女神 (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334741242

感想・レビュー・書評

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  • やりすぎなくらい完璧な君島沙和子。
    常軌を逸してる
    けど憎めない人。

    真澄と由貴のことどう思ってるんだろう。
    姿を見せてくれたってことは
    やっぱりギャラリーとして
    ちょっとは相応しくなったんか。

    今後の沙和子に期待。
    どうなっていくんか。
    無様な終わりはやめて欲しい。

  • 人生にリセットがあれば、
    このような生き方ができるのだろう。

    君島和子が、君島沙和子と戸籍を受け継ぐ。
    そして、積極的に整形をして、新しい君島沙和子となる。
    ただ、様々な予定どうりに行かないことが、
    結局は、田中映子となって、またしてもリセット人生を行う。
    RYUとよばれ、JAJAという、コンピュータオタクの力を借りて・・

    続けざまに、美女の物語を読むと、
    美人とは、精神的にいかなるインパクトを
    与えるのかを考えさせられるものがある。

    今回の女神は、その展開の仕方が、
    少し平板であったような気がする。
    自分の不都合に対して、切れるという行為は、
    簡単な話であるが、殺人に至る動機にまで、
    することができるのだろうか?
     
    「人間形成」ということからみると、
    ちょっと違う感じがする。

  • 1997年  埼玉県朝霞市
    いくらか乱暴に折りたたまれた新聞、テーブルの上に置かれたままのコーヒーカップ、吸殻を何本か抱えた灰皿・・・・・吸殻は、間違いなく正春が吸っていたマイルドセブンライトだった。

  • リセット願望、誰しもありませんか?完璧、自分の理想のためならどんなことも厭わない(厭ってはいるか…)。自分は願って実行できて真澄たちレベルだけれど。
    初明野さん作品でしたが、女の欲望がストレート過ぎて、個人的にはちょっと新しかった。

  • 収録内容は以下の通り。

    本編
    関口苑生: 解説

    女として、人として、理想的な容姿でありたい、振る舞いをしたい、そうあるべきである、と人々が考えて自分を鼓舞するのは、いつの時代でも変わらぬ道理であろうか。
    しかし、元はどんなによい理想でも、現実に持ち込む上での用法用量を誤ると、悪い方向に進んでしまうのも世の常。
    たくさんの人に希望を与えるような人はこうも孤独なのであろうか、いやそうではない。このような孤独な人がいなくても希望が溢れる社会にしなければならないのだ。

    カバーデザインはバーソウ。

  • 現実離れした女性を今回は努力して、いのちがけで演じている主人公。
    観客を自分にして何点とつけている努力。

    人を殺して逃げ切る終わり方は後味悪いけど、いつか裁かれるかな??

  • 二十七歳の真澄が友人の由貴と共に外見も仕事も恋も完璧な憧れの沙和子を観察する中で知る、常軌を逸した完璧主義と秘密。殺人を知ってさえすきだという思いは揺らがず、姉に憧れた沙和子の事情も濃密で、簡単な犯罪に収まらない社会病理が自然体且つ圧倒的。対人恐怖症の被害妄想で仕事の続かない由貴の昇華が胸に迫る。

  • 明野照葉さんの本を久しぶりに読んだ。こんなに面白かったっけ、と思うくらい、本作は面白くてビックリした。営業成績トップで、美人でスタイルが良く、物腰柔らかく、完璧な女性――女神のような存在の君島沙和子。彼女に憧れた営業事務の真澄が君島沙和子観察ノートをつけるうちに、彼女の知られざる別の顔と過去が浮かび上がる。「自分を投げ出して、演じれば楽になる」というのは誰もが共感するところではないか。

  • ものすごいおもしろかった。
    ラストは特にわたし的に好みな終わり方。

    感想の詳細はブログに書いてます。

    http://osimai.seesaa.net/article/445043523.html

  • なにこれ、超つまんない…
    大した事件でもないし、真澄と由貴が晴男に情報提供しなかったのも、はぁ?って感じ。
    あんまり共感も出来なかった。
    1

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著者プロフィール

明野照葉

東京都生まれ。一九九八年、「雨女」で第三十七回オール讀物推理小説新人賞を受賞。二〇〇〇年、『輪廻RINKAI』で第七回松本清張賞を受賞、一躍、注目を集める。ホラーやサスペンスタッチの作品を得意とし、女性の心理を描いた独自の作風はファンを魅了してやまない。『汝の名』『骨肉』『聖域』『冷ややかな肌』『廃墟のとき』『禁断』『その妻』『チャコズガーデン』(以上中公文庫)、『女神』『さえずる舌』『愛しいひと』『家族トランプ』『東京ヴィレッジ』『そっと覗いてみてごらん』など著作多数。

「2020年 『新装版 汝の名』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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