古 傷 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737764

感想・レビュー・書評

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  • 東氏にしては、珍しく、ハードボイルドではない探偵もの。
    口先三寸の阿諛追従探偵が活躍する一冊。
    戦中の最中から、戦後。
    現在の大企業も前身の企業はあったわけで、よく戦後裸一貫で築き上げたなんて立志史があるけれど、原初的貯蓄つまり興す為の資本金はどうやって作ったかってところを紐解くと、やっぱり戦後闇市の用心棒みたいなことから、満州から引き上げて来る時に、阿片を持ってきだの、陸軍の物資をギッてきただの、果ては殺しに至る黒い部分があっとのでは、と。

    確かに、当時のことって、最早今の人には、いくら資料が残ってるとは言え、黒い歴史は爺さん達が墓場まで持ってってんだろうなー、なんて。

  • 読みやすくて楽しくてよかった。

  • 相変わらず軽いこのシリーズ。だけどコーヒーはマンデリン、今度試してみようっと。にしても最後のくだりには何気に悲哀が満ちてたなあ。

  • 法間シリーズ。

    前回は短編集のうちの一話のみしか出てこなかったキャラだったが、今回は長編の主人公に昇格。それだけにキャラは強く、口から出任せをいっているようで実は切れ者、無駄に(?)博識で的を得ており、シリーズ主人公として、これからも期待出来そう。今作に関しては、オチが中途半端であったのが少し残念。結局、闇は闇のまま、ということなのだろうが、何が闇だったのかも曖昧なままで、肩透かしを食らった感じ。まぁ、このキャラで今後に期待、かな。

  • 幇間探偵・法間謙一を主人公にした探偵小説の『傑作(裏表紙の作品紹介による)』なそうだ。個人的には軽過ぎてつまらなかったのだが。

  • ヨイショせずにおられない探偵・法間。シリーズものらしい。映像化しても面白いかも。

  • ユーモア・ハードボイルドとあったけど、残念。
    ただ、主人公が博識なのがとても好感。

  • ヨイショをさせたら天下一品の探偵が活躍するユーモア探偵小説。というか、ススキノ探偵シリーズの便利屋がもっと軽薄になってヨイショするようになった感じ。でも、ヨイショするというよりもファッション関係のことに詳しすぎるのがちょっと違和感がありますね

  • ヨイショの法間探偵、「探偵法間(のりま) ごますり事件簿」の前の作品。
    これは長編。

    ストーリーは「日本の戦後史の闇」を
    一気に暴いていくのかと思っていたら
    え、そういう終わりなの?と思った。
    けれど、良くも悪くも
    真実を真実として、伝えることができずに
    薄れていく記憶に苦しみながら
    終わりを迎えた方々は
    多いのだろうなぁ、と考えさせられる。


    ヨイショはこの頃からお上手。
    だんだん磨きがかかっていくのだわ~

  • 中途半端で言いたい事がよく分からなかった。。。
    オチがない。

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著者プロフィール

一九五六年札幌生まれ。本郷幼稚園中退、本郷小学校卒、東白石中学校卒、札幌東高等学校卒、小樽商科大学中退、北海道大学文学部哲学科中退。
現場作業員、ポスター貼り、調査員、ガードマン、トラック助手、編集者、広告営業、コピーライター、受刑者など諸職を転々。
一九九二年『探偵はバーにいる』(早川書房)で小説家としてデビュー。同作は、一九九三年『怪の会』激賞新人賞受賞。
二〇〇一年『残光』(角川春樹事務所)で日本推理作家協会賞受賞。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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