回廊亭殺人事件 (光文社文庫 ひ 6-6)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334719685

感想・レビュー・書評

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  • 初期の東野圭吾はこのような謎解きものばかりでした。これは案外とわかりやすいもので、七割がた予想が当たっていました。まさに暇つぶし用であって、それ以上のものではない本です。

  • 長時間近くにいて、変装に、しかも30代が60代にという無理やり感のある変装に果たして気づかないのか、という疑問は終始ありました…最後まで誰にも気付かれないというめちゃくちゃな展開がなくてよかったです笑
    ですが、変装がいつバレるかみたいなスリルも、この作品の緊張感を高めているものの一つだとは思うので、「いやさすがに無理があるだろ笑」というツッコミも含めて楽しく読めました。

  • 主人公は、ある旅館での火事で恋人を失った。警察は心中事件という結論を出したが、内容は全然間違っていた。恋人は、殺された。主人公は復讐を心に決め、自分を自殺したことにして復讐の時を待つことにした。
    火事があった日に旅館に宿泊していた一族の主人が息を引き取り、その相続手続きで再度旅館に集まることになった。主人公は、一族の関係者である老人の死を利用し、犯人を探すために老婆に化けて一族に紛れ込む。さらに、遺書というトラップを仕掛け、真犯人の捜索を始める。
    火事の真相はどのようなものなのか。そして犯人は誰なのか。

    主人公が「変装」した状態でストーリーが進んでいくが、オチに「変装」というキーワードに絡めてくるあたり、おもしろいです。

  • 30過ぎの女性が70過ぎのおばあさんに変装というのは、正直無理があると思いました。ハリウッドの特殊メイク並みの技術を持っていれば分かりませんが(笑)。
    真相は意外でしたが、これでは犯人当てとしての面白みはありません。アンフェアと言われても仕方がないかなと思いました。

  • 東野圭吾のべたべたな推理小説。
    今から20年前に発表された小説で、そのプロットがいかにも昔のかつ古典的な推理小説といった感じ。
    2時間物のドラマっぽい作品です。

    遺産相続の遺言状を公開するとのことで集められた回廊亭で、復讐を企てる主人公の女性が、真相を明らかにしていく物語です。(いかにも2時間ドラマっぽい)
    すごいのはこの主人公が老婆に変装しているということ。30代の主人公が70代の老婆に変装って、本当にそんなの出来るの?すぐばれるんじゃないの?いくらなんでも無理なのでは?っと思ってしまいます。

    そんな彼女の復讐と回廊亭でおきた殺人事件の真相を探る本物語は楽しく読み進めることが出来ました。
    主人公の変装も警察によって、徐々にほころびが見え始め、心理的に追い詰められながらも、なんとか復讐を果たすべく、彼女自身が殺人事件の真相を追っていくところはとてもハラハラします。
    そして、最後の最後で明かされる真相には、そうくるか...っとなりました。

    東野圭吾らしいミスリードを誘うトリックでした。こういうのを叙述トリックというそうですが、今回のはちょっと無理があるのでは(笑)
    まぁ、いずれにしても、東野圭吾っぽくて好きです。

    こういった場合、2時間ドラマでは表現できないのでは?と思うのですが、なんとドラマになっているんですね。DVDボックスで売られています。
    常盤貴子が主人公だと思いますがジローはだれなんだろ..

    ということで、古典的な推理小説という感じでしたが、当然、なぞもトリックも見破ることができず、東野圭吾にいつものようにだまされて、結果楽しい物語りでした。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    一代で財を成した一ケ原高顕が死んだ。妻子を持たない高顕の莫大な財産の相続にあたり、彼の遺言状が一族の前で公開されることになった。公開場所は旅館“回廊亭”。一族の他には、菊代という老婆が招待されていた。だが、菊代の真の目的は、半年前に回廊亭で起きた心中事件の真相を探ることだった…。その夜、第一の殺人が。斬新な趣向を凝らした傑作長編推理。

  •  恋人を殺され、自分も殺されかけた主人公が老婆に変装して真相を暴くというお話。アガサクリスティのような雰囲気を纏わせつつ、主人公が探偵役兼犯人役であると倒叙ものの要素と本作の目玉である叙述トリック(女かと思いきや男だった。)がオーソドックスながら丁寧に描写されていた。またラストの場面で「主人公が愛したのは幻というか、主人公自身の理想だったのでは?」と思った。

  • 彼の莫大な遺産を相続するにあたり、遺言状が「回廊亭」にて一族に公開されることになった。一族の他には高顕氏の親友の妻である菊代という老婆が招待されていた。回廊亭では半年前に不可思議な心中事件が起きており、菊代に変装した老婆の目的はこの事件の真相を探り復讐する事にあった。そんな中、第一の殺人事件が起きる。

    復讐犯の視点で描かれた物語で、一般的なミステリとは違った感覚で読めました。叙述トリックには見事に騙されたので、結末では混乱してしまいました。

  • 友達からお借りした本。何年か前にドラマ化されたのを先に観てたので、読み進めるうちに、こういう展開だったなあと思い出しながらの読了。主人公がドラマでは本間さんの娘という設定だった以外は、結構原作に忠実にドラマ化されてたけど、やっぱり本を読んでからドラマを観るという順の方が好みだわ。

  • 【再読】前に読んだのは10年以上前で記憶は皆無。でも回廊亭の見取図だけは覚えてた!

    久しぶりに心地よく振り回されたなぁ。彼女はいつ気づいた?記憶はいつ?と気になることばかり。犯人探しより別の事柄に注意を持っていかれてまんまと驚きました。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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