野球の国 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334738419

感想・レビュー・書評

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  • 奥田さんらしい、ゆったりとしたエッセイだった。

  • 野球の試合を見に一人旅する奥田さんのエッセイ
    プロ野球の知識や興味が全くないからあまり楽しめなかった

    あと店員さんにタメ口で話したりしてて周りにいたらうざそうなおじさんなんだろうなと思いながら読んでた

    でも奥田英朗の本は好きなので、多分全部読んでるけど読んできた本が全部プロットなしでどうなるか本人もわからないままストーリーをつくってるっていうのを知れてびっくりしたし良かった

    あとファンという山田太一の本も読んでみようと思った

    沖縄から始まるからワクワクして読んだけどかなり情報が古いので出版された年を確認したら2005年だった。17年前。色々変わってるわね

    広島、福岡、沖縄、香川、台湾は行ったことがあったから読みながらなんとなく情景が懐かしく浮かんで良かった
    行ったことのない東北とか熊本とか行ってみたいな〜

  • まずまずおもしろい。旅に出て、野球と映画とマッサージがセットな感じ。これを楽しめない読者は置き去りにされるかも。

  • 奥田英朗さんの小説もいいけど、エッセイも好き。沖縄キャンプめぐり、地方球場行脚、OB戦観戦。うらやましすぎる。
    「わたしは、心のストライクゾーンがとても狭い人間である」みたいな文章にニヤニヤしながら読む。

  • 奥田英朗さんの、プロ野球に対する距離感が、凄く良いです。間違いなく選手を尊敬しているが、ヤジも飛ばす。長嶋さんを「日本のベーブ・ルースです」と一言で言い表す。荒木と井端が、まだぺーぺーの新人だった?時代で、落合さんが横浜の臨時コーチをしていた。2001年なんですね。

    ほぼノー計画で、地方の野球場を巡って、ノンビリ観戦する。で、野球はまあそれなりで、現地のラーメンを食べまくる。映画館に行く。好みに合わなかった映画への文句を、容赦なく書く。ちょっとエエ食事もしちゃったり。ホテルでぐっすり寝て、マッサージも受けて。ゆるい。ちょーユルいぜ奥田さん。という野球かこつけユル旅エッセイ。でも、奥田さんの、野球という文化に対する愛着は、ちゃんと伝わるのが、ええんだなあ。

    2021年度版の、同じような野球ユル旅エッセイ、書いてくれませんかね。奥田さんのモノの見方が、どう変わったのか、どう変わってないのか。そこらへんが、気になるんだなあ。

    奥田さん、基本的には、めっちゃ毒舌なんですよ。うお。そこまで文句言うか、って場面も、ある。でも、自分のスタンスを、明らかにしますよ俺は!という自己責任の強さも、しっかりあるんで、イヤミじゃない。凄いですよね、尊敬します。今風の言葉で言うと、忖度は、しない!という事でしょうか。波風立てない派では、間違いなく、ない。その勇気は、そんけいします。で、ボヤキの内容が、まあまあしょーもないことだったりするのも、また面白いんだよなあ~。

    いやしかし、間違いなく、個人的には名エッセイでした。旅、というものに対する奥田さんの感覚、間違いなく、好きです。あと、やっぱ、がっつりと野球の話をしてみたい。凄くしてみたい。奥田さんにとって、野球のホンマの魅力はどこですか?というのを、ガッツリ語り合いたいなあ、って思いましたね、ええ。

  • 小説かと思って買ったらエッセイだった。

  • 野球好きの著者が、地方のローカル球場で野球観戦。ついでに町を散策して旨いもの食って、マッサージして…。軽快な文章で綴る、ちょっと毒気のある旅行記。孤独を愛するナイーブで偏屈な著者の独白がなんだか心地いい。

    「プロットを一切立てないで書き進める」、長編も「行き当たりばったりで完成させた」って書いてあったけど本当なのかな。だとすればすごい!

