アイルランドの薔薇 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 699
レビュー : 120
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737450

作品紹介・あらすじ

南北アイルランドの統一を謳う武装勢力NCFの副議長が、スライゴーの宿屋で何者かに殺された!宿泊客は8人-そこには正体不明の殺し屋が紛れ込んでいた。やはり犯人は殺し屋なのか?それとも…。宿泊客の一人、日本人科学者・フジの推理が、「隠されていた殺意」をあぶり出してゆく!本格推理界に衝撃を走らせた期待の超新星の処女長編。

感想・レビュー・書評

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  • 2002年、長編デビュー作。クローズド・サークルもの。
    南北アイルランドの統一を謳う武装勢力NCFの副議長が南アイルランドのホテルで殺害された。
    外部と連絡をとることを禁じられた中で、日本人科学者のフジが事件を推理していく。
    閉ざされたホテルという設定に政治的要素が加わることで緊張感が増して面白かった。
    非常事態の中で、皆がパニックにならずに落ち着いて理論的に解決していくという著者のスタイルは今も変わらないが、これは知と情のバランスが良くて、物語としても面白かった。
    しかし、フジは単なる科学者? 何者だったのだろうか。

  • ずーっと読みたいと思っていた大好きな石持浅海の初期作品。
    小さな空間で起きた殺人事件の背景はあまりに大きく悲しい。
    知識としてはあったけど、いまひとつピンとこなかったアイルランド紛争の歴史が、この作品で初めて腑に落ちた。
    石持作品のキャラはみんな魅力的だけど、この作品のフジには惚れた!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「アイルランド紛争の歴史」
      全然知らない作家さん。
      アイルランドに興味があるので、読んでみようかな。。。
      「アイルランド紛争の歴史」
      全然知らない作家さん。
      アイルランドに興味があるので、読んでみようかな。。。
      2013/02/13
  • こういう感じの推理小説はおもしろい♪

    犯人を捜すところにどんでん返しを持ってくるのではなく
    少しそれた所に仕掛けを持ってくる手法は犯人が特定されても
    驚きがあります。

    この小説はアイルランドを舞台にしたもので登場人物が1人だけ
    日本人で残りは外国人なんで名前を覚えるのが大変でしたが
    読みやすいです。

    この作家さんの「月の扉」を読んで次を読む気になれなかったんだが
    これが評判良かったので読んでみたら評判通りおもしろく
    次も読んでみる気になった♪

  • 面白かったです。<長編本格推理>とあったので期待して読んだのですが、予想以上に良かったです。特に“人物”が良かったです。カタカナの名前は覚えにくい上に誰がどんな人だったのか把握出来ないのですが(私が苦手なだけですが…)、本作の登場人物は個性的にしっかりと描かれていて流れよく読むことが出来ました。そして“してやられた感”もしっかり味わい、二度読みしてしまいました。フジの活躍が小気味よかったです。大満足!

  • フジ、かっこいい

  • 久しぶりに石持さんの作品を読んだけど
    やっぱり楽しかった!(^^)! 

  • 著者の処女 長編作品。
    私が初めて読んだ 著者の作品。
    始まり方がまったく その後の流れを予想できない。アイルランドの國の問題が冒頭から、でてくるため、政治色が強そうでいて実際は各自の心の襞がかいまみれる語りでありぐいぐいと登場人物の中に引きこまれていく。アイルランドという土地で日本人のフジ特異な面が浮き彫りになる。文化や歴史が個人に与える影響というものを考えさせられる。

  • イェイツ懐かしい。いくつかの詩は今でもなんとなく覚えてる。
    「アイルランド人は困った人に優しい」って台詞があるけど、本当に信じられないくらい親切でびっくりした記憶。それはこの本にあるようなアイルランドの複雑な歴史も一因なのかもしれない。

  • アイルランドを舞台にした、アイルランドの南北問題をテーマにしたクローズドサークルミステリ。

    警察関係者が来れない閉鎖的環境というのがこの作家の真骨頂らしい。

    この作品も同様の環境下で、武装勢力NCFという組織が関わるという状況が通常のミステリとは一線を画して面白い。

    ただ探偵役のフジを筆頭に、出てくるキャラが特殊すぎて、感情移入しずらいのが、この世界観に入り込むのを妨げているような感じ。

    とはいえ読みやすいし、デビュー作だそうなのでそれを考えれば悪くない作品ではないかと。

  • 物語はアイルランドの統一問題を背景に進んでいきます。

    日本人にとって宗教による争い(人殺し)は程遠い世界の話です。

    自分が思う宗教、宗派を絶対だと思うが故に争いは混迷を深めていき、創始者が愛だ恋だで説いていた教えを自分達の利権やプライドの為にひん曲げてしまう所が、神様を信じている人々を『劣る存在だな~』と思ってしまいます。



    物語の舞台はアイルランド北西部スカルゴーの湖畔の宿屋、南北アイルランドの統一を目指す武装勢力の副議長が何者かに殺された。

    怪しい宿泊客達...

    武装勢力の参謀長とその部下が粛清を加えたのか?

    武装勢力に敵意を剥き出しにする会計士...

    自分探しの旅に来ている女子大生と好きな詩人の故郷を訪れるアメリカ人

    とにかく怪しいオーストラリアの花屋

    宿屋の女将は色っぽい未亡人

    誠実そうな宿屋のコック

    人の良さそうな主人公...


    科学者で鋭い洞察力と機転の良さ、人に好かれる魅力と柔道黒帯の実力を併せ持つ日本人、黒川富士雄


    この中に物語の序盤に登場する殺し屋『ブッシュミルズ』がいる!


    果たして殺し屋は誰なのか?
    殺人犯は殺し屋なのか?

    物語は登場人物達の思いが絡みあいながら進んでいき意外な結末を迎えます。

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プロフィール

1966年愛媛県生れ。02年『アイルランドの薔薇』でデビュー。特殊状況下や斬新な設定でのロジカルな推理に定評がある。著書に『月の扉』『扉は閉ざされたまま』『トラップハウス』『カード・ウォッチャー』等。

「2014年 『御子を抱く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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