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- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334706913
感想・レビュー・書評
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このタイトルは、収録作品の一つのタイトルなのだけど、全編通して読んだ感想は、全てが色々な意味で「喰いちがっている」ということ。
それが、登場人物同士なのか、読者の予想なのかは物によるけど。
「多面体のあなた」→最初はありきたりな内容だと思ったけど、最後になって、見えていた事件の全容がひっくり返るのが快感。
「臭い仲」→こんなアリバイトリックは見たことが無い。加納かどうかはさておき、こちらもどんでん返し。
「演技の報酬」→結末は分かりやすいんだけど、そこまでじっくりと読ませる力が凄い。
「幸運な男」→なんとも人を食ったような結末。犯人が仕掛ける罠がひっくり返るあたり、ニヤリとさせられる。
「もう一人のわたし」→サスペンス的な展開で読ませ、最後の最後で背筋がゾクッとする怖い結末。どんでん返しだらけ。
「恥さらしな死」→腹上死を必死で偽装する女三人、というスラプスティック的な展開なのだけど、ほんの少しの瑕疵から理詰めで真相が明らかになるのが面白い。そしてこちらもなかなか悪意のある結末。
「つかめない尻尾」→「多面体のあなた」の対ともいえる展開。ここまでするか……とやっぱり怖くなる。
「喰い違った結末」→登場人物は三人と少ないのに、最後まで物語の見え方がくるくると変わっていくのが面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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