眼中の悪魔 本格篇―山田風太郎ミステリー傑作選〈1〉 (光文社文庫)

著者 : 山田風太郎
  • 光文社 (2001年3月1日発売)
3.75
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  • 30レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (632ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334731212

眼中の悪魔 本格篇―山田風太郎ミステリー傑作選〈1〉 (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 山田風太郎のミステリー集全10巻。
    第1巻は本格推理小説。人間心理による殺人動機やトリックで、その人に訪れた一瞬による運命の転換というタネが秀逸。
    シリーズの中でも一番小説らしい巻かも。「凄愴編」「戦争編」「サスペンス編」などはかなり人の心理を抉ってくるので読むのがつらくなることも。それでも山田風太郎の、戦時中に青春時代をすごしたため、いっそうのこと荒唐無稽な世界を創作しないと生きるのが苦しかった、という感覚にはとても惹かれる。やはり本を書くのってそういうことだと思う。自分がそれをしないと生きていられないという熱情を作品に昇華させるという行為。
    また山田風太郎は、荒唐無稽時代物もかなりあるけれど、根本が史実だったりして、嘘ばっかりでないところが偉大なところ。

  • 「誰にも出来る殺人」
    これは、すごく面白かった。六つの短編でもあり一つの中編でもある。人間荘という下宿屋で起こる、恐ろしくも悲しい人間ドラマ。
    一つ一つの主人公は違うが下宿屋の住人はほとんど変わらず、その作品ごとによって住人のイメージが違うのもまた面白い。えー、あの住人が!?と思うことがたくさんあった。
    一つ一つの話でももちろん楽しめるが、ラスト「淫らな死神」を読んだ後には、いろんな繋がりが出てきて、また続けて読み返したくなる。
    それが作者の思う壺とわかっているのだけど、楽しくて嬉しくてならない。

  • 2016年11月1日、津BF

  • 【眼中の悪魔】【虚像淫楽】【厨子家の悪霊】【笛を吹く犯罪】【死者の呼び声】【墓掘人】【恋罪】【黄色い下宿人】【司祭館の殺人】【誰にも出来る殺人】収録。

    本格ミステリー短編9篇と、「連鎖式」の長編【誰にも出来る殺人】を収録した傑作選。探偵作家クラブ賞を受賞した【眼中の悪魔】と【虚像淫楽】、ホームズのパスティーシュで意外な事実がラストで明らかになる【黄色い下宿人】、逆転に次ぐ逆転の【厨子家の悪霊】など、いずれも良く出来た作品ばかりです。
    私的ベストは【誰にも出来る殺人】。短編一つ一つに意外なオチが用意されているので独立して読めますが、最後まで通して読んだときに全く別の構図が現れるところが秀逸です。

  • 2015年7月30日読了。山田風太郎の初期短編集を収録。戦後・昭和の雰囲気を色濃く残す感じは現代的ではないが、あふれるサービス精神と巧みな構成は今読んでも新鮮で面白い。サドマゾ・殺人教唆・聖女が犯す殺人・二転三転する真相、などの風太郎氏が好む要素が炸裂しており、どの作品も最終ページであっと驚かされるのはすごい。収録短編の中では「厨子家の悪霊」の畳み掛ける構成がベストと思うが、「司祭館の殺人」のような設定を考え出し、それをトリッキーな短編に仕上げただけでもこの人はすごいと思う。

  • 著者デビューから10年くらいの探偵小説。誰にも出来る殺人が一番面白いかな。枚数に収めるためか説明不足な感じがする。しかしどれも面白い。

  • 収録作品)厨子家の悪霊/虚像淫楽/眼中の悪魔 (探偵作家クラブ賞(1949/2回))/笛を吹く犯罪/死者の呼び声/墓掘人(探偵作家クラブ賞候補(1954/7回))/恋罪/黄色い下宿人/司祭館の殺人/誰にも出来る殺人

  • トリック重視のミステリというより、人間心理の恐ろしさ、人の描き方が面白く、深い。松本清張の短編の読後感に似ている。

    面白いのだが、衝撃を受けて久々に5つ星をつけた『甲賀忍法帖』に比べると少し私には合わないと感じた。最近のこれでもかというほどのどんでん返しの控えた叙述トリックや、ギミックに凝ったミステリを読み慣れているせいか、本書に限らず古い名作(アガサ・クリスティなど)も今読むとさほどでもないと感じてしまうことが多い。これは好みの問題だと思われる。

  • 上手く表現出来ないが、どの作品も面白い!読み応え十分!

    ミステリーとエロの相性の良さを痛感(笑)

  • 短編集。「虚像淫楽」「厨子家の悪霊」「恋罪」は秀逸。とくに「恋罪」のトリックが素晴らしい。

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