支那そば館の謎 裏京都ミステリー (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334740993

感想・レビュー・書評

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  • 未読だった北森鴻さんの作品を見かけたので、手に取った。
    元泥棒と、慧眼のご住職、能天気な脇役陣。ラノベの新刊で出しても違和感ないんじゃないかい。
    この際、未読の作品をコンプリートしようかなぁ。


    北森鴻さんの作品はブクログを始める前に読んだ本が多いので、『冬狐堂』も『蓮丈那智』も未登録だった。
    検索して、新装版が出ていたことに気づいた。うん、やはり今読んでも面白いと思うよね。


    解説に、“北森さんはまだ若い”とあり…
    ああ、惜しい才能を失くしたなぁ…とあらためてしみじみ、というよりしょんぼり。

  • ギャグ混じりの連作短編推理物。シリーズ第二作だが、筆者は亡くなったので、もう続編は無い。住職の正体が気になるが、もう想像するしかない。

  • 現寺男である元泥棒の主人公が巻き込まれる事件を昔のスキルを使って解決しようとしてみたりする…読みやすくてサクサク読めてよかった。

  • 僕の名は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人となった。厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込まれること。持ち前の身軽さと裏の人脈を駆使、住職の智恵をお借りして、解決にひた走る毎日だ。京の風情と垂涎の料理の数々も楽しい、本格推理の傑作登場!
    (2003年)
    — 目次 —
    不動明王の憂鬱
    異教徒の晩餐
    鮎躍る夜に
    不如意の人
    支那そば館の謎
    居酒屋十兵衛

  • 怪盗と呼ばれた過去を持つ大悲閣千光寺の寺男有馬次郎。住職のおかげで表の世界の住人になりましたが奇妙な事件が持ち込まれると昔の能力と人脈を使って事件解決を試みます。といいつつ最後は住職の知恵がものを言ったりするのですが。意外と事件は重たいものを扱っていたりするのですがそこを印象深いキャラクターを合わせさらさらっと読ませてしまうのはさすがだと思います。ただそれゆえに逆に長く心に残るという感じではないですね。作品に出てくるお料理の数々は期待を裏切らずに本当に美味しそうです。ああ、割烹十兵衛に行きたい…。

  • 京都が舞台の日常系ミステリ短編集でした。なにしろ、京都が舞台ってのに目がないわたし、ハードルをあげすぎましたf^_^;おもしろくないわけではないんだけど…普通。京都が舞台じゃなくてもいいような気がしたし、京都弁やら標準語の使い分けもイマイチだったし、なにより最後が犯人は逮捕されたのか、裏切った組織に報復されたのかが尻切れとんぼの気が個人的にはしました。 続編もあるようなのでいつか読んでみたいです。

  • 京都一の貧乏寺・嵐山の古刹大悲閣の寺男、有馬次郎に奇妙な事件が持ち込まれる。
    元広域窃盗犯の有馬の直感は鋭く、新聞の記者の折原けいや住職の助言も得、時には裏社会の情報を利用しながら事件を解決していく。

    ミステリーですが、かなりコミカルでユーモアたっぷりの連作短編集。
    どの話も京都ならではの文化や料理がキーになっているので興味深いです。

    非現実なトリックやロジックを使った脱力してしまいそうになるバカミスの話もあるので、物足りなく思う人もいるかも。
    「異教徒の晩餐」や「支那そば館の謎」のトリックはどうなんだろう…私はあまり納得できないな~。

    大悲閣は実在するそうなので、いつか行ってみたいです。
    素材を生かした季節感のある京料理の描写もおいしそうで、読んでいて唾液が出まくりました。

  • 再読5回目。
    ちょっとマイナーな京都を舞台にした、ちょっとB級(という表現でいいのかどうか⁉)のミステリー短編集。わたしは、こういうの、大好物です。

  • 京都・嵐山にある小さな貧乏寺の寺男である主人公が、寺に持ち込まれる奇妙な事件を解決する話。
    短編連作だが、出てくるキャラがおバカすぎて段々どうでもよくなってくる。
    ライトノベルです。

  • ジャーロ2002年冬、春、夏、秋号、2003年冬、春号発表の6篇の連作短編を2003年7月に刊行。2006年7月文庫化。シリーズ1作め。かって怪盗と呼ばれた寺男の有馬次郎のユーモア推理もの。面白い推理が展開されるが、事件や解決に中途半端なところがあって、消化不良気味です。

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著者プロフィール

1961年山口県生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒業。’95 年『狂乱廿四孝』で第6回鮎川 哲也賞を受賞しデビュー。’99 年『花の下にて春死なむ』(本書)で第 52 回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門を受賞した。他の著書に、本書と『花の下にて春死なむ』『桜宵』『螢坂』の〈香菜里屋〉シリーズ、骨董を舞台にした〈旗師・冬狐堂〉シリーズ 、民俗学をテーマとした〈蓮丈那智フィールドファイル〉シリーズなど多数。2010 年 1月逝去。

「2021年 『香菜里屋を知っていますか 香菜里屋シリーズ4〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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