!

    これまで多くの弁護を経験され、生業にしてきたからこその濃い内容になっており、メッセージ性が強く、意思が明確なリーガルミステリーになっていました。

    そして内容もかなりエグイんですよ。やりたい放題、ぎゅうぎゅうに詰め込んでます、うんうん。でも私は嫌いじゃないですよ、まさかリーガルミステリーにデスゲームをぶち込むとは… 発想力に完敗しました。

    特に裁判員裁判、議論のシーンなんか最高ですね。映画『十二人の怒れる男』や『12人の優しい日本人』のオマージュが詰まってて大好き。例えばあのセリフとかさー、アプローチは同じですよね。細かいネタにニヤニヤしちゃいました。

    謎解き部分はしっかりと本格ミステリーなんですよ。事件の要諦では本格ならではの怪しい手がかりが提示される。裁判員の議論のなかで色々推理が展開されるのですが、これが思った以上に粘着質があるんです。こういうことかーでは終わらないんだよね、新人先生の作品とは思えません。

    物語の展開も十重二十重に色んな仕掛けしてくるし、特に終わり方のイメージがつかなかったんです。どうやってオチつけるのかしらと思ってたんですが―― なるほど、しっかりと作者の想いが伝わってきましたよ。

    キャラクターでイチ推しなのは主人公の実帆ですね。学生で人生経験の少ない彼女が、裁判員という他人の人生に足を踏み入れた時、世界の見え方はどのように変わるのか。後半からの飛躍っぷりには惹きつけられましたね~、これからも彼女の成長していく姿を見続けたいと思いました。

    さて裁判員制度が始まって15年くらいは経過してますが、法曹界や国民での評判はどうなんでしょうか。ひろく国民が参加するという点、またその人の人生経験、良心をもとに評議するという点で、個人的には良い制度だと思っています。

    こういった作品が読まれることで、あらためて裁判員制度を考える機会が増えるといいですね。

    ■ぜっさん推しポイント
    私も社会人生活が長いので、本作で語られているような課題だったり、当事者の葛藤なんかはよく理解できます。物事には筋ってのがあるのは分かってるんだけど、物事を進めるには筋よりも優先させなければいけないこともある。

    さらに立場、粒度、レイヤーごとにも、それぞれの筋があるから、より複雑化してくるんですよね。

    特に法曹の皆さんは他人の人生に大きく影響を与える職業ですから、ご心労痛み入ります。でもだからこそ法律家の皆さんには、胸を張って職務を全うして欲しいと思いました。

    • autumn522akiさん
      ゆーき本さん、コメントありがとうございます。

      12人の優しい日本人、いいすよね。トヨエツの終盤のカッコよさがエグすぎます。他の皆さんの...
      ゆーき本さん、コメントありがとうございます。

      12人の優しい日本人、いいすよね。トヨエツの終盤のカッコよさがエグすぎます。他の皆さんの芝居もコミカルで大好き。

      そして三谷幸喜に脚本が素晴らしいのよ、オマージュってのはこういうことだと思った。

      韓国映画「8番目の男」も調べてみます~、ありがとうございます!
      2025/05/07
    • ゆーき本さん
      わーい(*´▽`)ノ

      私はもう一度 「十二人の怒れる男」を観直したくなりました

      あとこの本 予約しましたっ
      わーい(*´▽`)ノ

      私はもう一度 「十二人の怒れる男」を観直したくなりました

      あとこの本 予約しましたっ
      2025/05/07
    • autumn522akiさん
      ありがとうございます、ぜひぜひ読んでみて!
      ありがとうございます、ぜひぜひ読んでみて!
      2025/05/07
  • 弁護士事務所でアルバイトをしている女子大生•神山実帆は裁判員裁判の補充裁判員に選出され、オリエンテーションの案内状が届く。
    向かった先のビルの一室には、同様に集められた7人の男女。発起人の担当判事はこれから裁判が始まる事件の評議を7人に依頼する。評議にはルールがあり、タイムリミットの午前零時までに正解が出ないと部屋を爆破すると告げられ…

