ブッダ: 伝統的釈迦像の虚構と真実 (光文社文庫 に 15-2 グラフィティにんげん謎事典)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334726706

感想・レビュー・書評

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  • この本は、品切れだったがAmazonのマーケットプレイスに定価の倍以上の値段で出品されていたのを買った。同著者の『ブッダが考えたこと』と重なる部分が多いが、後者の方が詳しくややつっこんだ考察をしている。だから、後者を読んだ人は前者を読む必要はない。

    『伝統的釈迦像の‥‥』は、初期仏教からみると大乗仏教がいかに根拠もないでっちあげであるかを、第一部「ブッダ観の移り変わり」で「小気味よく」展開している。しかし、大乗仏教の捉え方が深みに欠け、表面的で俗っぽい用語を使って批判しているところはいだだけない。ブッダの仏教とは違っても、大乗仏教には大乗仏教の深さがあると感じる。それを正当に評価していない。

    ブッダの悟りの内容については、『ブッダが考えたこと』のような詳しい考察をしていない分だけ、ぼろが出ていない。ブッダの悟りの内容は、分析的な考察によるものとはどこでも言っていない。その分、論述の矛盾点が出てこないというわけだ。

    まあ、宮元氏の考え方のかんたんな復習になった分だけ、読んだ価値はあった。

  • 「お兄さん」や「不思議くん」を読んでいて、実は聖書物語は知っていてもブッダのことは殆ど知らないことに気がついた。ヤバイ。
    ざっと生い立ちが分かればよかったのだけど、これはそういう書き方じゃない。
    でも、傾倒するのではなく第三者の目で学問的に語られるので、読みやすかった。
    Amazonのカスタマーレビューが、すごく的確だと思う。

    • mfsm2009さん
      恋乃さん、はじめまして、mfsm2009(って変なHNですが;)です。コメントありがとうございましたー!

      「聖☆おにいさん」はわたしも...
      恋乃さん、はじめまして、mfsm2009(って変なHNですが;)です。コメントありがとうございましたー!

      「聖☆おにいさん」はわたしも大好きなマンガですが、そこから一歩踏み込んで、ブッタの評伝を読んでみるところがすごいですねぇ。わたしも読んでみようかな・・・でも、頭の中にあのふたりが氾濫してきそうで、ちょっと混乱しそうだったり(笑)
      あのマンガの破壊力ってすごいです。
      2009/05/19
  • ¥105

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著者プロフィール

1948年生まれ。東京大学で博士(文学)号を取得。
現在、國學院大學名誉教授。
著作に、『インド哲学七つの難問』(講談社選書メチエ)、『仏教誕生』(講談社学術文庫)、『仏教かく始まりき パーリ仏典『大品』を読む』『インド哲学の教室』(春秋社)、『わかる仏教史』『ブッダが考えたこと』(角川ソフィア文庫)、『勝宗十句義論』(臨川書店)、『新訳 ミリンダ王の問い』『インド哲学教室1 インドの死生哲学』『[全訳]念処経』(花伝社)など。

「2023年 『インド哲学教室2 インドの唯名論・実在論哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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