密室の鍵貸します (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
3.31
  • (71)
  • (276)
  • (461)
  • (93)
  • (21)
本棚登録 : 2489
レビュー : 293
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334740207

作品紹介・あらすじ

しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、4階から突き落とされて死亡。その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ!かくして、二つの殺人事件の第一容疑者となった流平の運命やいかに?ユーモア本格ミステリの新鋭が放つ、面白過ぎるデビュー作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 伏線の張り方が秀逸。
    デビュー作でこんな新しい手法を確立するなんてすごい。
    読者に話しかけるような神の視点の中に、重大なことを隠すというより正直に触れていて、それを上手くユーモアでボンヤリさせて。よく作れるなー
    このシリーズ読むことに決めました。

  • 多くの方が読まれているのは知っていましたが、なんとなく自分には合わなさそうに思っていた、東川篤哉さん。

    有栖川有栖さんの解説に惹かれて手に取りました。
    この作品がデビュー作とのことです。

    タイトルが、映画にちなんだネーミングになっている、というのが洒落てますね。

    とぼけた味わいのある、主要登場人物たちの言動が面白かったです。幾度となく繰り返されるすれ違いや勘違いも、まるでコントのようでした。

    ミステリとしても、ユニークな持ち味が発揮されていて、真相解明に至るきっかけは、意表を突いたものになっています。
    また、伏線の回収も巧みでしたね。

    随所に効かせたユーモアが受け入れられなければ、ちょっと厳しいかもしれませんが、個人的には楽しく読むことが出来ましたし、続編も読んでみたいです。

  • この作者の作品は何作か読んでいるもののどれも良い意味で普通に面白い。犯人はわりと見当がつきやすいものの犯人の弄したトリックが説明された瞬間は「なるほど」と思えた。この最初の作品からして内容の安定感があるのは凄い。

  • 東山篤哉の「謎解きはディナーのあとで」を手に取ってぱらぱらと読んでみたところ、面白可笑しく書いているだけで(それもわざとらしい)、なんだか軽くてくだらないと思って、読むのをやめてしまった。しかし、この本を読んで、ちょっと認識を変えないといけないかなと思ってしまった。作者がところどころで乱入してくるので、ちょっぴりごちゃごちゃしている感はまぬがれないが、結構ユーモアがあってすいすい読め、それでいて割とトリックがまともで面白いのだ。ふーん、これがデビュー作か、なかなかやるじゃん。

  • 人が死んでるうえ、内容も本格的なのに文章がユーモラス。楽しく読めた。犯行の動機もユーモラスな文章にぴったりな動機でなかなか感心させられた。人が死んでるのに。

  • 間違えてこのシリーズの4作目から読んだので、読んでみた。
    面白かったが茂呂殺害の動機?犯人?が以外過ぎて残念だった。

  • 娘が好きな著者で、プレゼントの意味合いも込めて買ってきたのですが、すでに読んだとの悲しい回答であり、せっかくなので一読。
    コミカルな作風で今までにない推理小説でした。好き嫌いは分かれるかと思いますが、若い世代には受け入れられやすいかもしれません。

  • 2019/4/9~4/11

    しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、四階から突き落とされて死亡。その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ!かくして、二つの殺人事件の第一容疑者となった流平の運命やいかに?ユーモア本格ミステリーの新鋭が放つ、面白過ぎるデビュー作!

  • たぶん、すれた推理小説読みにとっては事件発生前からトリックがわかってしまうんじゃないかと思うんだけどどうなんだろう?(^^;
    地の文のややうるさいところとか、リズム感もいまいちなんだけどなぁ。
    推理小説として評価が高いようなんだけど、ちょっとピンとこないですね。
    トリックの難易度、ネタの多さなど、推理小説初心者に薦めるには良い本かもしれませんが。

  • 烏賊川市シリーズ

    元彼女、大学の先輩
    ひと晩で2人を失った青年。
    しかも第一容疑者は自分?!

    これがデビュー作とはびっくり。
    シリーズの登場人物は全員勢ぞろい。
    ユーモラスな文体としっかりした本格推理。
    しかも殺人の真の理由がソレとは・・・・

  • カッパ・ノベルスの新人発掘プロジェクト「Kappa-One」第1弾選出作品。

    プロローグ
    第一章 事件以前
    第二章 事件一日目
    第三章 事件二日目
    第四章 事件三日目
    プロローグ

    映像関係の大学生・戸村流平は早々と映画監督の夢を諦めたために、彼女・紺野由紀に振られる。

    内定をもらった会社の大学の先輩・茂呂耕作に誘われアパ-トに行くも、近所に住んでいる紺野由紀は刺された上に転落死してしまう事件が発生。

    シャワーを浴びにいったはずの先輩が腹を刺され、浴室で息絶えていた。
    しかも先輩のアパートは完全な密室状態。

    このままでは彼女殺しも先輩殺しも自分が疑われると思って逃げだし、元義兄で探偵の・鵜飼杜夫を訪ねる。

    2人で現場に戻り、推理を働かせる鵜飼。

    並行して捜査を担当する名推理の砂川警部と若手・志木刑事。

    元恋人の殺人事件と茂呂の変死はいかに繋がるか!?


