江戸川乱歩全集 第12巻 悪魔の紋章 (光文社文庫 え 6-6)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (771ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334736064

感想・レビュー・書評

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  • 昨年初春に放送されたNHKドラマに間に合わなかった…
    しかし原作めっちゃ長かったんだな…

  • 少年探偵団
    謎のインド人(笑)にはじまるこの物語。
    そう、ぼくが子どもの頃ぐらいまでは、こんな風に、世界は妖しくて広くて、偏見に満ちあふれていたんだなぁと。そして、ワクワクがたくさんあった。

    で、今は、世界は狭くなり、それなのに混沌として、やっぱり偏見に満ちあふれているという。そして、ワクワクは少なくなった気がします。

    それは、ただ単に、自分が年を取ってしまっただけなのかも……。

    「怪人二十面相」に比べると、どうしても、2作目はおちるような気がしますが、それでも、子どもにとっては、ジェットコースターのような物語だと思います。

    読んでいる途中で修羅場が入って、かなり間をあけてから後半を読んで、後半しかあんまり覚えていないので特にそう思うのかもしれませんが、

    「少年探偵団あんまり活躍してないやん!」

    前は、二十面相逮捕までの大活躍だった気がするのですが(笑)

    妖怪博士
    これって、仮面ライダーの元ネタみたいなお話ですねぇ。
    蝙蝠男は出てくるし(笑)

    そして、ぼくらの仮面ライダー隊……じゃなくて、少年探偵団たちは、大活躍でした。
    というか、二十面相の今回の目的は、ただ単に、少年探偵団の子どもたちを怖がらせることだという……。

    二十面相……そして、乱歩……。素敵だ(笑)

    B・Dバッチや、社会に貢献しようという少年探偵団たちの性格をついた罠には、正直、ドキドキワクワクと感心しました。

    そして、洞窟の罠では、

    「ご苦労!!」

    と言ってあげたいぐらいです。
    ……なんで、子どもを楽しませるためだけに(笑)そこまで……。

    見習わなければなりませんねぇ。

    悪魔の紋章
    「ワハハハ……、これはおかしい。これは傑作だ。明智君、君は探偵小説を読み過ぎたんだよ。小説家の幻想に慣れすぎたんだよ。如何にも探偵小説にありそうな結論だね。ワハハハ……、実に傑作だ。こいつは愉快だ。ワハハハ……」

    この諧謔、これが、乱歩の本質なんだなぁと。
    だから、悪者も、正義の味方も、生き生きしています。

    以下、ネタバレありです。

    http://asobo.littlestar.jp/rin/2005/02/12/%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%AF%E3%80%81%E5%B0%91%E5%B9%B4%E6%8E%A2%E5%81%B5%E5%9B%A3%EF%BC%81%EF%BC%81/

  • 読みにくい。
    最初の二編は少年探偵団もの。探偵と悪者の構図はアンパンマンとバイキンマンのようで微笑ましい。変装、美意識、血を嫌うが怪人の要素と刷り込まれたのはこれのせいだ疑わない。
    何だろうね、天下の大盗賊が子供怖がらせて脅かすって。
    後編の悪魔の紋章は好きな作品だったけれど、読み直したらなんだか目が滑る。なぜかしら。なせだか雑に感じる。まあそれも大衆向けの特徴なのだろうけど。
    なんか残念。

  • 見返し
    収録作品
    少年探偵団
    妖怪博士
    悪魔の紋章

  • 「少年探偵団」「妖怪博士」「悪魔の紋章」を収録。

    いずれも明智小五郎の登場する探偵モノで、前の二編は悪役が
    怪人二十面相。
    二十面相の方はリライトされた子供向けシリーズで既読でしたが、
    大人になって読むと意外に雑な印象で少し残念。
    しかし二十面相の常として血は流れないし人も殺さないので、
    結構安心して読めます。
    (そもそも明智くんや小林少年が死ぬわけがないわけで…)

