三毛猫ホームズの最後の審判 (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334734688

感想・レビュー・書評

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  • 1999年から2000年になる師走が舞台の本作。この世の終わりが来るという危ない宗教の教祖様、その信者が次々に事件を起こす。それを追う片山兄弟とホームズ。ホームズシリーズの特徴でもあるテンポのよい会話、物語の進め方。あっという間に読むことができた。巻末には赤川次郎先生のインタビューもありお得感があった。

  • 「二〇〇〇年の一月一日になる瞬間にね、この世の終りが来るの」。久しぶりに会う旧友の桜井恵利は、晴美に突然話し始めた。一方、片山刑事の目の前では、高速道路からタクシーが落下。奇跡的に助かった乗客の人気キャスター、立野里枝は、運転手が事故直前に「天の声だ!終りが来た!」と叫んだと証言する。三毛猫ホームズが“教祖様”の仮面を暴く、シリーズ第36弾。

  • 「2000年の1月1日になる瞬間この世の終わりが来る」…そんな狂信団体が起こすテロ事件が主題の本作は既刊と比べても薄め。更に全体の1/5がインタビュー記事となっているので中編作と言っていい長さなのだがその割に登場人物がやたら多い。相関図を作らないと混乱必至。おまけに意味ありげに登場したのにそれっきり出番は終了のキャラも多く益々混乱する。ひったくりのシーンはともかく誘拐騒ぎはそんなに必要だったのだろうか…。
    終盤の展開や<教祖>の正体判明も(怪しいと思った人物だったとは言え)唐突すぎる。裏表紙のあらすじで『三毛猫ホームズが"教祖様"の仮面を暴く』と書かれているがホームズは暴いていない。

    様々な圧力や妨害にも負けず最後まで自分の意思を押し貫いた白鳥英子の強い姿に次世代への希望が描かれているが、事件を詰め込み過ぎて酷く雑然とした印象を受けた。

  • ドラマ化(以下略)

    珍しく、舞台の時間が決まってます。
    1999年のクリスマスあたり。


    ラストの展開は、やや相棒的?
    警察組織の云々みたいな。

  • 2000年の世紀末での世界の審判を叫ぶ新興宗教。
    社会派の香りのする物語。

    誌ぬ使命を与えられるところは、ややありえない設定ですが、
    国際的な宗教戦争などを考えると、ありえるかもしれません。

    人間関係と宗教との間に挟まれて悩む個人。
    さらりとした会話の裏に、さまざまな悩みを綴る。

  • 2011年4月9日

    カバー/永田力

  • ちょっとワンパターン気味・・・

  • 「ああいう危険なグループがあるというのは、上の方にはある意味で都合がいいんだ。みんなの不安をかき立てて、それを取り締まるという名目で、自分たちに都合のいい法律を次々に作れる。あの教団がなくなっても法律は残るんだ。その法律で、何の危険もない、普通の市民を取り締まることができる」
    <br>
    狂信者集団について栗原課長が語った言葉。全く上の方と言うものはお話でも現実でも利己的だ。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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