初花―吉原裏同心(五) (光文社時代小説文庫)

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  • 光文社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334738105

感想・レビュー・書評

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  • 今回はそれぞれがほぼ独立した短編の構成でした。
    何人もの花魁が自死してしまうのですが、いずれも無力な感じがしてもの悲しい。
    新しく登場した身代わりの佐吉はかなり魅力的な人物なのでレギュラーになるはずであり、幹次郎夫婦とこの先どのように絡んでゆくか楽しみです。

  • 「5初花」を読み飛ばしたと思い取り寄せたが、読み始めた途端に既読であるこちが分かった。身代わりの佐吉と出会い、岡藩時代の同僚の甚吉の面倒を見ることになり、寝小便の疑いをかけられた女郎の無念の自殺や、客に騙されて金までとられて自ら手首を切った女郎の仇討などがよみがえった。

  • ラストで

  • 11月-8。3.0点。
    吉原裏同心第5弾。
    ここあたりから、章立て毎に犯人がいて解決するスタイル。
    最終的には一つの物語。
    上手い。次作も期待。

  • 吉原裏同心5巻目。
    いやーやっぱり幹次郎かっこええ!
    身代わりを稼業にしている左吉の登場から始まり
    春の訪れと共に桜を植える吉原の情景、凛とした花魁の薄墨太夫。
    情景がすぐ浮かぶような、まさに吉原の春の訪れと共に
    事件が起きる…という感じ。
    何個も事件があるので、特に書かないけども
    金の亡者があれよあれよと。
    ただ身体が商売道具というわけではく、教養や知性そして美しさ
    そんな花魁を騙す奴の多さ多さ…
    今回の幹次郎は結構早めにバッサリ斬ってるような
    そんな感じ。
    巻を増すごとに面白くなるこのシリーズ。

  • 桜の開花を待つ吉原での濡れ衣事件から、年季明けになる遊女たちの悲哀まで、吉原は華やかなだけではないのだと改めて思わされます。
    二十七で年増なため、年季明けか…。
    今をときめく薄墨太夫と言えど、いつかはその職を下りる日がくる。それが身受けなのか年季明けなのかの違いはあっても、汀女にはかなわないといったところでしょうか。
    よく読めば、会所の人たち、犯罪人で厄介者とはいえ事件のたびに結構人を殺めてます。
    そして吉原の豪快なところは、開花した桜を見るためだけにその時期に桜の木を植えつけること。当然散れば抜き去る。その手間を惜しまないところに粋があるのでしょうか。

  • 吉原裏同心(五)
    今回は遊女たちの個人的事件

  • 読了

  • ドラマに出てくる名脇役・身代わりの左吉が登場します。
    遊女・雛菊の天紅の回はこの本が原作。

    ドラマでは配役や俳優さんがいろいろ言われていますが、一番の問題は実は脚本なのでは…。
    原作を読むと、奥が深い話だったのだな、と思います。

  • 吉原に売られ 毎日 早く年期があけるか、身請けされるのを 待っているのかと 思っていた・・・
    吉原にいつまでも 居たいと 思っている人もいたなんて
    可哀想すぎですね。外の世界に居場所がないなんて(ToT)

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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