江戸川乱歩全集 第5巻 押絵と旅する男 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
3.82
  • (50)
  • (43)
  • (78)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 531
感想 : 48
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334738204

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「蟲」が読みたくて購入。
    乱歩は結構昔に探偵団シリーズ以外全部読んでるんだけど、最近観た「乱歩地獄」の「蟲」があまりにもよかったので再読。

    短編だとやっぱり「押絵~」が一番好きかな。

    他に「蜘蛛男」「盲獣」収録。

    この文庫全集、表紙がかっこいい。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA70377266

  • 蜘蛛男でも犯人はわかり易かった…
    やっぱり人の五感的な部分で気持ち悪さを出してくるのが好きなのかな。そこが乱歩の好きなところでもある。

  • 蜘蛛男を楽しみに読んだら、最後の盲獣に全部持っていかれました。
    こういう話を思いつく乱歩は、本当に狂ってます(褒め言葉)。

    読んでいて気持ちのいい話ではないのに、なんとなくクセになる。エログロナンセンスを体現したような作品で非常に面白かった。
    光文社文庫の全集の魅力でもある、乱歩自身による解説。ここでも全集に入れたくなかったとか、作者すら吐き気を催したから文章かえたとか、「作者がそれ言っちゃうんだ!」と思うことを赤裸々に書いてくれて、それがまた楽しいんですよね。

    人に勧められるか、と言われると難しいですが、エログロの中にある描写の美しさは、読んでいてくどく感じないので、私は大好きです。

    次巻も楽しみ。

  • 表題作の「押絵と旅する男」はこ…こんなに短編だったってけ…???と動揺。良くも悪くもTHE乱歩な作品だよな…。むしろなんか…この後に続く作品群に比べたら薄味さな押絵と旅する男…???
    「蟲」正しく犯罪小説。美しい死体を愛撫する怪人の悪夢。
    「蜘蛛男」乱歩長編あるある、困ったときの明智小五郎オチ。しかしタイトルが出オチ感あるけど、これはあんま関係ないんだな…。やっぱりトルソー好きだったんかな、乱歩…。
    「盲獣」名探偵も警察も使い物にならない、自分の欲望のまま好き勝手に往生した盲目の猟奇快楽殺人犯を主人公に据えた作品…。

  • 表題作だけ青空文庫で

  • 押絵、蟲は以前読んだので蜘蛛男、盲獣がはじめてでした。蜘蛛男も盲獣も、展開が似ているので、、なんか犯人は殺人を芸術にしたがるし。バラバラにして見せるのが好きすぎてアレでしたが、別々の時期に読めばきっと気にならないのかな?
    押絵と旅する男が一番好き。情景が目に浮かぶし不気味でとてもいいですよね。

  • 2016.11.12「かりよん読書会」課題本。

  • なぜ生まれてもいない明治の時代にノスタルジーを感じるのだろう。洗練された明治時代を感じさせる文章の中に、2次元に入り込んだ兄の話をする老人。2次元に入り込むとはパソコン、ゲームが生まれる前からあった発想なのかもしれないが現代で読むと非常にアンマッチに感じ、面白い。
    老人はiPadを取り出し、兄とSkypeでテレビ通話している。そんな現代が頭をよぎっていた。
    短編ではなく、もっと長く江戸川乱歩の世界を感じたいと思った。

  • 盲獣が凄すぎた。逃げ惑う美女に呼応するように、肌が蠢き、乳汁が吹き出す情景描写…想像が頭にはりついて離れない。
    正直初めの蘭子と真珠夫人の描写がくどく、後になるにつれて描写が短くなっていたのが尻すぼみ感がして残念だった。しかしそれを覆い隠すほどのエログロの衝撃性。

    他人に全くおすすめできないタイプの名作。

  • この巻は気持ち悪い話が多くて、誰かにオススメできない。特に『盲獣』は変態すぎて二度と読みたくない。『押絵と旅する男』だけは良かった。

    『押絵と旅する男』
    これは以前にも読んだことがあり、好きな話。ちょっと怖いけど、ファンタジックな恋愛小説になるのかな。実際にその押絵が見れたらどんなのかなと想像する。

    『蟲』
    犯罪の上に犯罪を重ねている異常者となってしまう。本人はそんなつもりはないとは思うが、いかなる理由でもそこまでやってはいけない。背中がゾワゾワする、気持ち悪い。
    伏字と○が多すぎる。

    『蜘蛛男』
    連続殺人。その見せ方が異常だ。アピールしたがる、俺すごいだろと見せたがる殺人犯。最後の方の光景はもし実際見たらおばけ屋敷みたいじゃないかな。富士洋子、そりゃないよ。

    『盲獣』
    自作解説で、“ひどい変態もの”と書いているけど、本当にその通り。気持ち悪い話だ。二度と読みたくない。誰かにオススメできない。触覚芸術だとやっぱり見た時と違うのか。

  • う〜ん、ちょっとグロテスク。
    押し絵とたびする男は良かったな。

  • 押し絵と旅する男★★★★★

  • 蜘蛛男が見たかったので。面白かったです!

