大人失格―子供に生まれてスミマセン (光文社知恵の森文庫)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334728670

作品紹介・あらすじ

「私は大人だ」今、この日本でいったい何人の大人が、そう胸をはって言い切ることができるだろう。大人らしさとかでなくて。しがらみから独立した「大人」という素朴な生き物になること。私がもくろむのはそれだ。話題の劇作家が、「子供失格」だった人から「大人と呼ばれたい」人々までに贈る爆笑エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 先日、松尾スズキの最新エッセイ集『さよならお婆ちゃん』を読んだ際、同書についての感想を探して読んでいたら、「松尾スズキのエッセイ集の最高傑作は『大人失格』だろう」と書いている人がいた。それで手を伸ばしてみたしだい。

    元本は、1995年にマガジンハウスから刊行された、松尾スズキにとって初のエッセイ集。『Hanako』の連載をまとめたものだが、書籍化にあたって原稿用紙100枚分以上が加筆されているという。

    当時まだ30代になりたてで、いまよりはるかに時間があったであろう松尾が、じっくりと力を込めて書いたエッセイが並んでいる。それだけに、お笑いエッセイとしてのクオリティは高い。

    ユニークな発想、ブッ飛んだ言語感覚など、現在の松尾スズキのエッセイの美点はすべて揃っているし、密度が濃い。

    四半世紀前の本なので、出てくる芸能人の名前など古びている面もあるが、それでも面白さは色褪せていない。

    印象的な一節を引く。

    《恋する男女は大抵の場合間違っている。
     物事を決めつけるのが嫌いな私だが、これだけはきっぱり言おうじゃないか。
     恋をしている人間が、十何かをすれば、そのうち八は大間違いだと言っていい。
     恋は人のIQを下げこそすれ、決して高めはしない。》


  • 面白かった。何回も笑った。
    松尾スズキ、天才だと思う。
    なんだか空まわる私は少し共感したり、力が抜けたりで好きだった。変でも、やばいと思われても、カッコ悪くても、自分の中のど真ん中で生きてしまってる人には敵わないと思っている。

  • 「面白い」。終わり。
    あ、一行で終わってしまった。

    解説の山本さん同様です。
    はじめのうちは電車の中で鼻の下ぷるぷるさせながら読みましたが、後半は自室で爆笑して読みました。
    後半のがおもしろかったので、後半電車で読んでなくて本当によかった・・・
    ケダモノの視点は秀逸すぎて、そこに付箋つけて友達に貸してあげたいと思います。

  • 星野源のエッセイ集の中でエッセイを書こうと思ったきっかけと言われており興味を持った。星野源の本は日々を綴っているという感じだったが、松尾スズキの方はこれまでの人生で思い溜めていた話題をひとつずつ書き綴っているように感じた。

  • よみがえる変態読了。 星野源エッセイ第3弾! 星野源の書く文章がとても心地よく好きです。 今回の作品は前半のふざけ過ぎ感との後半の重い内容のギャップがあり読んでいる最中の感情の持っていき方に苦労しました笑 前半は『おっぱい』と『宇宙人』が特に好きでした、宇宙人にでてくるお母さんが素敵です。 後半は闘病生活の事について、不思議と辛そうで読んでられないとは感じなかった。 それは星野源の前向きな文章のお陰だと思うが辛いことを辛いだけにしない所さすがだと思った。 鶴瓶さんって優しいね。

  • ばかばかしい話だったけど、こういうばかばかしい事を考えられるって、すごい!
    旅行に連れて行きたい一冊

  • 単純にあまりにも性格?が違いすぎて…

  • 期待したほどは笑えず。星野源がエッセイを書くときに参考にしたというのはすごく納得した。

  • 17.5.12
    星野源のエッセイで紹介されていた。

  • 時々にやにやが抑えきれないので外で読むと危険。面白いし読みやすい。阿部サダヲ遅刻事件、「大人計画社長日記」でも長坂さん視点で描かれていたので興味深く。サダヲさんの事は大好きだけど、殴って正解だと思うわ(笑)。そしてあちこちでネタにするのも当然。類が友を呼んでいるのか朱に交われば~なのか、松尾さん周辺のオトナは遠くから見てる分には面白い。

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著者プロフィール

作家・演出家・俳優

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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