江戸川乱歩全集 第17巻 化人幻戯 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 98
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (678ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334738662

感想・レビュー・書評

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  • ミステリの悪女って華と影があって好きです。
    乱歩の描いた悪女、有名なのは「黒蜥蜴」ですが、この本に出てくる「蟷螂(カマキリ)」も魅力的。

    見た目のイメージとして黒蜥蜴はアルコール、蟷螂は金平糖のような女性ですが、どちらも致死量の毒が入っている。
    名探偵・明智小五郎だからこそ太刀打ちできた悪女たちです。どっちも好きだな。

    ↓の台詞にはドキリとさせられました。

    「人間の大多数の性格や習慣が正しくて、それと違ったごく少数のものの性格は病気だと決めてしまうことが、わたしにはまだよくわからないのです。正しいって、いったい、どういうことなのでしょうか。多数決なのでしょうか」

  • 『鉄塔の怪人』
    銀座に現れたカブトムシの怪物。高橋太一郎氏を脅迫しに訪れた男。一千万渡さなければ息子の賢二を誘拐するとの脅し。高橋邸に現れたカブトムシの怪物。明智探偵に相談に向かい犯人たちの罠にはまった書生の広田と小林少年。誘拐された賢二。犯人の車のトランクに隠れタイヤをパンクさせ賢二君を救出した小林少年。犯人による小林少年に対する復讐。カブトムシの被り物に閉じ込められた小林少年。警官に変装して賢二君を誘拐する犯人。身代金交換に失敗し奪われた身代金。鉄塔王国に侵入した小林少年。鉄塔王国の首領の正体。

    『凶器』
    佐藤寅雄の妻・美彌子が何者かに襲われて負傷する。美彌子がかつて関係をもち今でも美彌子に付きまとう関根五郎と青木茂に容疑がかかる。消えた凶器。捜査が進むなか何者かに殺害された寅雄。残された関根の足跡。ガラスの金魚鉢に注目する明智小五郎。

    『悪霊物語』
    探偵小説を書くために人形職人を紹介された大江蘭堂。人形職人・日暮紋三をたずねる大江蘭堂。日暮の仕事場で出会ったモデルの女。

    『化人幻戯』
    探偵小説好きが縁で元侯爵大河原義明の秘書として働くことになった庄司武彦。大河原夫人の由美子の魅力にひかれる武彦。大河原が可愛がる姫田と村瀬。姫田と村瀬に嫉妬する武彦。熱海に旅行中大河原家にやって来た姫田。双眼鏡で大河原夫妻が見ている前で断崖から転落した姫田。明智小五郎の依頼で大河原夫妻のアリバイを調査する武彦。武彦に接近し関係をもつ由美子。村瀬の殺害。密室状態での射殺。村瀬の交遊関係をあらう蓑輪刑事が聞き込んだ人形職人・讃岐丈吉の死。由美子の日記に書かれた由美子の推理。由美子の日記を読んだ明智小五郎の推理。

    『海底の魔術師』
    房総半島の村に現れた鉄の人魚。何者かに追われる男から鉄の箱を預かった宮田賢吉君。暴漢に襲われて死んでしまった男。明智小五郎に相談する賢吉君。鉄の箱の中身は沈没した大洋丸についての書類。書類を奪おうとする謎の男。大洋丸にのせられていた金塊。金塊を引き揚げる為の作業。大洋丸の周囲を取り巻く鉄の人魚と潜水艇。明智小五郎が持ってきた潜水艇。船から誘拐された賢吉君。鉄の人魚のボス。敵の秘密基地に侵入した13人のはだかの勇士たち。ジャックに変装してボスと対決する明智小五郎。

  • 日本の名作。

  • 見返し
    収録作品
    鉄塔の怪人
    兇器
    悪霊物語
    化人幻戯
    海底の魔術師

  •  小学生の頃「白い羽の謎」と言う名前のジュべナイルを読んだことがある。江戸川乱歩の少年探偵団シリーズは子供なら一度は通る道だが、シリーズ後半の子供向けに書き直された作品はどうにも苦しい話が多かった。この話もその中のひとつでなぜ?というホワイダニットは二行くらいで終わらせられている。今読み直すと、確かに子供には読ませられない内容なのだが、こういった大人の世界は乱歩の真骨頂のひとつ。逆にこの作品の中のアリバイや密室と言ったトリックは今ひとつピンと来ない。子供の頃心躍らせて明智小五郎の謎解きを読んだ記憶があるだけに悲しかったが、逆に犯人の動機は大人にならないと理解できない。もちろん、永遠に理解できない人もいるだろう。

  • 「化人幻戯」は、けっこう悪くないと思います。

    本格推理は廃れるけれど、変態乱歩は、永遠に輝き続けます。
    それだけ、なんていう本質をついているというか、感覚的なリアルがあるように感じます。

  • 2009/
    2009/

  • 子供心に、こんなぞくぞくする響きのタイトルはないと思った一冊。中身も題名に違わずゾクゾクします。

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プロフィール

大正~昭和時代の小説家。三重県生まれ。早稲田大学を卒業後、職業を転々としたのち、1923年に『二銭銅貨』を発表。名探偵明智小五郎シリーズのほか、『怪人二十面相』など、少年読み物の分野でも人気を得る。

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