  • 蟲を読む。好きになった女性を殺害し、土蔵へと連れ帰ると体内で蟲(蛆では無い微生物)が蠢き始めて・・・。という話。構想がすごく不気味だが、伏せ字や削除が多く、クライマックスシーンが物足りなくもあっま。

  • 視覚と触覚の描写がえげつなくて、特に蟲と盲獣では途中で何度も手を洗いたくなる程。
    乱歩の作品はあまり読んでいないけれど、どのタイトルも何かと心に引っかかります。

  • 5巻
    今までの5冊の中でこれが一番エログロ変態性が全開だった

    『押し絵と旅する男』は不思議な雰囲気でエログロ要素もなく皆に勧めたい面白さ
    『蟲』『蜘蛛男』『盲獣』はエログロが結構キツイので免疫ない人には読ませたくないかな
    蟲の伏せ字の多さにびっくり
    最後のほうがエグい
    虫嫌いの私はご飯前に読まなくて良かった

    蜘蛛男は明智小五郎も出てきてミステリ感が強めだけどやはり容易にわかる犯人
    そしてエログロ

    盲獣…エログロ…


    乱歩感があって好きなんだけど食前食中には読みたくない感じ
    場面を想像して胃がむかむかするってのはそれはそれで文章の上手さなんだろうけどな

  • たまたま電車に乗り合わせた男と、男が持っている押絵について話を聞く内容。
    一時間程度で読み切れる短編でしたが、丁寧な状況描写で、ミステリー感を楽しめました。

  • 「押絵と旅する男」「蟲」「蜘蛛男」「盲獣」の短編・長編併せた4作品を収録。

    どの作品も、江戸川乱歩の性格というか性癖とも言うべき、エログロさ、サディスティック、偏狂で幻想的な要素が渾然一体となっている。

  • 数年ぶりに「押絵と旅する男」が読みたくなり借りた。が、蟲も収録されており久しぶりにこんな気持ち悪い小説を読んだ。
    蟲は伏字が多いが、期待を裏切らぬ気持ち悪さ。乱歩の世界を堪能した

  • 乱歩白昼夢譚の最高傑作。

  • 見返し
    収録作品
    押絵と旅する男

    蜘蛛男
    盲獣

  • 乱歩の傑作のひとつである「押絵と旅する男」については言うまでもなく、「蟲」がとにかく好きです。
    「蟲」という題名は「蟲」であって断じて「虫」ではない。「虫」にしてしまうと折角の迫力が半減するし、雰囲気も損なわれてしまう。

  • 江戸川乱歩の中でも好きな話の一つ「押絵と旅する男」が収録された5巻。
    乱歩の話は読んでいると悪い白昼夢のような、熱に浮かされるような感覚になるけど、この「押絵と旅する男」は特にそれが強い。

  • 妖しく不気味というよりは、片恋のきれいな話。人間て純情なものである。設定や展開よりも、押絵に表されるような、日本の色彩美を楽しんでいただきたい逸品。

  • 何だか、どの作品も愚かな男の哀しい愛というか、そうゆうものが描かれていた、そんな気がする。
    やっぱり乱歩の作品は、破綻だとかそんなのがどうでもよくなるくらい、べらぼうに面白いのだ。

    ・押絵と旅する男
    ・蟲
    ・蜘蛛男
    ・盲獣

  • ・押絵と旅する男
    押絵の八百屋お七に恋い焦がれた兄の行く末。浅草凌雲閣が舞台。
    ・蟲
    内気な青年 柾木愛造と、劇場女優の木下芙蓉。伏字の山!
    ・蜘蛛男
    明智モノ。波腰警部も登場。足の悪い民間犯罪学者 畔柳友助博士と、美術商の事務員の求人に応募して来た女性を皮切りに続いて行く事件。
    ・盲獣
    浅草レヴィウ界の女王 水木蘭子を始め、触感の良い女性を襲う盲人。触感や盲人の地下室の表現が見事としか言いようがない。

  • 表題作だけ読了。
    坂木司「先生と僕」に出てきたから、とりあえず先に読んでみた。
    幻想的な話。ではあるけど、ふーん。という感じ。

  • 「押絵と旅する男」は短いなかに面白さがつまっていて好きなお話。どこか不思議な世界。

  • おもしろい(*´∀`*)

全48件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

江戸川乱歩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
フランツ・カフカ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×