- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334741099
感想・レビュー・書評
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主人公である林真紅郎が、日常生活の中で遭遇する五つの事件の顛末を描いた連作短編集。
乾くるみさんといえば、技巧を凝らしたミステリというイメージだったので、この様なオーソドックスでストレートな作品には、ただただ驚くばかりでした。
真相はちょっと微妙な印象ですが、細かい手がかりをもとに仮説を次々と組み立てていく、その過程が面白いと思います。
なお、主人公の真紅郎は林家の四男で、三男や次男が活躍する作品もあるとのことなので、そちらの方も読んでみたいです。
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5編の短編集ですが「林真紅郎」という主人公が探偵ではないし警察関係でもなく何だか立場がというか立ち位置がよく分からない。
事件というか事故というか、謎を解明して行くのだが妄想癖なのかよく分からない。
そうそう偶然が重なるとは思えない。
乾くるみさんの推理小説作品では、「カラット探偵事務所の事件簿」の方が面白かったです。
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全5編の短編小説です。
本格推理小説と銘打ってますが、斜め上を行く展開のため、解決を読み解くのは難しいと思います。
話のテンポは良いため、軽く読む分には楽しめる作品になっています。
中に1つ暗号をテーマにした作品があり、作品中にも書かれているように、ホームズの踊る人形同様の進め方で解読できるので、時間をかけて楽しんでは如何でしょうか。 -
苦手でした。
よく考えました、という苦労はわかる。でも。 -
妻を亡くしたため30代の若さで引退状態の法医学者が数々のミステリー?謎?を解明する。
・・・、なんなんでしょ。すべて読みましたが苦痛でしかない本。ミステリーだか謎なだかを主人公が解明するんですが、主人公のただの勘違いだったり偶然に頼ったものだったり。なにが書きたかったのかよくわからなかった。人から借りた本だからいいけど、自分で買ってたら本を選ぶ目の無さにしばらく落ち込む。 -
元法医学者が遭遇した5つの事件を解決する短編集。
事件が起こるまでのストーリーが、ほぼ謎解きに必要な情報といった感じで、そこに少し不自然さがありました。
辿り着いた真相も拍子抜けするようなものだったりして、“本格推理小説”という文字で期待し過ぎたかなと。
『イニシエーションラブ』を読んだ次の一冊だったので、余計に残念でした。 -
人が死なない(最後の短編だけ例外だが)本格ミステリー。偶然起こったであろう出来事を解明するのだが、それで周りが納得できるのかは疑問。ただ、主人公が小学生時代に作った暗号を解読しようとする短編は興味深い。探偵役の主人公の間違いが結果的に人の命を救うというある意味画期的内容。