- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334737948
感想・レビュー・書評
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前回読んだ、「吸血鬼はお年頃」シリーズに続き、今度は、「悪魔」シリーズにしようと思い、近所の図書館に行ったが、あったのは二冊のみ(これと、次作の納骨堂)で、今回選んだ本書は、シリーズ六作目にあたります。
ちなみに、当時連載されていたのが、「サスペリアミステリー」という、少女漫画雑誌で、このシリーズがユーモアミステリーで、やや現実離れした娯楽性の強い展開なのも、若い方をターゲットにしているからだと思われます。
まあ、現実離れといっても、赤川さんの場合は、ある程度読めば、こんなもんだと気にならなくなるので(「セーラー服と機関銃」の設定しかり)、却って、気兼ねなく楽しみたい時には、これが爽やかな読後感を生むわけです。
もちろん、きちんと大切なことも教えてくれるわけですが。
悪魔シリーズは、花園学園高校二年生の、いわゆる「名物三人娘」が様々な事件に遭遇するのが、メインで、その三人娘とプラス一人をざっと紹介すると、
矢吹由利子
姉御肌で、度胸満点。大らかな性格だが、自ら主人公であることを意識しているせいか、親友の言葉を皮肉と感じとってしまう、繊細な一面も。
弘野香子
家が桁外れの大金持ちで、半年、年上の由利子を「お姉様」と呼ぶ、文武両道のお嬢様。
桑田旭子
役者志望で、演技力の高さに定評のある、人情家。
矢吹真由子
由利子の妹。本人は三人娘ならぬ四人娘だと思っている、おしゃまな十四歳。
彼女たち四人が遭遇する、今回の事件も様々な危険に満ちているが(刑事ドラマ顔負け)、すっかり慣れている(!?)彼女たちにとっては、なんとか切り抜けつつ、大抵は香子の活躍で解決に近づくことが多い中、今回は意外にもその香子がまさかの判断ミスか!?
といった、これまでのシリーズとはまた違う面白さがあり、久々に読んだが、思いのほか、当時とは異なる発見が多くて楽しかったです。
また、真由子の活躍が、より多いのもポイントです(ついでに書くと、由利子と真由子の熱い姉妹愛も感動的)。
また、悪魔シリーズの「悪魔」は、犯人のことを暗示しているように感じられ、本書の犯人の、「やさしすぎる」という言葉には、考えさせられるものがあり・・・香子の、「人生に正解も間違いもないのに」という言葉が的を射ており、たった一つの道に固執することの怖さを、若い方へのメッセージとして、赤川さんが提示しているように感じられました。
それから、もう一つ、私が印象的だったことは、
「身なりや外見をきちんとすることで、気持も変わる」という言葉に、救われた人がいたこと。
更には、
「それをよく知っているのは、私たち女の子です」
という、この素敵な台詞!
赤川次郎さんは、何故、こんなに女の子の気持ちが分かるのでしょう?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
勧められて読み、本が好きになったきっかけの大切な一作。
シリーズ化しているが、比較的どこから読んでも楽しめる! -
2016.8.1(月)¥150(-2割引き)+税。
2016.8.5(金)。 -
週末の軽井沢。花園学園高校二年の名物三人組・由利子、旭子、香子、プラス由利子の妹・真由子の四人は、香子の家の別荘を訪れた。が、管理人の千恵の姿が見えない。なんと、彼女は胸を刺され、庭に埋められていた!幸い命をとりとめた千恵だったが、入院先の病院に殺し屋が!執拗につけ狙う犯人の正体は!?女子高生探偵たちが活躍する人気シリーズ第六弾。
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休憩本。
赤川さんの本はスラスラと読める。
難しい本を読むとき、気分転換になるので
あいだあいだに読んでいます。
今回もお世話になりました。 -
三姉妹探偵団と感じが似ている。
でも、面白い。 -
犯人の動機とタイトルにあまり共感できなかったなぁ…