猫は密室でジャンプする (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737979

感想・レビュー・書評

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  • ミステリー作家の桜川ひとみの飼い猫 正太郎はとてもお利口な猫。本書は短編集で6つの事件が描かれているが、最後の密室殺人の話が面白かった。事件が起きる前から誰が殺されるのかおおよその見当はついたし、誰が犯人なのかも予想通りだった。

    じゃ、何が面白いの?と問われる方もいるでしょう。見所はやはり、密室のトリックかな。あと柴田よしきさんって女の嫌らしさを書かせたらピカイチの作家さんで…これは短編なので、それほど強烈なキャラは出て来ないけど…

    そこそこに厭な女が出てきて面白いです。でも、人によっては嫌悪感だけで終わっちゃう人もいると思います。

  • 詰まらない

  • 08月-08。3.0点。
    猫探偵正太郎、短編集。
    どれも読みやすい。

  • 初読みの作家さんです。猫の正太郎が解決するバージョンと、正太郎がちょこっとだけしか出てこないバージョンと2通りある短編でした。 猫の正太郎が可愛くてスイスイ読めます☆これもドラマ化されないかなぁと考えてました、同居人役は釈由美子さん、正太郎はバカリズム、サスケは小藪さんで脳内再生されました(笑)あとがきに意外な人がいて、へーっと思いました。ジングルベルのお話は個人的には重い話だなと思いました。ストーカーのお話は最初は嫌な話だと思ったけどオチはなんだかなぁ…でした。

  • 猫の正太郎と他の猫やサスケ(犬)のやり取りが面白くて良いです。正太郎の仕草の描写も可愛くて良いです。

    ( ^ω^ )猫好きにオススメです。特に、“まぁこれはフィクションだからな”と気楽に構えて読める人向けです。実際猫だと厳しいと思うシチュエーションが色々出てきますので笑

  • 図書館で。
    なぜかはわかりませんがこの作家さん、ハサミ男を書かれた人だと思って居た。調べたら違ってた。なんでそう思いこんでいたんだろう?自分が不思議。

    というわけで初めて読んでみましたが…このネコちゃんシリーズ物だったんですね。猫は可愛いし、サスケ君の口調も可愛いんだけど… 同居人がなぁ…。この人、ネコ好きなんだろうか…?とちょっと首を傾げてしまう点が結構ありました。

    ネコって基本、好きなものしか食べないし、好きなハズの缶詰を開けても飽きると食べないなんてよくあるしなぁ。犬のように何をあげても喜んでくれる、なんて猫あまりお目にかかったことないなぁ…。嫌いなものだと1日二日食べずにいるなんてよくあるし。うちの子も餡子は好きだったけどさすがに餅は食べなかったよなぁ…
    それと猫を外に出し過ぎる気がする。繁華街なんかに猫連れて行って大丈夫なんだろうか?逃げられたらどうするんだろう?とかそんな筋違いの事ばかり考えましたよ。

    そんな訳で猫の扱いがちょっと…んん?という感じなのでこのシリーズはもういいかなぁ…

  • 推理小説短編集。よみやすかった。

  • 流石に古い感じは否めない。
    猫好きな人には楽しめるのだろうか。

  • 柴田さんの本は初めてかも。
    本格を期待するとがっかりかもしれない。本の中でも紹介されていましたがコージー・ミステリですね。短編なのできっちり構成するのは難しい中、よくここまで書けるなと感心します。特に最後の田舎の事件はさすが。
    最初は猫が推理するってどのあたりと思ってしまいました。
    短編で最初から読めば、全く設定を理解していない人にもわかりやすいです。
    主人公の正太郎が活躍するシリーズがあるのでそちらの方もよんでみようと思います。

  •  猫探偵「正太郎」視点で描かれる本格ミステリ風の作品が3作,人間視点で描かれるサスペンス風の作品が3作収録されている短編集。個々の作品の所感は以下のとおり

    愛するSへのレクイエム
     人間視点のサスペンス。「桜川ひとみ」の作品を読み,桜川ひとみを偏愛しているストーカーの視点で描かれている。主人公が,桜川ひとみのマンションの所在地を突き止めるための段取りや,桜川ひとみの隣人を殺害する描写,猫ぎらいのため,桜川ひとみの飼い猫=正太郎を殺害しようとする様子など,主人公のゲスな性格が描かれている。サスペンスなので特にこれといったトリックはなく,自滅してしまうというオチもやや平凡

    正太郎とグルメな午後の事件
     猫=正太郎目線で描かれている作品浅間寺龍之介という正太郎の元飼い主や,サスケというチャウチャウ犬も登場している。京都のB級グルメツアーをしていると,ポメラニアンを積んだ車が同じ店にいる。ポメラニアンを積んだ車につけられているいることに気付いた正太郎とサスケが,なぜ,つけられているのかを推理する。真相は,編集者が新幹線でお土産の袋を取り違え,麻薬入りのお土産の袋を持ってきてしまったので,取り戻そうとしていたというもの。全体的にコミカルなノリだが,プロットは平凡。雰囲気を楽しむ作品

    光る爪
     主人公は,不倫をしている女性。不倫相手の家の場所を知り,不倫相手が飼っている猫を見に行く。猫の爪が光っていることから,不倫相手の妻が不倫を疑っていると思い,猫の爪からマニキュアをはがす。不倫相手の妻が殺害されていたが,自分が猫のマニキュアをはがしたことから,不倫相手のアリバイが成立する。不倫相手の妻が飼っていた猫のマニキュアをはがしていたところをたまたま見ていた桜川ひとみに訪問され,その場で自分が夫を殺害していたことがばれてしまうというオチのサスペンス。女性の心理描写はさすがと思うが,話そのものはわりと平凡

    正太郎と花柄死紋の冒険
     猫の手形の形で残されたダイイングメッセージをめぐる作品。猫の手形を利用してダイイングメッセージを残し,そのダイイングメッセージから「梅」という漢字を含む名前の人物が犯人と分かる作品。プロットがあまりに稚拙だが雰囲気は悪くない。ユーモアミステリとして読むならなんとか楽しめるデキか。

    ジングルベル
     一人でクリスマスを過ごすことを避けるために手を尽くす女性視点の作品。ミステリというよりは,世にも奇妙な物語のような話。最後は,自分が結婚詐欺にあっていたことが示唆されて終わる。なかなかに読後感が悪い作品だが,柴田よしきが描く女性は,妙にリアルでなまなましい。こういう雰囲気の作品は割と好み。この短編集では白眉

    正太郎と田舎の事件
     田舎の蔵を改造してできた博物館で起こる密室殺人事件。正太郎に加え,レオという猫が登場する。浅間寺龍之介だけでなく,玉村一馬というミステリ作家の家族,親族が登場し,玉村一馬のいとこの「舞」という女性が,密室で殺害される。トリックは,時計の時間を15分ずらしていたというもの。テレビ番組を録画しておき,それを見せるというトリックも併用。トリックは平凡だが,殺人者が「いい人」っぽく描かれており,読後感が悪い。柴田よしきの作品は,ユーモアっぽい要素もあるが,毒がある女性の描き方がうまい。ミステリとしては平凡

     全般的に見て,ミステリ的な要素は弱く,トリック,プロットは平凡。毒のある女性の描き方はうまい。ミステリ的な弱さが目立つので評価としては★3。つまらなくはない。

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著者プロフィール

 小説家、推理作家。
『RIKO-女神の永遠』で第15回横溝正史賞。
 猫探偵正太郎シリーズ、花咲慎一郎シリーズ など。

「2021年 『猫日記 Cat Diary』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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