- Amazon.co.jp ・本 (533ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334739317
感想・レビュー・書評
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異形コレクション三十三冊目。
私はいつも安土萌作品のあるなしで購入するかどうか決めるのですが、今回はそれより朝松健「邪曲回廊」が面白かったです。一休さん主人公物。こういうのは好きです。
最初は好きじゃない文体だと思いつつ、最後におおーと思ったのは北原尚彦「屍衣館怪異譚」。
でも全体的になんとなくマンネリ化というか・・・目新しい感じの作品は見当たらず。読み終わったら誰がどの作品だかわからなくなるような。二番煎じ的なものもあり、うーん。全体的な評価としてはいまいちでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三浦悦子女史の人形がこちらを窺う禍々しい表紙がもう既に最高。
各作品の扉絵に配された岡崎真澄氏のペン画も怖面白くて…いいな…。
西崎憲先生→海外ホラーみたいな空気感
加門七海先生→加門先生のホラーはいつも怖いけどどこかロマンティックなんだよな…なんでだろ…
南條竹則先生→怖かった…面白かった…
倉阪鬼一郎先生→やっぱり病院舞台は怖い…オチも…なるほど…
三津田信三先生→ああ~~~~そういう…過去が襲い来る系も怖いよね…ジャパニーズホラーといえば
福澤徹三先生→これも怖い…絶妙なリアルさが…
小中千昭先生→怖かった!面白かった…90年代ドラマ風に普通に映像化できそうだししてほしい
樋口明雄先生→救いもないし何も残らない…ってのが一番ホラーかもな…
安土萌先生→これも海外ホラーぽかった…
北原尚彦先生→ウワッめっちゃ好きだった…
大石圭先生→これも怖かったし、面白かった…現実的な意味でも怖いってか元祖嫌ミスって感じ…
山下定先生→SF×ラノベみたいな感じだった
桜庭一樹先生→桜庭一樹はホラーでも桜庭一樹なんだよなあ
大槻ケンヂ先生→この品のなさ、大槻ケンヂだな…
森真沙子先生→これもなんかリアルで怖い系だった
井上雅彦先生→あ゛あ゛~~~~!!!!!そうそう、我々の思うゾゾゾってのはこういう…
菊地秀行先生→なんかほんとにあったとかで普通にありそうだ…
朝松健先生→めっちゃ面白いしめっちゃ好きだった…も、もっと読みたい…
丸川雄一先生→お化け屋敷…からの、そう来たか…。凄いな…。 -
テーマが良かったのだろうかツボに入る作品が多かった。
三津田信三、菊地秀行、小中千昭、大石圭作品が好み。
いつもの一休シリーズは安国寺時代だが新右ヱ門さんやさよちゃんは当然のことながら登場せず。 -
一応全部読んだけれど、目当ての作品しか覚えていない。
桜庭一樹『暴君』が早く『脂肪遊戯』と書下ろしを合わせて1冊の本になってほしい。 -
2005.8.20.初、帯なし
2012.12.10.松阪BF -
このシリーズは、てんこ盛りで面白い。
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毎度異形コレクションはこれでもかと作品を詰め込んできて読者がたじろぐくらい読み応えたっぷり。わりと楽しめたが大槻ケンヂ「ロコ思うままに」が凄い傑作で感動した。この話だけで☆一個あげていいくらい。他では大石圭「幻臭」が現代的なテーマで、朝松健「邪曲回廊」が腰のしっかりした描写で印象に残った。ちなみに菊地秀行「二階の家族」は他のアンソロジーでも見かけたけどそんなに名作?個人的には疑問。オチで明かされる主人公の犯罪が凶悪すぎてそこまでの主人公の脳天気さと落差がありすぎ、読み終わってなんだそりゃってなる。
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週末の諸問題 西崎 憲/著
美しい家 加門 七海/著
ゴルフ場にて 南條 竹則/著
四 倉阪 鬼一郎/著
見下ろす家 三津田 信三/著
お化け屋敷 福澤 徹三/著
Death wish 小中 千昭/著
マヨヒガ 樋口 明雄/著
世界のどこかで 安土 萌/著
屍衣館怪異譚 北原 尚彦/著
幻臭 大石 圭/著
テロリスト 山下 定/著
暴君 桜庭 一樹/著 ★★★★
ロコ、思うままに 大槻 ケンヂ/著
昼顔 森 真沙子/著
彼と屋敷と鳥たち 井上 雅彦/著
二階の家族 菊地 秀行/著
邪曲回廊 朝松 健/著
轆轤首の子供 丸川 雄一/著 -
オバケヤシキにまつわるホラー。
*西崎憲「週末の諸問題」
*加門七海「美しい家」
*南條竹則「ゴルフ場にて」
*倉坂鬼一郎「四」
*三津田信三「見下ろす家」
*福澤徹三「お化け屋敷」
*小中千昭「DEATH WISH」
*樋口明雄「マヨヒガ」
*安土萌「世界のどこかで」
*北原尚彦「屍衣館怪異譚」
*大石圭「幻臭」
*山下定「テロリスト」
*桜庭一樹「暴君」
*大槻ケンヂ「ロコ、思うままに」
*森真沙子「昼顔」
*井上雅彦「彼と屋敷の鳥たち」
*菊池秀行「二階の家族」
*朝松健「邪曲(よこしま)回廊」
*丸川雄一「轆轤首の子供」
子供の頃、神社のお祭りで本殿のすぐ横にお化け屋敷がたてられていて、あれが怖くてこわくてたまらなかったのを思い出した。
一体、いかにも作り物めいていたアレのどこが怖かったというのだろうか。
と、これを読みながらつらつら考えてみた。
多分、引きこまれてしまうんじゃないかと恐怖していたんだろう。
入ってしまえば、もう二度と出てこられないんじゃないかと。いや、近づけば、否応なしにそこに引き込まれてしまうんじゃないかと、それぐらいまで思いつめていたかもしれない。
そして、オバケヤシキとはそういう場所なのだ。
閉塞して、すべてを飲み込み続ける場所。
恐怖のブラックホール。
だから、むしろ廃墟に私は惹かれるのだろうなと思う。
吸い込むだけ吸い込んで、ホワイトアウトしてしまった場所、それが廃墟なんじゃないかと。
丸川雄一の「轆轤首の子供」が圧巻でした。
また森真沙子の「昼顔」の多分こーいう話で、こーいう展開になるんだろうなと思ってるのに、わかっているのに怖いという救いようのない恐怖。
ゆめゆめ、深夜に読まれませんよう…。
いっそ、帯かなんぞに書いておいてほしかったよ。 -
“お化け屋敷”と表記しせずに「オバケヤシキ」としたのは、遊園地やテーマパークのアトラクションというイメージに限定させることを避けるためか。
特に厭な読後感―それは読んでいる最中からあったんだが―が残ったのは大石圭「幻臭」。小説版「呪怨」の著者だけにあれに似た感じなんだけれど……厭な感覚としか言いようがない。自分自身が猫嫌いというか、猫を過剰に偏愛する人が少々苦手なものだから、なおさら厭だった。