猫は密室でジャンプする (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737979

感想・レビュー・書評

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  •  「猫探偵正太郎の冒険1」てあったから、第1巻かと思ったら、第2巻だった。何でよ。

     推理作家の桜川ひとみに飼われてる正太郎ていう猫が主人公で、彼が事件を解決していく、て裏表紙に書いてあるのに、この本では、正太郎視点のお話と、正太郎でも桜川でもない第三者視点のお話が交互に入ってます。

     第三者視点のお話では、正太郎も桜川も殆ど登場しないので、桜川が普通の人に見えるが、正太郎視点のときは桜川がたくさん登場するので、途端にものすごい頭の悪い感じの女に成り下がってる。
     全然いい意味でなくギャップがすごい。
     だって、『正太郎』ていう名前で自分が飼ってる猫の名前を、『タマ』とか『クロ』て呼ぶとか、普通の神経とは思えない。
     桜川がもう少し普通の人だったら、もうちょっと楽しく読めるのになぁ、て思う。

     第三者視点のときは結構シリアス風味なのに、正太郎視点のときは桜川が頭悪すぎて、台無し。

     あと、第1話(第三者視点)で、主人公の男は、自分の頭文字がSだから、桜川の書いた『愛するSへの鎮魂歌』のSが自分のことだと思い込むんだけれど、前川ていう名前なのに、何で? どこの頭文字がSなの?
     しかも、落ちる直前に顔を猫に引っ掛かれてることに、警察は何も気付かないの?
     おもしろいんだけど、何か突っ込みどころが多い。

  • 『愛するSへの鎮魂歌』
    桜川ひとみの熱烈なファンの男の妄想。彼女の作品「愛するSへの鎮魂歌」は自分へ向けてのメッセージと考える男。桜川ひとみを叱る隣人を殺害し自分が隣へ引っ越してくる。桜川ひとみの部屋の観察。正太郎を殺そうとするが。

    『正太郎とグルメな午後の事件』
    飼い主の桜川ひとみと元の飼い主の浅間寺竜之介の対談に連れていかれた正太郎。浅間寺の飼い犬で兄弟のように育ったサスケとの再会。駐車場で「泥棒」と叫ぶポメラニアンを見つける。ひとみ達を付け回すポメラニアンを乗せた車。担当編集者・村田が新幹線内で取り違えた土産のひよこぴよぴよ。

    『光る爪』
    浮気相手・川辺徹の妻・章子の殺害事件の証人になった女。川辺家の猫に塗られていたマニキュアを落としているところを桜川ひとみに目撃されていた。章子の遺体の下にあったマニキュアの塗られた猫の爪。話を聞いていた桜川ひとみ。女の部屋の冷蔵庫からたれてきた水。

    『正太郎と花柄死紋の冒険』
    桜川ひとみが発見した猫の死体。何者かに殴りこらされた猫。死体の回りに残された花柄のような猫の足跡を猫のダイイングメッセージと考えるひとみ。仲間と退屈しのぎの捜査をする正太郎。猫の死体の状況。カラスがくわえていったクレジットカード。

    『ジングルベル』
    クリスマス・イブに一人で過ごす事を極度に嫌う葉月。毎年交際相手を代える葉月。30歳の冬に出会った塚原。突然のプロポーズ。ペットショップで塚原が浴びたマタタビ。公園で正太郎が塚原の胸ポケットから抜き取った手帳の中身。

    『正太郎と田舎の事件』
    浅間寺竜之介と玉村家に招待された桜川ひとみ。玉村家の猫レオと仲良くなる正太郎。玉村家の相続税対策で博物館にされた蔵。主人の勝馬と小説家の弟・一馬、妹の愛子。兄弟の従姉妹・今津萌と舞。密室の蔵の中で見つかった舞の遺体。博物館見学中に愛子が壊したひとみの腕時計。萌が食事の支度中に見ているニュース。

  • 短編。さくさく読めるし結構すき

  • 猫、正太郎の事件簿。

  • 柴田よしきさん!!!!!と思って借りてきたんだけど、期待値が高すぎたためか、これはイマイチだったなー。
    鮮やかな謎解きもないし。ああ、って感じ。

  • ミステリーとしての面白みはあまりない。しかし、とにかく猫達が可愛らしい。関西弁で喋る(化)猫に癒される本。

  • 「愛するSへの鎮魂歌」「正太郎とグルメな午後の事件」「光る爪」「正太郎と花柄指紋の冒険」「ジングルベル」「正太郎と田舎の事件」

  • 詰まらない短編集。と言うほど詰まらないわけではないが詰まらない。つまり、詰まったところ凡庸なのだ。
    そもそも猫視点が合わない。
    好きになれない。
    と言うわけで感性の部分で拒絶しているのでどうしようもない。
    客観的に考えてみても、ストーリー、キャラクター、世界観、構成、全てにおいて平均的で面白さは見当たらない。文章的な上手さは否定しないが、やはり、どっかの投稿サイトで見たような猫視点、とか感じてしまうと萎えてしまう。
    僕は猫が好きだが、猫が探偵なんかするわけないじゃん。と言いたい。いや、猫が探偵をしてもいいんだけど、この猫のこと好きになれない。期待して読み始めただけに反動が大きすぎた。3も微妙なレベルだが、2をつけるほど酷いわけじゃないので消極的な3ということで。
    素人が偉そうにこんな感想を書くのも酷い話だ。でも、僕の文章力でこれ以上は書きようがない。作者・ファンの方申し訳ございません。

  • 猫が探偵役というミステリー。かなり頼りない同居人と呼んでいる飼い主のミステリー作家と猫と正太郎とのやりとりが楽しいです。

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著者プロフィール

 小説家、推理作家。
『RIKO-女神の永遠』で第15回横溝正史賞。
 猫探偵正太郎シリーズ、花咲慎一郎シリーズ など。

「2021年 『猫日記 Cat Diary』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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