    リーガルサスペンス×デスゲーム×本格ミステリ。『十二人の怒れる男』のオマージュでもあり、「裁判員制度」をテーマとした社会派ミステリの要素もある。作者は弁護士(しかも弁護士界隈では大物?)なだけあって、法曹関連用語や裁判員制度についても学べた。
    評議室に閉じ込められた裁判員達と外部にいる弁護士が同じ事件の真実を追う構造。クローズド•サークルとオープンド•外界のストーリーが並走する構成のミステリは色々あるが、有名どころでは新本格の代名詞とも言えるあの作品が思い起こされる。ということは…むにゃむにゃ

    終盤に連続する反転劇と縦横無尽に張り巡らされた伏線の数々は、新人とは思えない完成度。初読時に「これは伏線だろうな」と感じる箇所はいくつかあったが、想像を超えてきた。あれもこれも全然気づかなかったなー、お見事。

    日本ミステリー文学大賞新人賞 受賞
    リアルサウンド認定国内ミステリーベスト10 9位

  • 第28回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作
    作者は日弁連の副会長
    リーガルミステリーが大好物な身としては
    読まねばなるまい
    ということで、図書館で運よく見つけました

    リーガル✖️密室✖️デスゲーム
    いやもう盆と正月とゴールデンウィークとクリスマスが一気に押し寄せてきた感じ
    伏線がありえないほどあちこちにあって
    最初から最後まで気が抜けない
    まさに生き物な作品

    図書館本

  • 初めての作家さん。よく見たら日弁連の副会長らしく思わず期待しながら読んだが、実帆さんのキャラが始めの方と後半とで変わってるのと、ネタや伏線回収が複雑で本筋をもう少し全うして欲しかった。

  • Amazonの紹介より
    大学生の美帆に届いた裁判員選任の案内状。記載された被告人の名前に聞き覚えがあったが、それはアルバイト先の羽水弁護士事務所が担当する事件だった。事前オリエンテーションとして担当判事に呼び出された裁判員たちに、通常とは違う異例の事態が訪れる。一方、弁護士の羽水は検察のストーリーに疑問を抱き、見逃された謎に着目する。被害者の靴下が片方だけ持ち去られたのはなぜか? それを元に事件の洗い直しを始めるが……。
    現役弁護士が仕掛ける伏線の数々……あなたはいくつ見破れる?


    第28回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

    ハラハラドキドキの展開でした。序盤から、何かありそうな不穏な空気感があって、そこから密室劇が始まるのですが、限られた時間の中で、選択を迫られ、追いつめられる登場人物達の緊張感に引きつけられました。

    黒幕は誰なのか?驚きの展開だらけで、これで事件解決⁉︎と思ったら、まだページがかなり残っていて、これは絶対に何かある!?と読んだら、やっぱり・・。二転三転していく展開に読み応えがあって面白かったです。

    内容としての面白さだけでなく、裁判員制度における問題点や罪を犯した人達の見解を通じて、正義とは何か?や裁くことの難しさを改めて痛感させられました。判決を決めるのは人間です。なかなか書面や証言だけで判断を下すことは難しいことだと思います。
    そうした中で、私たち一般者の裁判員も、判断しなければなりません。責任をもって挑まなければならないことを突きつけられたようで、正直やりたくないなとも思いました。

