林真紅郎と五つの謎 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
2.75
  • (4)
  • (18)
  • (68)
  • (37)
  • (12)
本棚登録 : 350
感想 : 46
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334741099

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 主人公である林真紅郎が、日常生活の中で遭遇する五つの事件の顛末を描いた連作短編集。

    乾くるみさんといえば、技巧を凝らしたミステリというイメージだったので、この様なオーソドックスでストレートな作品には、ただただ驚くばかりでした。

    真相はちょっと微妙な印象ですが、細かい手がかりをもとに仮説を次々と組み立てていく、その過程が面白いと思います。

    なお、主人公の真紅郎は林家の四男で、三男や次男が活躍する作品もあるとのことなので、そちらの方も読んでみたいです。

  • 5編の短編集ですが「林真紅郎」という主人公が探偵ではないし警察関係でもなく何だか立場がというか立ち位置がよく分からない。
    事件というか事故というか、謎を解明して行くのだが妄想癖なのかよく分からない。
    そうそう偶然が重なるとは思えない。
    乾くるみさんの推理小説作品では、「カラット探偵事務所の事件簿」の方が面白かったです。

  • 物語に出てくるあれこれが偶然にも重なり合って(シンクロして(真紅郎と掛けている))解決という流れ。
    スッキリした感じのもあれば、「そんなのあり得ないでしょ」と思うものもある。というような5つの短編集。

    乾くるみは「イニシエーション・ラブ」を初めて読み、「セカンド・ラブ」などの「タロウ・シリーズ」、「Jの神話」「クラリネット症候群」を読み進めて来ました。

    短編集というジャンルは、著者以外のものも含めて、初めて読みましたが、サクッと読めるのは良い反面、登場人物のに人間性を掘り下げられないところが少し寂しいですね。

  • 全5編の短編小説です。
    本格推理小説と銘打ってますが、斜め上を行く展開のため、解決を読み解くのは難しいと思います。

    話のテンポは良いため、軽く読む分には楽しめる作品になっています。

    中に1つ暗号をテーマにした作品があり、作品中にも書かれているように、ホームズの踊る人形同様の進め方で解読できるので、時間をかけて楽しんでは如何でしょうか。

  • 苦手でした。
    よく考えました、という苦労はわかる。でも。

  • 乾くるみだからと期待し過ぎたらさらーっと終ってしまった。。。
    残念。。。
    奥さんの死とか何かしらドンデン的なモノがあると期待してしまったのだけど。。。
    あ、でもこれシリーズなのか??

  • 妻を亡くしたため30代の若さで引退状態の法医学者が数々のミステリー?謎?を解明する。

    ・・・、なんなんでしょ。すべて読みましたが苦痛でしかない本。ミステリーだか謎なだかを主人公が解明するんですが、主人公のただの勘違いだったり偶然に頼ったものだったり。なにが書きたかったのかよくわからなかった。人から借りた本だからいいけど、自分で買ってたら本を選ぶ目の無さにしばらく落ち込む。

  • 元法医学者が遭遇した5つの事件を解決する短編集。


    事件が起こるまでのストーリーが、ほぼ謎解きに必要な情報といった感じで、そこに少し不自然さがありました。

    辿り着いた真相も拍子抜けするようなものだったりして、“本格推理小説”という文字で期待し過ぎたかなと。

    『イニシエーションラブ』を読んだ次の一冊だったので、余計に残念でした。

  • 人が死なない(最後の短編だけ例外だが)本格ミステリー。偶然起こったであろう出来事を解明するのだが、それで周りが納得できるのかは疑問。ただ、主人公が小学生時代に作った暗号を解読しようとする短編は興味深い。探偵役の主人公の間違いが結果的に人の命を救うというある意味画期的内容。

  • すごい!っていうのはないけど、推理小説としてちょっぴり目新しくて、おもしろかった。勝手にあれこれ推理したけど事件は何も起きてなかったり。全然的外れだったのに問題を解決したり。

全46件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

静岡県大学理学部卒業。1998年『Jの神話』で第4回メフィスト賞を受賞し作家デビュー。著者に『イニシエーション・ラブ』、『スリープ』など。

「2020年 『本格ミステリの本流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

乾くるみの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×