確率2分の2の死 (光文社文庫 し 5-1)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334702144

感想・レビュー・書評

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  • この作品はシリーズ一作目ではないのですね。

    この作品自体は、ちょっと小奇麗にまとまりすぎかなぁ、という印象。

  • う~ん、野球賭博と白いライトバンの後ろが連絡場所と何か関係あるのではないかとは感づいていたのだが、なるほど、誘拐事件が保険として絡んでくるとは読めなかった。

    『眩暈』、『アトポス』、そして『異邦の騎士』と、所謂島田流「本格ミステリ」が御伽噺めいた幻想性を前面に打ち出しているのに対し、この吉敷シリーズは市井の犯罪を描く贅肉を削ぎ落とした「本格推理小説」。
    この軽さがタイミング的に合っていて一服の清涼剤になった。

  • それなりのおもしろさだか、途中から、かなり無理あるなぁという感じ。その時代ならアリかな。

  • 島田さんの提示する謎は、いつもとても派手で魅力的である。しかし、それだけに「トンデモ解決にならないかな・・・?」と心配してしまう気持ちも毎回ある(^^;)。

    今回の謎はあまり派手さはなかったものの、とても不可解で魅力的だった。綿密に練られた誘拐計画、しかし犯人は身代金を受け取らずに、あっさり誘拐した子供を解放してしまったのだ。

    解決にはなるほどね、と思ったものの、問題→解決までの調子があまりにあっさりしていたので、もったいない、と感じた。これだけの謎と解決を考えたにしては、なんだか中途半端だなと思ったのである。もうちょっと膨らませるか、あるいはぎゅっと濃縮して、キレのいい短編にした方がよかったのでは。
    やっつけ仕事で書いた作品だったのかもしれないな、とも思った。クオリティはなかなか高い一品だけに、ちょっと残念である。

  • さらっと読める。

  • よくある内容ではありますね。
    でも終盤の展開、ずらして持っていくあたりは、嫌いじゃ無いナリ。
    でも、そこまでの作品ではないと思いますよ、実際。
    読みやすくて、悪くない作品ではあるので、時間と興味がある人だけにオススメ。

  • 御手洗以外の島田荘司初めて読んだ。やっぱり御手洗みたいな華やかさはないけど、島田荘司っぽいなー

  • 犯人が身代金受取を放棄するというのは新しく、"保険のための誘拐"というのも面白かった。

    ただ、白いバンに関しては無理矢理つけ足した感が
    否めず、あまり驚かなかった。

    内容としては可もなく不可もなくといったところだが、それでもこれだけ読ませるのはやはり島田氏の圧倒的筆力によるものだろう。

    また、著者は『北の夕鶴2/3の殺人』では情熱的な吉敷を描いているが、今回は吉敷はドライに感じられる。
    本格ミステリーは、「人が描けてない」と言われることがあるが、おそらく、ある程度の筆力が伴った推理作家の場合、"描けない"のではなく、"描いていない"というだけだろうと感じた。


  • 95年15刷本

  • 意味不明の行動と、誘拐事件の関連。

著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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