霧に溶ける (光文社文庫 さ 3-96)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334729493

感想・レビュー・書評

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  • バカミスと言ってしまえばそれまでだが、ハッキリ言って名作だ。風俗が古くてつらい部分があるが、三つ巴操り殺人は奇想の彼岸! 密室のトリックも秀逸な機械トリックだった。

  • ミスコンの最終予選に残った5人の美女が最終審査を前にして、脅迫や交通事故、怪死と次々と謎の事件に巻き込まれます。
    普通に考えたら犯人はミスコンの5人の中にいるのでしょう。
    作者のミスディレクションが巧みです。
    犯人はこいつだと思いながら、話を読み進めていくと見事に作者の罠に引っ掛かりそうです。
    事件の真相には驚かされますが、最後の最後でも驚かされました。

  • 第一級の本格ミステリ。この作家を何冊か読んでその構成の妙には感服させられたが、本作品はその中でもずば抜けている。今回も密室が登場する。しかも3パターンも。ひとつの密室だけで充分ストーリーを支えられるとは思うが、この構成には複数のトリックは不可欠。現実性に欠けており、リスクの高い大博打にも見えるが、最初から最後まで巧くひねられたプロットにきりきり舞いさせられた。“本格”と“新本格”の面白さが堪能できる傑作。序盤から意気込まずに気楽に読んだ方がラストのインパクトは強いと思う。

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著者プロフィール

1930年生まれ。1960年、初長篇『招かれざる客』が第5回江戸川乱歩賞候補次席となり、本格的な小説家デビュー。 1961年『人喰い』で第14回日本探偵作家クラブ賞を受賞。 テレビドラマ化されて大ヒットした『木枯し紋次郎』シリーズの原作者として知られ、推理小説、サスペンス小説、恋愛論などのエッセイ他、歴史書等も著し、380冊近くもの著書がある。2002年、逝去。

「2023年 『有栖川有栖選 必読! Selection11 シェイクスピアの誘拐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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