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Amazon.co.jp ・本 (540ページ) / ISBN・EAN: 9784334727796
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深い哲学的テーマと緻密な謎解きが融合した物語は、再読した際にも新たな発見をもたらします。特に、ハイデガーの思想とナチスドイツの歴史的背景を絡めた批判的な視点が、読者に知的な刺激を与えます。物語は、現代...
感想・レビュー・書評
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約20年ぶりに再読
ハイデガー哲学への批判が妥当かどうかは、正直わかりませんが、ナチスドイツのホロコーストとハイデガーの死の哲学を表裏的に批判したその試みは、読んでてゾクゾクしました。
英雄的な死を求めるナチスドイツが、ユダヤ人に対して行ってきた蛮行凶行がいかに矛盾しているかを展開していく物語構成に知的興奮を感じずにはいられません。
謎解きの部分はご都合的な感じがしないでもないというか、トリックもカタルシスを得られるようなものでも無かったのですが、この曖昧な感じも、ジークフリートの密室と竜の密室とを体現したものだったのでしょうか。 -
今作品は現代で起きた「三重の密室殺人」と戦時中のユダヤ人収容所で起きた「三重の密室殺人」が探偵役矢吹駆に与えられた課題。
三重の密室とは?登場人物の関係性は?が明らかになっていくのは心地いい。この三重の密室という特異な謎を解き明かすのは矢吹駆以外あり得ない。だって矢吹駆が探偵役なのだから。
しかし、ワトソン役のナディア・モガール。奮闘、そして自爆します。読者は分かってるから良いんですけどね。
彼女が披露する謎解きは必ず失敗すると。心優しい読者なら温かく見守れるんでしょう。
僕には少し無理だった。
ナディアは過去シリーズで何度も謎解きに失敗します。彼女がワトソン役である以上、それは必然であり不可避なのだと思います。ただ、彼女、自信に溢れ過ぎてるんです。もう見ているのがツライ。
どっからそんな自信が湧いてくるんだー!ってヒヤヒヤから始まりモヤモヤ、イライラへと変わってしまった。ナディアの推理も全部合わせるとそれなりにページ数があって、徐々に、引っ込んでなさいよ、あなた。って気持ちになってしまった。
あと、今作品は過去作品の結末と犯人の名前が矢吹駆とナディアの会話の中で何度も登場します。
シリーズを途中から読む場合は注意が必要です。
ただ、それだけなら良いんですが、犯人の行動原理や、心理、その根底にある哲学を掘り下げてしまう。
再考察してしまうのです。
僕はこれが少し許せなかった。
当然、あの時はあんな風に考えていたけど、実際はこうだったのかもしれない。なんてあって当然だし、シリーズ作品なら余計にあり得る。
事件や人物が繋がりを持っているからこそ、シリーズ作品の面白さがある。
しかし、既刊の作品の中でまがりなりにも登場人物も、読者も落とし所を見つけて着地して、納得をしたはずなのです。
その読後感を取り出して、弄り回されたように感じました。
物語の中でそれが矢吹駆に与えた影響として大きくなってきたのは理解できるし、無視してはいけない出来事なので、仕方ありません。でも、もう少し上手く扱って欲しかった。 -
面白いのだが、長い、硬い、重い、で結構苦労した。
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哲学って言われてもニーチェ?とか?程度の人にとって、いったい普段の会話にここまでぶっこんだ内容が出てくるって信じられない・・でも哲学科の人間とかはこんなものなんか。恐るべし。
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相変わらず哲学論議も、長大ではあるが、従前の作よりも事件と密接していて分かりやすい気が。次々と仮説を覆す密室殺人も十分おもしろい。ただ最終回答が納得のいくものかどうかは疑問だ。
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だから大好きです。にこ。
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