スパイク (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 190
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737801

感想・レビュー・書評

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  • パラレルかぁ。興味深く。

  • ビーグルのスパイクが主人公ではなけれど、物語には必要不可欠な存在になっている。
    解説にある「ビーグルというのは、この物語のために神様がこの世にお造りになったもの」は言いすぎだし、他の犬種と暮らしている者には不愉快だけども。

  • 2002年11月光文社刊。書下ろし。2004年11月光文社文庫化。松尾さんお得意の異世界が絡む推理もの。長編。いつものように設定がしっかりしていて、アイデアが面白く、楽しめました。

  • パラレルワールド的話は好きではないが松尾由美はやっぱりすごい。ビーグル犬スパイクの愛らしさと口の聞き方でぐんぐん引き込まれて行く。棘のように私の心に刺さった指先の思い出。棘=スパイク。
    前回読んだ雨恋同様ダブルミーニングもさすがです。

  • 究極のシンパシィは恋に似ている、のだろうか。主人公にあまり魅力がないが、その分犬が賢くかわいい。分岐が沢山あるんだから世界はこの2つじゃない、となればどこかでおばあちゃんのような体験をしている人は他にも(若かろうが)いるはずで、と考えだすと頭痛くなる類のSF。わりと単純に落としこんだお話で読みやすいが、SF観だともっと複雑なはず・・・。たとえば向うの幹夫の義父は手術で助からないという世界も存在しているだろうし。助かった方の世界とリンクつながったまま再会できたんだね、っていう。安易SF。

  • やはりスパイクの存在が良くも悪くもポイントです。
    松尾ワールド全開で、
    読み終わると爽やかさと切なさが感じられます。

  • 途中説明くさい部分や、無理矢理…?と思えるような部分もあったけれど、爽やかで読みやすかったです。

  • 最初は偶然が生んだ、ただのベタな恋愛話かと思いきや、パラレルワールドが絡むちょいと複雑なストーリーになっていく。
    途中、中だるみしたものの、意外性のあるラストで一気に締め括ってくれた。もっと安易な展開を予想していただけに、意表をつかれた。まさかそうくるとは思わなかった。
    最後のあの壁際のシーンはすごく切なくて、良かった。

    同じ世界に存在出来ない、触れ合う事さえ叶わない。それって究極の切なさなのかもしれない。

    「だから指先にありったけの思いをこめて、見えない壁に押しつける。少しだけやわらかい壁がゆがみ、おたがいの指先のとがった感触をぼんやりと伝えてくる。
    幹夫の指がわたしの心に、わたしの指が幹夫の心に、棘のように刺さる。悲しかった。さびしかった。けれどどこか嬉しく、かすかに満足でもあった。」

  • 瓜二つのビーグル犬を連れた林幹夫と、江添緑。

    初対面から惹かれ合う二人の飼い犬の名はスパイクだった。

    意気投合し、次の約束を交わした二人だったが・・・。

    スパイクと緑が贈る、切なく愛おしい恋愛ミステリ。

    読後に沸き起こる感情に溺れてください。

  • スパイクの、ちょっと感じ悪いとこがいい。

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著者プロフィール

一九六〇年、石川県生まれ。会社勤務を経て作家になる。八九年『異次元カフェテラス』を刊行。九一年「バルーン・タウンの殺人」でハヤカワSFコンテストに入選。主な著書に「ニャン氏の事件簿」シリーズ、『おせっかい』『ピピネラ』『九月の恋と出会うまで』『嵐の湯へようこそ!』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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