岸辺のアルバム (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
3.46
  • (7)
  • (16)
  • (33)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 162
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (503ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334740566

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 懐かしさにブックオフで購入。
    懐かしいといっても、この小説のドラマ化はもうかなり昔。
    台風で家が流されるシーンが印象に残っていたため読んでみたのだ。

    母親役が八千草薫。
    そして大学生の息子が国広富之とのこと・・うーん、かなり昔だなあ(笑)

    山田太一の小説は一つ一つのセリフが特徴深い。
    これがドラマになるとしつこい感じもあるが、それが山田太一ドラマの真骨頂なのだ。

  • 小説を読んでいるというより、
    ドラマ見ているようだった。
    登場人物の心理やセリフに、人間臭さがあった。
    奇麗事はなかった。
    モヤモヤすることばかり起こった。

    そして、川が増水するように鬱憤が溜まっていき、
    堤防が決壊するように家族も崩壊した。

    ただ、最後にはさわやかさがあった。


    (2009年 3月 11冊目)

  • ちょいちょい、古本屋で探すが、なかなか見つからない。
    新品買え、いう話だが。

    BOSEが好きすぎて何冊も所有しているのを見て気になった

  • 一見普通の幸せそうな四人家族が、それぞれに秘密を抱えてバラバラになっていく物語。
    この物語に出てくるような、仕事一筋、家のことは奥さんに任せきり、っていう旦那さんは
    最近は減ってきてはいると思うけど、だからと言って家族ときちんと向き合っているかどうか
    は別問題やからなぁ。
    最終的には洪水被害にあうという天災に見舞われて家族が団結して終わってるけど、
    かなり身につまされるはなしやった。

  • このところクドカンが文春コラムにてやけに熱く語ってるので。

  • きっと今ならありふれたお話。
    一見普通に見える平和な家族。でも実はバラバラ。
    家族がどんどん崩壊していく様子は、ちょっと怖い。
    崩壊した家族が絆を取り戻していくところは、読んでいて嬉しくなった。
    すごくいいタイトルだと思う。

  •  1970年代のドラマの原作。平凡な四人家族の日常が、少しずつ壊れていく様が淡々と描かれる。最後に再生を感じさせるのが救い。

  • 昭和52年にTBSで放映された連続テレビドラマの原作だそうで、この作品は日本のホームドラマに革命を起こし、『岸辺のアルバム』以前以後、とまで言われるようになったそうな。
    作品そのものが事件だった、と巻末の解説で奥田英朗さんがおっしゃっています。
    絵空事のテレビに、初めて生身の人間のリアリティ、つまり陰気臭さを持ち込み、市井の人々のままならない日常を彼らと同じ目線で描いたというわけです。
    どこにでもいそうな四人家族の、危うい平和と各人の孤独、子供たちが大人になる過程での苦悩、家族が崩壊していく様がリアルに描かれ、ぐいぐい引きこまれてしまいました。
    ドラマも見てみたいけど、DVD化はされていないみたい(-.-;)
    この作品でデビューした国広富之さんは、ゴールデンアロー新人賞等を受賞したそうです。

  • 昭和52年にTBSで放映されたテレビドラマの原作。

     夫の帰りはいつも夜中、休日はゴロゴロしている。会社も危うい状況だ。
     浮気をする妻、尾行する息子、外国人に遊ばれる姉。

     当時の時代背景、学生の悩み、妻の悩み、姉の悩み、家族を支える父の悩み、当たり前の日々がどんなに素晴らしいか、その当たり前の生活にどれだけ危険が潜んでいるか考えさせられました。
     家族を見つめなおすことが出来る一冊。

     解説は奥田英朗さん!

  • 怒涛の展開。
    当時、どこにでもあった中流家庭。読む間、「まさかそんなこと」なんて言いながら、その実疑念が止まなかったりして。

全23件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1934年、東京生まれ。大学卒業後、松竹入社、助監督を務める。独立後、数々のTVドラマ脚本を執筆。作品に「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」他。88年、小説『異人たちとの夏』で山本周五郎賞を受賞。

「2019年 『絶望書店』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山田太一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×