アガサクリスティのエジプトものと並ぶとも劣らぬ物語だと思う。
カノピス容器というものがあることを知りませんでした。
エジプトに関する展覧会が会ったら,ぜひ見てみたいと思いました。
文化に対する興味を引き出すところが、アガサクリスティと山村美紗の共通点かもしれない。
ミステリの女王の面目躍如だと思った。
残念では、カッパノベルスの著者の言葉で「エジプトの秘宝」と「売春という古代エジプト王朝から存在した最も古い職業」
を紹介している。
また、「推理小説の三要素は、魅力的な謎,論理的な展開,意外な結末の3つだと言われる」
「社会的な問題提起というお釣りがくる」
と書かれている。
山村美紗の作品のよいところは三要素に加えて
1 著者の分身としての主人公の人間性
2 京都などの古い文化の紹介
3 調子のよい会話
の3つだと思う。社会的な問題提起は人間性の要素の1つかもしれない。