うわさ (光文社文庫 こ 19-3)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 148
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334726959

感想・レビュー・書評

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  •  「独楽の回転」「災厄の犬」「ひぐらし荘の女主人」「うわさ」の4編を収めるホラーミステリー集。短編集だが、それぞれの物語には独自の存在感があり、全ての話において引き込まれてしまう。
     個人的には「ひぐらし荘の女主人」がストーリー性、ミステリアス性において一番引き込まれた。日常的に起こり得そうな場面を切り取った「独楽の回転」はストーリーの意外性には欠ける(読み進めていくと展開が読めてしまう)が、何といってもタイトルがいい。「あぁ、そういうことか~」と最後まで読むとタイトルの意味が分かってくる。
     どの話も「世にも奇妙な物語」で取り上げられそうな内容であり、実写化したら面白いような気がする。

  • うわーーー。
    4つの短編の主人公たち、見事にドツボにハマっちゃったねー。
    どんどんハマりこんでいく様がちゃんと書かれてて、読んでて面白かった。
    その中でも『災厄の犬』が良かった。
    最後は、ぞぞーーーっと鳥肌たった。こっわーーーー。
    でも、こういうのちょっとホラーっぽくて大好き。
    一番インパクトのある終わり方で、読み終わった今でも怖くてぞーっとする。

  • 11月18日読了。40代を過ぎ生活に倦んだ男女がヒヤリとした目に遭う、日常ホラー短編集。どの話もオチが読めると言えば読めるのだが、うすら寒いものを感じながらそれなりに楽しく読むことができた。男性主人公の2話はちょいと踏み込み不足の気もするのだが、表題作の「うわさ」は「うわさ」の主体の中年女性とそれを熱く見つめるさえない大学生、と視点がひねってあって面白い。殺人鬼や異常者が出てこなくても、「幸せに暮らしたい」と願うだけで、一歩踏み出すだけで人生にはいくらでも恐怖の展開が待っているものなのか。

  • 誰でもちょっとしたことで犯罪者になりうる。

  • 小池さんには珍しい短編集であんまり他の長編のような恐怖は感じないが、どれもうまくまとまっていると思う。
    いろんな立場や登場人物、どれも感情移入出来る作品だった。殺人をする人の心境ってこんな感じなのかと思った。

  • 4つの短編集からなるこの作品は、どれも続きが読みたくなり、読んでいて止まりませんでした。話に入り込みやすい内容で、さらに描写もわかりやすいと言う理由から、好きな一冊です。

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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