    一転して「悪魔の紋章」は血が踊り肉片の舞うグロッキー展開で、
    特に大捕物inお化け屋敷のシーンは一人で阿鼻叫喚しました。
    ただ、残念なことに犯人は最初の一行目で分かります。
    明智小五郎が主人公の作品で明智以外の私立探偵が出てきた場合、
    100%犯人はその人だからです。
    (素人の探偵気取りの場合、ただの咬ませ犬の場合も)

    そんなわけで、わりと凡庸な昔の探偵小説でした。

  • 2009/
    2009/

    少年探偵団 妖怪博士 悪魔の紋章

  • 『少年探偵団』
    東京中を恐怖に陥れる謎の黒い怪物。顔がなく歯だけが暗闇に浮かび上がる。あるときは人の影に紛れ込み驚かす。少年探偵団の桂君が目撃した黒い怪物。墓場で消えた怪物。同じく少年探偵団の篠崎君の家の周辺で頻発する5歳くらいの少女の誘拐事件。誰かと間違われた少女達は無事に帰されるが。警戒する篠崎氏。篠崎氏が所有するダイヤを狙うインド人。篠崎君の妹・緑ちゃんを守るため替え玉を使う小林少年。しかし隠れ家に向かう途中秘書と運転手に化けたインド人に誘拐されてしまう。監禁され水攻めにあう二人。小林少年の落としたBDバッチから二人の行方を突き止めた少年探偵団。建物の所有者・春木氏に救われた小林少年。春木を怪人二十面相と見抜く明智小五郎。気球を使い逃げる怪人二十面相。人形を乗せた気球。怪人二十面相からの予告。大鳥氏が所有する黄金塔を狙う二十面相。明智小五郎の薦めで雇った少女。替え玉を飾り本物の黄金塔を地下に隠すように薦める秘書の門野。それを見つめる少女。物置小屋の火事。盗まれた埋められた黄金塔。明智小五郎の仕掛けた罠。怪人二十面相のアジトの美術室での対決。

    『妖怪博士』
    少年探偵団の相川泰二君が見かけた地面に何かをかく老人。老人の後をつけてある洋館に入り込む。洋館に転がる少女の蝋人形。閉じ込めれた泰二君。泰二君に妖怪博士と名乗る老人。老人に催眠術をかけられた泰二君が自分の家から盗み出したお父さんの働く工場の秘密文書。そねまま行方不明になった泰二君を探す少年探偵団の上村君、大野君、斎藤君をとらえた妖怪博士。明智小五郎に依頼をした相川氏の元に現れた殿村探偵。明智小五郎に挑戦し先に少年たちや文書を奪い返す殿村探偵。明智小五郎に妖怪博士としての正体を暴かれた殿村探偵の逃亡。妖怪博士を怪人二十面相と見破る明智小五郎。少年探偵団の団員11名が鍾乳洞探検に出掛けるが怪人二十面相に捕まってしまう。怪しい鍾乳洞の案内人。明智小五郎が鍾乳洞にやってくるが案内人に化けた二十面相に捕まってしまう。明智小五郎の反撃。

    『悪魔の紋章』
    明智小五郎シリーズ

    謎の「復讐者」と名乗る人物から脅迫状を受け取った川手氏。調査を依頼された探偵・宗像博士。犯人の尾行を行った博士の助手・木島の毒殺。証拠の品・三重文様の指紋。川手氏の長女・雪子の誘拐。蝋人形として展示された雪子の死体。寝室から誘拐された次女・妙子。お化け屋敷に展示された妙子の遺体。犯人をとりおさえた小池助手の射殺。川手氏の誘拐。過去の事件を知らされる川手氏。生きながらの埋葬。「復讐者」山本始と山本京子。謎の女・北園竜子。明智小五郎の朝鮮からの帰京。

     2009年4月14日初読

  • 初めて読んだときから8年がたっていますが今でも内容を鮮明に思い出せるほどの衝撃がありました。彼の作品は小学生の頃から何十作も読んんだけれどもコレが一番好きです。おなかいっぱい「江戸川乱歩」を楽しめるかと思います。明智探偵は僕のあこがれ。

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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