    作者が弁護士ということで、一般とは違った解釈で、裁判における見解を小説に散りばめている印象があって、一味違った内容になっていました。

    「法廷×デスゲーム×本格ミステリー」という新しい組み合わせではあるものの、どこか古めかしい要素もあって、独特な世界観があるように感じました。

    全ての真実が明らかになった時、今迄の出来事がこう繋がっていくんだといった伏線回収が面白く、読みごたえがありました。最後の最後まで楽しめました。

  • 第28回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

    錆びれたビルの四階にある評議室に集められた七名の裁判員たち。

    彼等を呼び出したのは裁判官・元邑太朗。
    とある殺人事件の評議を言い渡されるが、もし元邑が求める回答でなければ部屋丸ごと爆破すると告げられる。

    タイムリミットは午前零時。

    裁判員制度の是非に考えを巡らせながら緊張感を持って読み進めた。

    閉ざされた空間で繰り広げられる会話劇から目が離せない。

    あちこちに張り巡らされた伏線、終盤は伏線回収のオンパレード。

    二転三転する真相、最後まで油断ならないスリリングな法廷ミステリー。

  • 第28回ミステリー文学大賞新人賞受賞作(この賞は、光文社の関連団体である光文文化財団が主催している。正賞・副賞のほか、受賞作が光文社から出版されることになっている)。

    女性容疑者が過去の交際相手を殺したとされる事件。裁判員裁判となることが決まっていた。事件の裁判員に選ばれた面々が、「オリエンテーションがある」と、とあるビルに呼び出されていた。折しも外は大雨で、交通にも影響が出る可能性があるほどだった。
    主人公・神山実帆(こうやまみほ)は、補充裁判員として選ばれた。欠員が生じた場合のための要員だが、裁判には最初から参加することになるため、オリエンテーションにも来てほしいと請われた。
    ところが、集まった7人は、呼び出した裁判官により、スマホ等を没収され、1室に閉じ込められてしまう。実は、実帆以外の6人は、過去、別の裁判員裁判に関与しており、彼らの評決で無罪となった被告が、その後、有罪であったことが判明していた。
    別室へと移った裁判官は、今回の事件では、全員一致で正しい結論を導け、そうでなければ7人のいる部屋を爆破する、と宣言した。
    タイムリミットは午前零時。あと6時間。事件の資料はすべて揃っている。
    さて、彼らは正しい答えにたどり着けるのだろうか。

    なかなか凝った作りのクローズドサークルもの。田舎町のビルの1室なのだが、大雨の中、停電するといった条件も緊迫感を高めている。何より、現代では、電子機器を取り上げられ、外部との連絡手段がないという状態は、精神的に追い詰められるものとなるだろう。

    ジャンル的には、あとがきで著者が述べる通り、本格ミステリとして書かれている。一応、伏線はちりばめられ、さほど姑息な感じはしないのだが、ところどころ、力技の印象を受ける。
    事件を討論するうち、6人の素性もいろいろとわかってくる。糾弾されるべき人物は糾弾され、次にまた別の人物が槍玉に上がり、事態は二転三転する。
    そもそも彼らを招集した裁判官の目的は何か。そして当該事件の真相は。
    彼らはひとつの結論に到達するのだが、それは果たして真相だっただろうか。
    さらには、事件は実は評議室では終わらない。
    裁き、裁かれるどんでん返し。最後の数ページで読者が見る景色はどんなものだろうか。

    脳をこねくり回されたような読み心地。少々てんこ盛り過ぎではないかと思うが、時には悪くない。


    *著者の衣刀(いとう)信吾という名前もなかなかですが、登場人物にも西志(にし)、元邑(もとむら)、羽水(うすい)と結構こだわりを感じる名前が付けられています。作中、1点、名前の読みがキーとなるエピソードもあります。単なるこだわりかもしれないですが、別の作品等で、トリックに使われることもあるのかも?

