スナーク狩り (光文社文庫 み 13-2)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334724092

作品紹介・あらすじ

織口邦男が勤める釣具店に、関沼慶子は鉛版を買いに来た。不審に思った織口は、彼女が銃を持っていることを知り、ある計画を思い付く。そのためには今晩じゅうに銃を盗まなければならない。が、その晩、彼女は元恋人・国分慎介の結婚式に散弾銃を持って現われた。新郎新婦が雛壇に戻る瞬間を狙って…。スナークとは何か…!?人間の真実を抉る傑作サスペンス。

感想・レビュー・書評

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  • 複数の話しが同時並行で進んでいた時には、淡々と進んで行ったが、銃を奪ったところから、急激に展開が加速する。そして、復讐が意外な形で結末を迎えた。面白くて、一気に読んでしまった。

  • 宮部みゆき作品で一番好き。
    後半、事件が収束していくスピード感が秀逸。

  • 一晩の物語とは思えない登場人物の多さ。読み進めながら、「いくらなんでも広げ過ぎじゃないかい」と思っていたけど宮部さんてうまいよね。うまくたたんで登場人物も整理。人が悪意にとらわれる「その時」を緊迫感とともに描いている。結末は割と残酷だよなぁ。

  • 数年ぶりに宮部みゆきさんの本を読む気になって、しかもだいぶ古い作品を選んだ。

    疾走感のある話で、次々場面が変わっていく。
    時々、流し読みをしているとちゃんと読み込めない場面が出てくる。
    敢えて、そうしているんだろうけど。

    解説によれば、宮部みゆきさんは、物語を書くときに映像がまずあって、それを文章にしていくタイプの作家さんだそうだ。
    映像の細かなディテールまでが文章になっている場面が、わたしにとっては読みにくい(一読では内容を理解できなかった)場面だったんだ、と納得した。

    私が学生時代に読んでいた初期宮部みゆき作品の多くは、最後は救いのある話で、これについてもそのつもりで読んでいたんだけど…これは悲しいラストだった。

  • うーむ

    宮部みゆきさん作品書調は、「火車」といい「模倣犯」といい
    こんな感じかなあ。

    銃という題材を使ってるのは確かに緊張感を持ち続けて読み続けることはできるのだが。。

    女性目線な感じがしないではない気がしているのは自分だけだろうか。

    他の作家が書いたらどう書くだろうと思ったりしたりなんかして。
    そんなことできないだろうが

  • 2011.8.2読了。

    どんどん引き込まれていく。
    ただ、ラストまで救いがなくて、何とも哀しい。

  • どちらかというとサスペンス。
    銃を巡って女と男がすれ違う。
    昔の男の結婚式に銃を持って復讐を企む女と、一方でなにがなんでもその日までに銃を手に入れなければならない男。
    非常にスピーディーなストーリーで一気読み。
    真相がとても切ない・・・。

  • 前にも借り出していた本
    積読だったのが完読できて良かった
    途中までは記憶が読みがえった最終は覚えがない様なーーーーそうだったのかーーーーだった様な
    完読印を記せて良かった

  • ルイスキャロルのスナーク狩りが、最初に出てきますが、内容とはあまり関係ありません。最後の最後でちょっとその意味が分かります。

  • 文句なしに面白かった。引き込まれる。日曜の夜から翌日早朝までのわずか半日足らずに多くの登場人物の行動が絡み合い、一点に収束していく。慶子の不審な挙動に気付く刑事の鋭い勘から、織口の部屋においてあった写真の少女を突き止める流れは圧巻。
    夜行列車の電話とか高速道路のサービスエリアで電話を掛けるとか、今では考えられない描写にもかかわらず時代遅れの印象を感じさせず、懐かしい昔を髣髴させて良かった。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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