小豆色のテーブル (光文社文庫 あ 1-67)

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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334724610

感想・レビュー・書評

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  • 恋人の明男が殺人を犯した衝撃を乗り越え、高齢者向けケア付きマンションで働く爽香。担当になった元大女優・栗崎英子の子どもたちが財産目当てに計画した偽装誘拐事件に巻き込まれたうえに、爽香に共犯の疑いが!一方、勾留中の明男に判決の時が近づいていた…。登場人物が読者とともに年齢を重ねる画期的シリーズ第十弾!

  • 本当にろくでもない奴らしか登場しないのがすごいよ、赤川さん。このシリーズのレギュラーで感情移入できる人物が出てこない。と、文句を言いながら読む10作目・・・

  • 49歳→39歳→40歳→41歳→42歳→43歳→44歳→48歳→47歳→46歳→45歳→38歳→37歳→36歳→35歳→34歳→夢色のガイドブック→33歳→32歳→31歳→30歳→29歳→28歳→27歳→26歳→25歳→24歳

    「あなたね、上司っていうものは、部下に命令する代わりに、部下を守るものなのよ」

    解説 秋山駿(文芸評論家)より
    良い本とは「元気の出てくる本のことだ」と、ゲーテだかが行ったことになっている。真理である。

    私はある時期、赤川さんのものをよく読んだ。こころに愉しいものが一片もなかった(時期)。夜、眠りにくいのである。私は睡眠薬は厭だった。それでふと寝床で赤川さんを読んだら、気分がよくなって安らかに眠ったのである。一種の妙薬であった。

  • 今回は偽装誘拐に巻き込まれる爽香。計画自体は杜撰であったが大女優:栗崎英子の決断で一度は成功したかと思いきややはり杜撰な計画はそれなりの結果に終わる。
    爽香の人間性は周囲にもしっかりと伝わっており、頼りになる面々が次々と彼女の味方についていく。
    この作品のキャラクターは善悪が明確に表現されており、非常にわかりやすく感情移入もしやすい。自然と爽香を応援している自分がいるのである。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    杉原爽香、二十四歳の春。恋人の明男が殺人を犯した衝撃を乗り越え、高齢者向けケア付きマンションで働く爽香。担当になった元大女優・栗崎英子の子どもたちが財産目当てに計画した偽装誘拐事件に巻き込まれたうえに、爽香に共犯の疑いが!一方、勾留中の明男に判決の時が近づいていた…。登場人物が読者とともに年齢を重ねる画期的シリーズ第10弾。

    令和元年12月6日~7日

  • 辛いはずの人生を強く生きる爽香。そこには、生き抜いている人が理解者としてそばにいてくれる。つまらない人も多いけど、それも含めて非現実的な話に不思議なリアリティーを持たせた作品です。

  • 爽香シリーズ第10弾、杉原爽香、24歳の春。恋人の明男が殺人を犯した衝撃を乗り越え、高齢者向けケア付きマンションで働く爽香。担当になった元大女優・栗崎英子の子どもたちが財産目当てに計画した偽装誘拐事件に巻き込まれた怪我をしたうえに、爽香に共犯の疑いがかかる。 一方、勾留中の明男に判決の時が近づいていた……。1997年9月11日発売。

  • 杉原爽香が主人公で,本作品はシリーズものだと気が付かずに読みました。

    主人公であれば、死なないというのは固定観念かもしれません。
    主人公が順に亡くなるシリーズであれば、死ぬ可能性もあるかもしれません。

    赤川次郎の作品で、これほど研ぎ澄まされた感覚のものがあるとは知りませんでした。

    「これほど」という中身を書くのが「解説者」だそうですが、
    本書の解説者同様,才能がないので「これほど」が書けません。
    ごめんなさい。

    もし、誰か赤川次郎を読んだ事がない人がいたら、小豆色のテーブルを勧めます。
    BOOK OFFで105円で購入しました。

    裏をみたら、第10弾とのこと。
    ものを知らないというのは恐い。

    読み終わるまで気が付かない自分も,
    これまで知らなかった自分も恥ずかしいと思いました。

  • レギュラーとなる栗崎英子登場の話ですね。
    彼女についてはこの先の話も読んでいるから言える事ですが、今まで爽香が周囲から頼られている存在という事から必要不可欠なキャラクターだと思います。
    無理をした時に嗜める、助言をする、逆に爽香から頼られる事もなきにしもあらず。そんな存在って、やっぱり必要だし驚きな事に今までいなかったんですよね。安西先生や河村刑事も年長者だけど心配して見守る側ですし。

    そんな栗崎英子の子供達が誘拐を企てるのが今回の話。
    んーまたどうしようもないのが集まっている感じですよね。兄夫婦と妹夫婦の旦那の方って何か他にもあった気がします。
    犯罪を簡単に考えすぎているのが頭の弱い所。

    田端は、何で佑子と結婚するんだろう。
    見ていると悪い人じゃないむしろいい人だし、権力を盾になんてしない社長ってどこかシビアにならなきゃいけないと思いますが、きっとそうゆう所に弱いのだろうなぁと思う、根っからのいい人。
    だから不思議でしょうがないです。
    付き合いはじめからずっと思っていたけれど、祐子って女性は本能に忠実と言うか、結局社長婦人て椅子が好きなんでしょ?て人。
    だけど自分から何かを奪われるなんて嫌いだし、自分に向いていないと嫌な人。いい人ってわけじゃないけど悪い人ってわけでもない。
    爽香より女性的と言えばそうなのでしょう。そんな正反対な祐子と結婚?未だに不思議です。

    この話ほどタイトルにいいと思った事はありませんでしたね。
    小豆色のテーブルの由来。素敵だなぁと思いました。夫婦だけの世界って子供が生まれて何年かは本当に少ないと思うのですが、こうゆう場所があって何でも言い合える夫婦になりたいなぁと思います。

  • 【解説】 秋山駿

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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