哲学者の密室〈上〉 (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (663ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334727789

感想・レビュー・書評

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  • これまでの作品よりも捜査パートが格段に長く、上巻の前半部分はほとんど捜査と推測の繰り返しである。また矢吹駆もそこではほとんど登場せず、哲学的な話題は全く上がらない。なのでこのあたりはサクサク読み進めることにする。

    今までもしばしば気になっていたが、ジャン=ポールの威圧的な態度が大変不快である。ナディアといる時は優しいおじさん といった雰囲気だが、捜査中の態度が強引すぎる。実際にこんな警察官がいるなら、警察不信になる人が大勢いても仕方がない。

    重い題材を扱っているのに、一番気になるのは収容所脱走の指導者の名前がダッソーだということだ。

    追記:誤表記あり?、フーデンベルグの娘が二人から三人に。途中で増えたのか?

  • 矢吹駆シリーズ

    南アメリカでの駆の調査。イリイチの父親の謎。
    ダッソー邸に呼び出されたモガール警視。密室で殺害されたダッソー氏の客人でボリビアから来たルイス・ロルカン。凶器の折れたナイフの発見。巻き付けられたカッサンンのスカーフ。ダッソー邸に拘禁されていた疑いのあるロルカン氏の謎。誘拐されたと思われるイザベル・ロルカン。ダッソー邸の客クロディーヌの逃亡。

  • 矢吹駆シリーズ4作目。もはや推理小説の枠を超えて、ファシズム期の精神史が描かれる。
    ナディアのおかげで内容は大分噛み砕かれ、おもしろさも増している。

  • 矢吹シリーズ四作目。「死の哲学」や「三重密室」など興味をそそる要素がてんこ盛り。何よりシリーズを通して引き込まれる矢吹駆の推理も最高に面白いので、これを読むならシリーズの最初から読んで欲しいと思ってしまうところ。

  • ナチス問題にあらためて興味を向かわせてくれる。が、ところどころの哲学議論が多少浮いているような。シリーズものなので最初から読んでみたい。

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著者プロフィール

1948年東京生まれ。1979年、デビュー作『バイバイ、エンジェル』で角川小説賞受賞。1998年『本格ミステリの現在』編纂で第51回日本推理作家協会賞受賞。2003年『オイディプス症候群』と『探偵小説論序説』で第3回本格ミステリ大賞小説部門と評論・研究部門を同時受賞。2012年『探偵小説と叙述トリック』で第12回本格ミステリ大賞評論・研究部門を受賞。現象学を駆使する矢吹駆が登場する『サマー・アポカリプス』『哲学者の密室』や伝奇ロマン『ヴァンパイヤー戦争』シリーズなど著作多数。小説のみならず評論においても旺盛な活動を続ける。

「2017年 『転生の魔 私立探偵飛鳥井の事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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