    所々、天の声の解説付きで、ある程度犯人の人物特定の範疇を指定してくれる珍しい構成。

    読者はこの第三者的に見る天の声が犯人か?と疑いつつも、純粋な推理に没頭できます。

    登場人物も適度にユーモアがありつつも、推理を読み解く鍵は確実に文中にあり、本格ミステリとなっていて、読後感はとても満足でした。

    「謎解き~」はエンタメ要素が強すぎる感がありますが、この作品では東川さんの実力が十分に発揮されているように感じました。

  • 犯罪の裏に女あり、とも限らない。そうか、そういう人間関係も今の時代なら考えておかねばなるまいと納得の殺人の動機。
    そして「内出血密室」というトリックを知りました。

  • 先輩(♂)の家で一緒に映画のビデオ観てた主人公の流平くん、いつの間にか先輩は刺殺されてるし、家は密室だし、自分が疑われると思って逃げたらたまたま近所に住んでた元カノが同日に殺されてて、二重の容疑をかけられる話。

    初・東川篤也さん。
    ラノベっぽいんでしょ、って先入観があったから読まずに来たけど、どうしてどうして、上手い。
    こういう、芯がしっかりした上でのコミカルタッチなら大歓迎ですわ。
    トリックのアイデアも素晴らしい、伏線回収も完璧、動機も納得、大満足させていただきました。
    あと、東川さんが楽しんで書いてるのが伝わってきた。それ大事だと思う。

    それにしても警部が公正に物事を考える人で良かった。小さな違和感を見逃さないところに好感が持てた。
    烏賊川市シリーズ、読んでみよう。

  • しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、4階から突き落とされて死亡。その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ!かくして、二つの殺人事件の第一容疑者となった流平の運命やいかに?

  • 本編もよくできていて面白かったんですが、解説で有栖川有栖が自分の書いた推薦文を自画自賛していてめちゃくちゃ面白かったです。

  • 2018年32冊目。
    2年前に読んだ「交換殺人には向かない夜」の烏賊川市シリーズの第1作目。当時も面白いと思って読んだ記憶があるけど、やっぱり今回も面白かった。
    読みながらニンマリしてしまうユーモアが散りばめられているのに、やっぱりよく出来てるなぁ…という印象。
    また100円コーナーで見つけたら買おうかなw

  • 本格派然としていないように見えて、がっつり本格派。

    前半と後半で体感時間が変わる。

    前半の、なんだか間延びしているような、
    人が殺されている割にはあまりにものんびりとした
    時間の進み方に若干イライラ…笑

    原因は完全に主人公の戸村流平の性格に因るところ。
    という意味では完全に物語の世界へ引きずり込まれていたわけで。

    名探偵も名刑事も出てこない(?w)けれど、
    (当たり前だが)必ず事件は解決する。
    ユーモアのちりばめられ具合が半端ないです。

  • 恋人に降られて、内内定をくれた先輩の所へ遊びに。
    その日、元恋人が殺されるわ、先輩は死んでるわ。
    一番奇妙なのは、誰も入ってきてないのに
    ナイフで先輩が刺されている事。

    元恋人が誰に殺されたのか、で先輩がどうして
    密室なのにナイフで刺されていたのか、まで
    ものすごく納得! の最後でした。
    が、要所要所が読んでいるのが面倒になる状態。
    コミカルといえばそうなのでしょうが、軽い、というより
    適当な仕事内容、としか言いようがない警察達。
    どうしても、文章が合わないです。

  • 軽妙な語り口。それは「物語における視点の問題」を意識しつつ、著者が読者をいろいろな意味で楽しくリードしてくれる。ひょんなことから殺人犯の汚名を着せられて逃亡する主人公の大学生・流平くんと、彼をサポートする探偵・鵜飼氏が密室殺人をドタバタしながら解決すべく立ち回る。ユーモアミステリの名に恥じない面白さ! いくつか気に入らないところもある。海堂尊氏もそうだったが、市警という架空の組織を創設していること。砂川警部の相棒が志木刑事って。刑事は階級ではないので、最後まで違和感あり。

  • ドラマを見てて、好きなタイプのミステリーかなーと思って読んでみた。ドラマとは少々違ったキャラクター設定だったため、ちょっと拍子抜けした。

    ただ、作品自体はドラマ同様好きな感じだった。ちょっとニヒルとでもいうのか、神の視点も何やらおちゃらけた語り手であったり。そうした文体が変に冗長にさせず、テンポ良く読み進めることができた。新本格の良さはある意味での冗長さだという評価もあるんじゃないかとは思うんだけども、場合によってはそれが本当に単なる冗長さになってしまうことがあったりもして、個人的にはちょっとリスキーな要素だと感じている中、この作品はそのリスキーさをばっさり乗り越えてきたなぁと思う。

    そういう意味で古典的な?新本格が好きな人は物足りなさを感じるかもしれないけど、自分は好きだなー。続編もしっかり読もうと思う。

全293件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

作家

「2018年 『世にもふしぎな動物園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

密室の鍵貸します (光文社文庫)のその他の作品

東川篤哉の作品

密室の鍵貸します (光文社文庫)に関連する談話室の質問

密室の鍵貸します (光文社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする