泉への招待: 真の慰めを求めて (光文社文庫 み 1-3)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334706326

感想・レビュー・書評

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  • キリスト教を崇拝する方々は、この本に書かれているような考えを皆お持ちなのであれば、素晴らしい宗教ではないかと思いました。なかなかそのようにならないところが人間の弱さなのかもしれません。

  • 23(59)三浦綾子「泉への招待-真の慰めを求めて」光文社文庫 2023/8/2エッセイ
     著者が1970年代から80年代の初めに書いた随筆集。彼女と夫・三浦光世さんの敬虔で信仰的な姿に当方の姿勢を改めて反省させられる点が多い。いろいろなキリスト教信仰者との出会いの逸話が豊富であり、私自身も関係が深かった伊藤栄一牧師も2度ほど祈りと感謝の人として登場し、その姿が思い出され、懐かしかった。その他、榎本保郎牧師、水野源三氏、星野富弘氏、野村伊都子氏らの重い障害を抱えた人たちの紹介が励まし。
    「繰り返し祈ることにより、神が私たちに何を求めておられるかが次第にわかり、自分を吟味することであり、神に何をすべきかを問い続けること」(P159)との言葉は実に奥が深い。

  • 神は目が見えない人について、弟子たちにこう言った。本人が罪を犯したのでもなく、また、その両親が犯したのでもない。ただ、神のみわざが、彼の上に現れるためである。と。

    著者は、肺結核やカリエス、癌とさまざまな病を発症したが、それは、神からのプレゼントだと思うようになったという。

    大島の相沢良一牧師発刊の黒潮誌に、祈りの塔より、として転載された、病まなければ、という詩がある。
    病まなければ ささげ得ない祈りがある
    病まなければ 信じ得ない奇蹟がある
    病まなければ 聞き得ない御言がある
    病まなければ 近づき得ない聖所がある
    病まなければ 仰ぎ得ない聖顔がある
    おお 病まなければ 私は人間でさえもあり得ない

    ピリピ人への手紙第1章29節の、あなたがたはキリストのために、ただ彼を信じることだけでなく、彼のために苦しむことも賜っている

    1日の苦労は1日にて足れり
    私たちの取り越し苦労は集中豪雨に似ている。1日100ミリの降雨量も、もし100日に分ければ、1日1ミリに過ぎない。1ミリの雨なら痛くも痒くもない。それが、一度に降るからたちまち氾濫する。取り越し苦労する人間は、心配という集中豪雨を毎日来らせているようなものだ。そしてその苦労の洪水に悩まされているようなものだ。

    どんな状況にあっても、微笑を絶やさないということが、どんなに大いなる精神力であることか。カッとなって怒る人間の弱さと何と対照的であることか。

    空腹というこのはすばらしい。全ての味を完全に味合わせてくれるからだ。聖言葉もまた、聖言葉に餓えている者には、即ち霊的に正しく空腹な者には、実に完全にその聖言葉の味を味合わせしめ、力づけてくれるのではないか。

    とにかく自分の夫は私に反対する。しかし、夫婦はこれで良いのだと思っている。私の言葉にいつも安易に賛成していてくれていては、二人が共にあるという意味がないような気がする。人間というのは、絶対的存在じゃないし、まして私は浅薄な人間だ。反対されたり、批判されたりしなければ、わたしは何をやり出すかわからない。ここで意見が修正される。ありがたい事だと思っている。

  • 0.50

  • 副題に「─真の慰めを求めて─」とあります。
    ボクは「慰め」といふ言葉の意味するところが、聖書を読んでゐても、いまひとつ理解できてゐません。尤もソレはボクが「苦難」とは何かさへ理解できてゐないからでもあるのですが。そもそも「苦難」が自分にあるのかさへよく解つてゐません。
    然し、ボクが得てゐる病といふものは、神様から与へられたものと確信してゐます。また、この本に出会ひ読ませていただき、痛みある肉(身体)が与へられてゐる幸せに喜べる今を、改めて主の恵みとして感謝します。

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著者プロフィール

1922年4月、北海道旭川市生まれ。1959年、三浦光世と結婚。1964年、朝日新聞の1000万円懸賞小説に『氷点』で入選し作家活動に入る。その後も『塩狩峠』『道ありき』『泥流地帯』『母』『銃口』など数多くの小説、エッセイ等を発表した。1998年、旭川市に三浦綾子記念文学館が開館。1999年10月、逝去。

「2023年 『横書き・総ルビ 氷点(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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