    *爆発物を仕掛けてなんちゃら、みたいな展開は、小説にも映像作品なんかにもありがちですが、そんな簡単に取り扱えるものなんですかね・・・? (「仕掛けたぞ」という威力業務妨害みたいなやつはともかく)現実の事件ではそれほど聞かないように思うのですが。そうでもないのかな。

    *選評を読んでいたら、選考委員の作家さんたちが結構温かい言葉をかけていて、ちょっと「へぇ」と思いました。同士、あるいはプレ同士に向けたエール、的なものなのかな。

  • 裁判員制度で集められた裁判員が、密室で殺人事件について話し合う。有罪か無罪か。
    弁護士である著者が書いた本格ミステリ。

    刑事裁判にかかわる弁護士さんって実際にこんなに推理しているの?
    人間だもの、間違うこともあるよね。
    でもそれが人の一生を変えてしまう怖さ。

  • 実帆が後半やたら弁護士っぽくなってるのに違和感を覚えるし、どの立場から物をいってるのだと思うけど総じて面白かった。
    真犯人はこの人なのかな?と思ってたのが、違う形ではあったけど当たって、嬉しいやらなるほど!と唸るやら忙しい。
    弁護する側も起訴する側もなんか本当に大変なんだとありきたりな事を思った。


  • 本格ミステリかつ法律小説。

    事件の真相に辿り着いたと思っていたら、
    ラストでさらにもう一捻り。

    真犯人と関係性については、おおよその
    予測がついたけどラスト数ページ部分まで
    繋がるとは読みきれなかった。

    清濁併せ呑み、その上で法に温かみを添えた
    読み応えのあるお話でした。

  • 大学生の美帆に届いた裁判員選任の案内状。記載された被告人の名前に聞き覚えがあったが、それはアルバイト先の羽水弁護士事務所が担当する事件だった。事前オリエンテーションとして担当判事に呼び出された裁判員たちに、通常とは違う異例の事態が訪れるー。現役弁護士の作者さんなので法廷ミステリーかと思いきや…。設定に少し無理があるような気もするのですが、このストーリーなら仕方ないのかも。デビュー作とのことなので、次作に期待したいと思います。

  • 裁判員裁判への問題提起。

    裁判員裁判をちょっとでも知っていたら、舞台設定が不自然なのがわかる(弁護士事務所でアルバイトしている実帆がそこに気づかないとか…)が、そこはスルーしないと話が進まない。
    裁判の対象になっている事件と、それを巡って集められた人たちの事件と、二つの事件を扱っている。

    復讐、なのだろうが、最も悪い相手(=事情もわからなずバッシングしてくる外部者)には復讐できないジレンマがある。
    言論の自由をはき違えている輩にはそろそろ黙ってもらいたいものだが、諸刃の剣なので難しい。マスコミにはプロの矜持を見せてもらいたいものだ。

  • 裁判員制度の落とし穴や弁護士の正義感などを描いたリーガルミステリ。
    登場人物が多くて、その背景も様々。取り上げる事件は複数あり、そこに新たな事件が起こる…複雑になりそうな要素満載だが、頭に入ってきて読みやすかった。

    弁護士という職業の苦しさが語られるシーンは、弁護士作家さんだからこそかなと思った。
    人が人を裁くということについても考えた。
    そうするしかないけど、限界を感じるよなあ

    全てが明らかになると、謎解きの鍵が散りばめられていたのだとわかるんだけど、読んでる最中に気づけたのは僅か。読み手として、まだまだだと感じた。これは敗北感なのか
    負け惜しみを言えば、迂闊な人が多すぎないか?

    日本ミステリー文学大賞新人賞受賞!
    次回作も読みます!

  • 裁判員に選ばれた男女が集められた評議室は閉ざされ、タイムリミットが与えられた。彼らに課せられたのは、とある殺人事件に対する評議。助かるためには午前零時までに全員一致で正しい答えを出さなければならない。被告人は有罪なのか無罪なのか、そして彼らが集められた目的は。スリリングでトリッキーなサスペンスミステリです。
    市民感覚を取り入れた裁判員制度の難しさもさながら、そうでなくても「真相」を見抜くことがいかに困難かということを再認識させられます。証言するのは人間なので、その感情に引きずられることがないとは言えないし。それで他人の人生を決めてしまうのは本当に怖い。だけどそれは、職業として臨む法曹家たちにとっても同じなのでしょうね。それぞれの悔恨がつらい物語です。
    ミステリとしてもまったく気の抜けない展開でぐいぐい読まされました。評議の対象となる事件のみならず、評議室で起こる事件の謎もまた魅力的。最後の最後まで楽しめました。

