フリークス (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 725
レビュー : 77
  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334729707

感想・レビュー・書評

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  •  作品解説:「J・Mを殺したのは誰か」―そんな一文で終わる原稿を、私はもてあましていた。入院患者が書いたそれは、"解決篇"のない推理小説そのものだったのだ。極度の容姿コンプレックスに憑かれた男、J・M。彼は五人の子供たちに悪魔じみた人体改造術をほどこし、森の奥深くの屋敷に幽閉していた。ある日、そのJ・Mが屋敷の地下室でずたずたに切り裂かれて殺害された。犯人は子供たちのうちの一人なのか。私の友人である探偵・彼は、この難問にどう挑む。

     「病院の患者」というモチーフで構成されている作品集。全部で3つの物語がありどれも良いのだが、ミステリファンとしては表題となっている「フリークス」が特に面白く、読後の満足感にも問題がない。

  • 綾辻さんの作品の中でも、すごく好きな1冊。
    精神病院の3人の患者にまつわる短編集。

    【夢魔の手  三一三号室の患者】
    【四〇九号室の患者】
    【フリークス 五六四号室の患者】

    異形(フリ―クス)の描き方が、とても好きです。
    綾辻さんを好きになったきっかけの1冊。

  • 気をつけて読んでいても騙される!
    気持ちいいわぁ。

  • 香山リカさんの解説にもありますが、
    ‘塀の向こうの精神科病棟には、何があるのだろう。’






    わたしの中で、どうしても、避けれないところです。

    まぁこれはお話として楽しめました。



    ‘ホラー’は苦手だけど、猟奇的な殺人は、本の中でなら平気。

  • 「J・Mを殺したのは誰か?」。私が読んだ患者の原稿は、その一文で結ばれていた。解決篇の欠落した推理小説のように……。J・Mは、自分より醜い怪物を造るため、五人の子供に人体改造を施した異常な科学者。奴を惨殺したのは、どの子供なのか?――小説家の私と探偵の彼が解明する衝撃の真相!(表題作) 夢現、狂気と正常を往還する物語。読者はきっと眩暈する!

  • 私もフリークス。貴方もフリークス。

  • 同じ精神科病棟で自分の世界から逃げ出せないままでいる、
    3人の患者のそれぞれのお話。
    もちろんミステリー仕立てになっているから結末が気にはなるけれど、
    殺人事件の犯人を推理するわけではない。
    深淵を覗き落ちてしまった者の狂気と異形に捕らわれてしまった者への
    オマージュに感じてしまう作品ではないのかしら。
    最後の話、フリークスを読んでいると江戸川乱歩氏の『孤島の鬼』を
    思い出したが、やはり。でした。
    この作品と話は外れるが、江戸川乱歩氏がご存命なら
    キャサリン・ダン作の『異形の愛』をどうのように感じて読まれるのだろうか。

  • 気になっていた未読ホラー(らしき)?

    夢魔の手 −三一三号室の患者−
    四〇九号室の患者
    フリークス −五六四号室の患者−

  • 綾辻さんといえば、本格推理というイメージだったけれど、これは少し雰囲気の違う作品。

    とある精神病院に入院する患者が書いた日記や小説を中心に展開する3つの連作中編(短編?)。
    どれも面白かったけれど、一番ミステリー感が強いという意味では、最後の「フリークス」かな。典型的なフーダニット、ホワイダニット。そして、そこからの更なる真相。

    作中にあるように、どこに視点を置くかによって、世界の形は変わってしまう。
    正常か狂気か。常人か畸形か。夢か現実か。
    最後に内と外が見事にひっくり返り、足元が崩れてしまうような、どこか心許なさを感じる不思議な読後感。

  • 2017.1.12読了 6冊目

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著者プロフィール

綾辻 行人(あやつじ ゆきと)
1960年京都市生まれ。京都大学教育学部在学中、京大推理小説研究会に所属。研究会同期に、後に結婚する小野不由美がいる。1982年、同大学大学院教育学研究科に進学。1987年、大学院在学中に『十角館の殺人』で作家デビュー。講談社ノベルス編集部が「新本格ミステリー」と名付け、その肩書きが広まった。1992年大学院を卒業後、専業作家に。
1990年『霧越邸殺人事件』で「週刊文春ミステリーベスト10」1位。1992年『時計館の殺人』で日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2011年『Another』で「ミステリが読みたい!」1位。2018年第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。
主な代表作として、デビュー作『十角館の殺人』以来続刊されている、長編推理小説「館シリーズ」。

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