  • 最初の沖縄編が面白くなくて、次の章から斜め読み飛ばし読みするつもりだったが、四国編はまぁまぁで、興味のない野球の部分だけ斜め読みすることにした。沖縄編が良くなかったところは、思考がとてもマイナスであるのと、不平不満が多いところだ。実際は台湾編からぐっと面白くなった。

    旅の仕方は人によって違う。作者の場合テーマとなった野球以外でいうと、マッサージ、食事、映画、ビール、天気が重要と思われる。特に天候による心の揺さぶられ方は激しくて、雨が降るともうマイナス思考に陥り何もかも嫌になる傾向が。文中に、ストライクゾーンが狭いと自分のことを書いてあったが、まさしく、不平不満が多い、少しのことに我慢できない、特に旅中に必ず見るという映画も見ては散々に言う。じゃあなぜ見るのかと思う。

    前に聞いたことがある。食べ物の好き嫌いが激しい人は、何でも食べようとしないグルメ家であるという。小説家などといったクリエイティブな仕事をする奥田英朗は、特に自分の分野には手厳しい。小説は読まない。特にベストセラー作家の作品は嫌い。映画も見るくせに酷評。
    そうか、札付きの小説家なのか。

  • 種田 天王洲アイル モノレール 感慨かんがいにふけった 中村武志 グラシア 沖縄には鉄道がない 北谷ちゃたん 読谷村よみたんそん 丘の上の野球場 地獄の黙示録特別完全版 国際通り この手の自意識が日常の足枷になっている 4LDK1980万円から とんだおセンチ野郎を演じてしまった aloneだかlonelyではなかった 松山坊ちゃんスタジアム つくづく日本はごっこの国だと思う まともなのはプロスポーツ選手ぐらいだ。実力だけがものを言う。世界とつながっている。ヘボは金を稼げない。 古田 荒木 井端 井上一樹 岩瀬 大豊は真っ直ぐにだけ強く 五十嵐亮太 山田太一さんの文章 プロットやテーマは二の次で、ディテールが命なのだ。人間の、ふとしたことで垣間見える小さな真実が描きたくて、ストーリーを纏っているのだ。 高松 讃岐うどん クオリティと普遍性 わたしはたぶん、インチキなものばかりに囲まれている。だからこうして不意に本物に出会うと、泣けてしまう。世の中は捨てたものでないと、心をうたれてしまうのだ。台湾、果物が旨い 北京語が主で、広東語は通じない 松浦亜弥 GAP 白金 広尾 藤井康雄 足つぼマッサージ 加油=がんばれ 毛沢東 石井丈裕 ロメイシ 加藤博人 高橋智 秋田駅 女子高生 全盲のマッサージ師 イングランドVSアルゼンチン 稲庭うどん わっぱ舞茸 大曲 角館 江戸時代の街並み レンタカー 日本最深の田沢湖 古木 比内地鶏 大館 パブリックビューイング 集団で熱狂 下北半島 龍飛崎たっぴさき 帆立の雑炊 尾道水道 八丁堀 関サバ 熊本路面電車 馬刺し 辛子蓮根 狼たちの午後 阿蘇にドライブ 西南戦争 芸術に殉ずることができたら、しあわせだろうと思う。浮世なんて関係ないのだから。 津田恒美 今中慎二 与田剛 太宰府駅 梅ヶ枝餅うめがえもち 天神 狭量きょうりょう わたしは美しいものと、それが輝く瞬間が好きだ記録と権威に関心はない 中州
    プロット (英語: plot) とは、ストーリーの要約である。プロットは、出来事を原因と結果の順序で並べた文章である。原因と結果の順序とは、「X によって Y が起こり、Y によって Z が起こる」という並びである。

  • タイトルが「野球の国」とはいえど、メインがキャンプ地、地方球場にしていただけであり、そのほか旅先での映画批評や食べ歩きなど、野球の日程以外特に計画も持たず行き当たりばったりの紀行エッセイ。多少選手名が入っているのが気になるだけで、野球を知らなくても読める一冊。相も変わらぬ歯に衣着せぬ物言いに加え、自分の小説についての自虐的な批評が笑える。一人旅に行きたくなる。ただ、文章にヤル気がないので読む人によっては不快に感じるんだろうなー。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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