  • 評議室に集められた裁判員たち。とある殺人事件の評議を"真摯におこない"、"答え"を出さなければ爆殺される。リミットは午前零時─

    弁護士が書いた本格ミステリ。おもしろかったです。閉ざされた評議室での会話劇と外部で調査する弁護士の動きが同時に進行する中で少しずつ謎に迫っていく。法廷もの、密室劇としての枠組みだが大オチまでしっかり本格ミステリとして組まれているのが良し。

    最近の新人賞は弁護士か医者が多い気がしますね。こういう専門知識が元になったミステリもいいけど個人的にはなにかの専門家じゃない"ただのミステリ作家"の書いた"探偵ものでしかない"ミステリのほうが好みだな、とあらためて思いました。
    いや、本作は本格ミステリとして充分おもしろかったです!本業が忙しいかもだけど次作も楽しみに待っております。

  • 法廷×デスゲーム×本格ミステリ! 第28回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

    大学生の美帆に届いた裁判員選任の案内状。記載された被告人の名前に聞き覚えがあったが、それはアルバイト先の羽水弁護士事務所が担当する事件だった。事前オリエンテーションとして担当判事に呼び出された裁判員たちに、通常とは違う異例の事態が訪れる。一方、弁護士の羽水は検察のストーリーに疑問を抱き、見逃された謎に着目する。被害者の靴下が片方だけ持ち去られたのはなぜか? それを元に事件の洗い直しを始めるが……。
    現役弁護士が仕掛ける伏線の数々……あなたはいくつ見破れる?

  • 最後に明かされる真実には素直にびっくり。
    なるほど、そう来たか…!
    でも、伏線の描き方がぎこちなくてわざとらしすぎたのと、デスゲームもどきが結構無理があって没入できなかったです。
    日本ミステリー文学大賞新人賞ということで、ちょっと期待しすぎたかな…という感じでした。

  • 裁判員裁判のオリエンテーションとして呼び出された7人が監禁、時間内に正解に辿り着かなければ爆破という恐怖の評議を強いられる。
    起こった事件の謎、強いられる評議自体の謎と二段構えになっている構成が上手く絡まっていく終盤。
    どんでん返しの段々という感じが気持ち良い。

    伏線の数の多さ、デビュー作らしくいろいろ詰め込まれたボリューム感?がやっぱりミステリっておもしろいなーとなったり。
    ただ、デビュー作とは思えない巧みさなんだけど、歪と感じるくらいのアイデアの特異性はあんまり拾えなくて、数年後まで覚えていそうな強烈な印象はなかったかな...。
    いやいや、題材なんかはこの著者にしか書き得ないかも知れないとてもおもしろいものだったので、生意気言ってるだけかも知れない...。

  • とっっても面白いミステリーでした!
    話が二転三転、こっちに決まったと思ったら
    それが覆されて実は…!と最後の最後まで真相が分からず急いで読み進めてしまいました。
    裁判員制度で集まった(集めた)人々に復讐することが目的かと思いきやそれは土台で、
    本当の相手はさらに…と驚かされっぱなしでした。
    また、最初の実帆の印象は私の中でそんなに気の強くない女の子、といった印象でしたが物語が進むにつれ、推理力・思考力のすごさや物怖じせず答える場面があったりと、強く賢く優しい人だなと感じるようになりました。
    これは想像ですが、佐藤のお母さんと似ているような気もしました。
    実帆のその後が知りたいです。

  • 私にとってど真ん中ストライクの本。法廷もののミステリー小説。裁判員裁判の在り方を問うまさに現役弁護士ならではのストーリーだった。
    文章も読みやすく、一気読みした。終盤ちょっともたつきを感じさせる箇所もあったが、最初の勢いで一気に突っ走っていった。
    所々、えっと思わせる展開。次作が待ち遠しい。

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