ときめき砂絵 (光文社文庫 つ 4-5 なめくじ長屋捕物さわぎ)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334707286

感想・レビュー・書評

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  • 「なめくじ長屋捕物さわぎ」シリーズの一冊で、角川文庫では第九弾にあたる作品です。

    第四話「子をとろ子とろ」や第七話「雪達磨おとし」は、奇抜な事件のはじまりから、センセーの名推理によって思いもかけない決着を見ることになる話で、さらっと読めるライトな感覚のミステリとしてたのしめる仕上がりになっています。

    第六話「水見舞」は、時代小説らしい人情話になっています。ミステリ好きの読者は、比較的早い段階で結末が見通せるかもしれませんが、それに尽きないおもしろさがあるように感じられました。

  • 随分昔にちーねーさんに薦められたシリーズです。この前古本屋で見つけて・・・。
    副題に連作時代本格推理と有ります。
    本格とまで言えるかどうかはありますが、いわゆる推理小説。謎解きの楽しさが中心というべき本でしょう。
    キャラはそれなりに良いですし、巣乱(スラム)だとか書場簾(カンバス)なんて当て字も楽しく、江戸の風俗もそれなりに描かれては居ます。でも、時代小説といえるかどうかはちょっと疑問。
    時代小説好きが読むミステリーではなく、ミステリー好きが読む時代小説という感じでした。

  • 天才です。

  • シリーズは全部好き。もっと書いて欲しかったなー。一番最初に購入したこの文庫をup。

    背表紙のなめくじの絵がだんだん透けていくデザインのバージョンがあるとかないとか聞いたことあるのだけど、果たしてあるのだろうか。
    江戸文化に興味を持ち始めたのも都築氏のお陰。
    何回読んでも飽きない。

  • アウトローななめくじ長屋の面々が、力を合わせてお金のためにお江戸の事件を解決(?)する、「なめくじ長屋捕物さわぎ」シリーズ、第九弾。

    今回は、センセーとコンビを組んで活躍する軽業師のマメゾーや、ユータ・カッパのコンビが、殺人の下手人と疑われるといった事件が収録されており、個性的すぎるキャラクターたちの、温かな友情が浮き彫りになっているように感じる。とはいえ、なめくじ長屋の面々はそれでも飄々と生きており、その軽さがまたよい。

    しっかりした時代考証に基づいて、江戸を描きだしつつ、ミステリとしても存分に楽しめるこのシリーズであるが、今回は特に「蛇だらけの寺」の風景や、大雪がつもった江戸の風景などが美しく、またリアルに描き出されており、その風景がまるで目の前に浮かんでくるようだった。何冊読み進んでも、このシリーズは面白い。

  • なめくじ長屋シリーズその九

  • obtnd

  • 落語か講談を読んでいる感じになりました。<br>非常に楽しいミステリ時代物。<br>文庫本。

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著者プロフィール

(つづき・みちお)1929-2003。東京出身。10 代から時代ものを発表していた読物雑誌の衰退に伴って海外ミステリ翻訳家に転向、『E
QMM(エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン)』日本版編集長を経て、1961年『やぶにらみの時計』を刊行、推理作家となる。トリッキーな趣向を凝らした作品の一方、ユーモラスなアクション小説、捕物帳を含む本格推理、ハードボイルド、SFミステリなど多彩な作風をもつ。永く無冠でいたが晩年に日本推理作家協会賞、日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2022年 『都筑道夫創訳ミステリ集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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